2017年06月09日

『なんでなんで部長』の「なんで?」

 男性の友人が、「社内で初めて男性の育児休暇を取ることにした」と話してくれました。

 社内での人間関係も良好な彼を、周りの人は快く応援してくれ、順調に許可は下りたようです。

 「でも最後に”なんでなんで部長”に捕まっちゃってさ」と彼は言いました。

 この春に部署に異動してきた部長は、ご自身の価値観にそぐわないことがあると「なんで?」を繰り返し、ゆるやかに自分の考えに同調するようにしてくる、とのこと。

 その部長に仕事中1時間ほど拘束され、「なんで育児休暇を取るのか」について延々と説明を求められたとのことでした。

 「部長の『なんで?』は純粋な『なんで?』じゃないんだよな。最終的に『今の若い子の考え方だね。君はいくつかな?』と言われたよ。部長は責めているつもりはないとは思うけれど、責められている気分になった」と彼は続けます。

 聞きながら、「なんで?」という言葉、不思議な言葉だなぁと感じました。

 

責められているように感じる?

 「なんで?」という言葉自体には、そもそも相手を責める要素はないと思います。

 例えば、小さい子どもは質問が大好きです。

 「なんで空は青いの?」

 「なんでお星さまはたくさんあるの?」

 「なんでお水は冷たいの?」

 純粋に不思議に思ったことを「なんで?」と聞いてきます。

 私も仕事柄、支援先の現場巡回で”なんだかよくわからないもの”を発見したときに「これはどんな意味があってここにあるんだろう?」を聞いたりします。

 

 ところが、「なんで?」にはどうやら別の側面があるように思います。

 「なんでこんなこともできないの?」

 「なんでそんなことするの?」

 この質問に「それは教わっていないからです」などと正直な返答をすると、「言い訳をするな!」というように”なぜか相手が怒ってしまう”状況に陥ってしまうことがあります。

 このような使い方をされている「なんで」には、後に大切な言葉が省略されているように思うのです。

 例えば、

 「なんでこんなこともできないの?」→できて当然だよね?あなたができないことで私が不快な思いをした。悲しい。謝ってほしい。

 「なんでそんなことするの?」→私はそうしてほしいとは言っていない。どうしてわかってくれないの?あなたがそのような行動をすることで、私に被害がくるので止めてほしい。

 …

 あくまで例えばのニュアンスですが、この省略された言葉を汲んで欲しいための「なんで」という言葉のように感じられます。

 

感情を言葉にすることは、結構難しい

 「部長の中では答えはもう出ているんだよ。『俺の理解できないことをするな』っていう不機嫌だよね。最後は納得?してもらったけど、疲れたよ」。

 

 「なんで?」という言葉を使う時に、明確に相手への攻撃性を持って使うことはあまりないと思います。

 しかし親しい人への「なんで?」を自ら使ったときのこと、使われたときのことを思い出してみると、結構「省略された言葉」があったように感じます。

 わかってほしい、気づいてほしい、気持ちを察してほしい、認めてほしい、寂しい、悲しい、悔しい…。

 恐らく言葉の使い方の癖なのですね。

 

 最近「アンガーマネジメント」という言葉を知ったのですが、

 今まで感情をストレートに表現することを抑えて、「なんで?」のように表現してきた人々にとっては、この「感情を理解し・言葉にする」ことはなかなか難しいことだろうなと感じました。

 

 この”伝え方”も、また訓練だと思います。「不機嫌」の発生源にならないよう、言葉を省略しないように伝えていきたいです。

 

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◆会社で”そうじ”に取り組む上での、「伝え方」の事例(↓)

 

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