第100号「そうじの力だより」

事例紹介そうじを楽しむ! 〈楽しみながらやれば、どんどんアイデアが湧く!〉~有限会社ファイン そうじの力 発表会~9月27日、弊社の支援先である福井県鯖江市の特殊印刷業 有限会社ファインにおいて、「そうじの力発表会」が開催されました。このイベントは、外部の人にファインに来てもらって、ファインの取り組みを直に見てもらおうというものです。内容は、私の講演とファインのプレゼンテーション、そしてファインの工場見学会の三本立て。発表会を企画した段階で、既にファインの取り組みのレベルはかなり高いものでした。しかし、発表会が決まってから当日までの間に、ファインはさらに進化したのです。それまで、表示と標識を少しずつ進めていましたが、まだまだ不十分でした。ところがこの4~5か月の準備期間の間に、ほぼ完ぺきなまでに表示、標識がなされたのです。そしてここファインファインたるゆえんなのですが、「やるからには楽しく」というコンセプトのもと、実に楽しげに取り組みが進んだのです。たとえば、ハサミやペンチなどの姿絵は、それらの工具を取り外すと、中から動物の絵が出てくるようになっています。かわいらしくて、思わず笑みがこぼれてしまいます。そうした実際の取り組みも素晴らしかったのですが、それ以上に素晴らしかったのが、彼らの発表です。発表の中で特に印象的だったのは、ある社員さんが、「そうじの力の取り組みのおかげで、会社に来るのが楽しみになりました。仕事をただこなせばいいということではなく、つながりや、何かひとつのことをやろうと思ったら、みんなでできるじゃん、というようになりました」とコメントしたことです。実際ファインは、工場内の整理、整頓、清掃にとどまらず、会社近隣のゴミ拾いや落書き消しにも取り組んでいます。これらはすべて、彼ら自身が「やりたい。やると楽しそう。」といって発案したものなのです。プレゼンテーションの後は、現場の見学会です。参加者35人を3班に分けて見学してもらいました。その際、それぞれの班に案内係がついたのですが、誘導係の手には、お手製の旗が・・・。この旗もまた、手作り感がただよっていてほほえましいです。各エリアには担当者がスタンバイしていて、写真のパネルを持ちながら、「以前はこのように乱れていましたが、このように整理して使いやすくなりました」なとど説明をしてくれるのです。その説明が、実に分かりやすく、堂々としているので、参加者は熱心に聞き入っていました。中には、「会社でこのようにそうじをしているので、自分の家もそうじをするようになりました」と説明する社員もいました。驚いたのは、入社わずか一か月の社員までもが、参加者に向かって堂々と説明をしていたことです。藤井社長の話によれば、この時期はかなり忙しかったにもかかわらず、社員さんたちは、自主的に残業や早出をして、パネル作りや発表原稿の作成をするなどして当日の準備に励んでくれたとのこと。以下、参加者の感想文の一部です。会社の雰囲気がとってもいいですね。環境整備を通してみなさんのコミュニケーションがとれているんですね。社長のリーダーシップと若い社員さん達がそれを理解し、楽しんで取り組んでいることが素晴らしいと思い、我社でも挑戦したいと思いました。社員さんお一人お一人が自分の担当に責任を持ち、一生懸命私達に伝えて下さる姿に感動しました。社内の環境整備に捉われず、地域清掃も積極的に行っている点が非常に心を打たれました。また、チームワークの良さが全面ににじみ出ており、そうじを通して人間的成長を実現されている点は、会社の鏡といっても過言ではないと思います。各人の方が楽しそうにお仕事をされていた点が印象的でした。ファインの取り組みは、もはや企業の取り組みとして、「決められたからやる」という次元を超えています。「人間の変革」が起こっているのです。 (小早)おそうじ匠の技汚れているほど楽しくなる!~ポリッシュバーの威力~毎週日曜日の早朝、仲間と一緒に近隣の公園のトイレそうじをしています。これまでずっと六郷公園をやってきたのですが、すっかりキレイになったので、あらたに浜川公園にチャレンジすることにしました。浜川公園というのは、陸上競技場や野球場、体育館、児童公園、芝生緑地などを持つ広い総合公園です。規模も利用人数も大きいので、トイレも汚れていることは想像がつきました。しかし、初回に、実際に便器をのぞいてみて、その汚さに「うわっ!」とのけぞってしまいました。黄色い尿石が何層にもわたってこびりついています。尿石といのは手ごわいものです。以前ならば、「うわー、これは落とすのが大変だなあ」と思ったはずですが、今は違います。「よっしゃ!出番だ!」と。何が出番かというと、本誌93号で飯塚がご紹介した「ポリッシュバー」です。これが大変な優れモノで、特に尿石を落とすのに威力を発揮します。先端は、ガラス繊維を固めたものでできているので、便器のうわぐすりと同じ材質ということになります。なので、尿石という汚れよりも硬く、便器の材質よりも柔らかいので、汚れがよく落ち、しかも便器を傷つけません。さっそく使ってみます。先端に水をつけて、尿石をこそげ落とすようにグリグリこすっていきます。すると、パキパキパキと、まるで卵の殻がはがれるように尿石がはがれていくのです。面白い。やみつきになります。この先端は、使い込むほどに削れてチビてきます。まさに「身を削って」働いてくれるわけです(笑)。ポリッシュバーのおかげで、予想よりも早く、取り組んで3か月ほどで浜川公園のトイレがピカピカになりました。なお、ポリッシュバーのお求めは、清掃用具会社(株)ビーエムコーポレーション、電話027-289-9205までどうぞ。同社のホームページからもご注文いただけます。                  (小早)おそうじコラムスイッチが入るということ~スイッチが入れば人間が変わる ~人間の行動が「本物」になるためには、すべて自らが「やろう」と思わない限りはそうならないものです。 たとえば勉強。私は小学校の低学年のとき、ほとんど勉強をしたことがなく、当然ながら成績も悪かったのです。形だけ机について教科書を開いた時期もありましたが、自分で「やろう」と思っていないので、内容はいっこうに頭に入らず、成績もまったく上がりませんでした。私がどうにかまともな成績を取れるようになったのは、五年生の時にあるきっかけでスイッチが入り、猛勉強してからです。 そうじの取り組みにしても同じです。いくらいろいろな仕組みや仕掛けを作ったところで、最終的には一人一人がやる気にならなければ意味がありません。その点で、私は罰則を伴う社内システムなどはどうしても好きになれません。 本誌一面でご紹介した(有)ファインの藤井高大社長。最近彼は、出張先などで散歩に出かける際、レジ袋をポケットに入れていて、道端でゴミを見つけると、それを拾いながら歩くのだそうです。これは本人から聞いた話でもなければ、私がその場を見かけたわけでもなく、彼と一緒に散歩した人から聞いた話です。 また、弊社の支援先である島根県益田市の石見交通(株)のある社員は、先日の私の研修の折に、「最近、毎日家のトイレを磨いています。時間のある時には二時間ほど便器を磨き、ワックスがけもしています」と報告してくれました。便器にワックスをかけたなど、聞いたこともありません。ビックリ仰天です(笑)。 藤井さんもこの社員さんも、どこかでスイッチが入ったのでしょう。会社と関係のない場所でそうじに取り組んでくれているというのは、なんとも嬉しい話です。 以前に本誌でご紹介した(株)草むしりの宮本成人社長も、スイッチが入った人です。私と宮本さんは、もう何年も一緒に近所の公園のトイレそうじを行っています。草むしりは今、全国から研修生が集まる知る人知るユニークな会社です。トイレそうじによって入ったスイッチが、本業に花を咲かせているのでしょう。 最近この公園のトイレそうじに、税理士事務所の代表を務める大野賢二さんが加わりました。数か月前から、ほぼ毎週参加しています。彼はいつも携帯ラジオを持参して、ラジオを聴きながら楽しげにそうじしています。何かが彼のスイッチを入れたのでしょう。 スイッチが入ると、人間が変わります。目には見えなくとも、その「オーラ」が家庭や地域に広がっていけば、社会もきっと変わっていくでしょう。       (小早)輝ちゃんはミタ!そうじの力は続くどこまでも!合言葉は「楽しくやる」!東京の(株)小河原建設は弊社の支援先です。二年間にわたる弊社の継続した支援を卒業されてから丸一年、環境整備を自主運営で継続してきました。さる六月にはそうじの力の発表会も開催するなど活動のレベルは高水準です。 先日、その小河原建設で半年に一度の研修が行われました。内容は、①「リーダーミーティング」②「実習」③「小早による講義」という内容です。 ①「リーダーミーティング」では、一年間の活動の総括と次期リーダーとチームの選出と方針の設定が議題です。総括としては「細かい部分にまで手が届くようになった」「計画を立てどこに向かって何をするかができるようになった」「週一環境整備など準備を含めてきちんと管理できた」 「公園トイレそうじを新たに始めた」などの成果が報告される一方、課題点として、「熱心に取り組む人とそうでない人で温度差があった」「現状維持が目標になってしまった」 などの課題があがりました。社長からは「次期は全社を巻き込むように活動してほしい」との要望が示されました。 それらを踏まえ次期リーダーとチームの選出がなされました。笑顔の自薦で斎藤新リーダーに決まりました。また、更なるレベルアップを期して次期の方針を話し合いました。 この時小早は、「最終的にどんな姿を目指すのかが明確になっていませんね」と問題提起しました。さらに、活動をもっと盛り上げていくには「楽しく」取り組むことがキーだ、というアドバイスも。 今後新チームにて「最終的に目指す姿」を明確化し、「楽しく」活動していくことを確認しました。 ②「実習」 は、道具を磨きました。現場組は、各人の道具箱の工具類を、事務所組はハサミなどの道具を磨きました。「以前からやりたいと思っていた」などの意見もあって、やり始めると皆さん楽しそうに冗談も交えながら夢中で磨いていました。この日の研修の様子はユーチューブに動画があるのでご覧下さい。  http://www.youtube.com/watch?v=l-pm-bqhw6M        斎藤新リーダーは、研修の最後に「楽しく、環境整備をやってよかったと思える一年にしたい」と熱く決意表明していました。               (飯塚)今月の読書から『再起日本!』前川正雄著~日本の製造業は世界を変える~経済アナリストの藤原直哉先生が本書を絶賛されていたので、購入して読んでみました。 著者は産業用冷凍機メーカーとして世界トップシェアを持つ前川製作所の経営者で、自身の経験をもとに日本のモノづくりの強さの秘密を解説しています。 冒頭から、「明らかに西欧文明の崩壊が始まっている」「一方の日本はまったく反対の方向に向かっている」「21世紀は日本の時代」「真のモノづくりは日本でなければ実現しない」「日本の製造業は世界を変える起爆剤になる可能性がある」などと、刺激的な言葉が並びます。 前川氏は、「200年続いている日本の会社を見ていると、資本主義ではなく『場所主義』で経営されている。 」と主張します。ここで言う「場所」とは「環境」や「社会」「世界」という意味で、「場所主義」なるものを私なりに解釈するならば、「公を重視する共同体性を進化させることにより経済や経営を発展させるあり方」というふうになるでしょうか。 日本の製造業は、なによりも「場所」の質を高めることに注力し、多数決ではなく全員合意を、競争よりも「すみわけ」をすることで発展してきた、といいます。 <欧米では、働くことは神から与えられた罰だと考えていて、日曜日は必ず休まなくてはならない。家の掃除さえもしてはいけない。人生最大の目的は年金生活だと考えられている。> <ひるがえって日本の製造業の現場では、作業を通して技能を磨く作業者と担当エンジニアが共同体になっていて、両者の間で技能と技術の授受が行われることで製品の品質が上がる。> 要するに日本では、働くことこそ生きがいであり、働きやすい環境を作るために、関係者間でとことん話し合ったり、改善が行われたりするということです。 <人間と環境とは、人間は環境から作られ逆に人間が環境を作るという関係に立っている> <共同体のなかで(考えるのではなく)互いに感じることによってでしか物事の真の意味は伝わらないのだ。> このくだりを読んでいると、「おー、やっぱりそうじが大切だ!」と感じるのは、私の職業病でしょうか(笑)。そうじを通じて環境を整え、みんなで共通の物事を「感じる」ことができると思うのです。 著者はまた、日本は古来から「まれびと」を受け入れて飛躍発展してきた、と解説します。「まれびと」とは、「異文化」や「外圧」と言い換えてもいいでしょう。 大東亜戦争は、日本にとって大きな「まれびと」で、戦時下総動員体制が現場の技術者と技能者の垣根をなくし、今日の自動車産業の基礎を作ったといいます。 なるほど日本という国は、異質なモノを拒まず、争わず、その良い部分を「場所」を進化・深化させるために取り入れることで繁栄してきた民族と言えそうです。 多くのヒントをくれる本です。  (小早)お知らせ◆新潟発 実践企業見学会(株)マルシャンの見学+小早の講演 新潟県長岡市のパン製造卸のマルシャン。清潔な環境でおいしいパンを作るための「そうじの力」の取り組みをぜひご覧ください。 日時: 11月28日(木)     14:00~15:00 小早講演     15:00~16:00 マルシャン発表     16:00~17:00 マルシャン見学会場所: 株式会社マルシャン本社工場     (新潟県長岡市上前島町36)会費: 3,000円主催: 株式会社そうじの力◆法人向け新サービス出張おそうじデモンストレーション  会社や店舗や現場などのトイレそうじをちゃんとやっていきたい!そう思いながらも、「やり方が分からない」「スタッフにどう教えたら?」そんな時には、おそうじデモンストレーター飯塚輝明を呼んでください。トイレそうじのやり方を実演いたします。一緒に体験して下さい。・1回2時間3名様まで(法人に限る)・費用10,000円(群馬県内)※地域によって費用が変わります詳しいパンフレットをご用意しておりますので、ご請求ください。◆読者プレゼント!「そうじの力」オリジナルジャンパー  「そうじの力」のロゴマークを胸と背中にあしらったオリジナルのジャンパー。 地域清掃などの折に着用すれば、映えること間違いなし! このオリジナルジャンパーを読者の皆様にプレゼントいたします。 応募条件は、本『そうじの力だより』を3人の方に転送していただくこと。 ご希望の方は、3人の方に転送していただいた上で、お申込みください。株式会社そうじの力環境整備(5S=整理、整頓、清掃、清潔、躾)を核とした経営改革の支援「そうじの力」の活動(環境整備=5S=整理、整頓、清掃、清潔、躾)は、「人づくりと組織づくり」です。講義、プロジェクトチームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。支援に当たっては、まずは調査に伺います。全国どこでも可能ですので、お気軽にお問い合せください。 事例紹介そうじを楽しむ! 〈楽しみながらやれば、どんどんアイデアが湧く!〉~有限会社ファイン そうじの力 発表会~9月27日、弊社の支援先である福井県鯖江市の特殊印刷業 有限会社ファインにおいて、「そうじの力発表会」が開催されました。このイベントは、外部の人にファインに来てもらって、ファインの取り組みを直に見てもらおうというものです。内容は、私の講演とファインのプレゼンテーション、そしてファインの工場見学会の三本立て。発表会を企画した段階で、既にファインの取り組みのレベルはかなり高いものでした。しかし、発表会が決まってから当日までの間に、ファインはさらに進化したのです。それまで、表示と標識を少しずつ進めていましたが、まだまだ不十分でした。ところがこの4~5か月の準備期間の間に、ほぼ完ぺきなまでに表示、標識がなされたのです。そしてここファインファインたるゆえんなのですが、「やるからには楽しく」というコンセプトのもと、実に楽しげに取り組みが進んだのです。たとえば、ハサミやペンチなどの姿絵は、それらの工具を取り外すと、中から動物の絵が出てくるようになっています。かわいらしくて、思わず笑みがこぼれてしまいます。そうした実際の取り組みも素晴らしかったのですが、それ以上に素晴らしかったのが、彼らの発表です。発表の中で特に印象的だったのは、ある社員さんが、「そうじの力の取り組みのおかげで、会社に来るのが楽しみになりました。仕事をただこなせばいいということではなく、つながりや、何かひとつのことをやろうと思ったら、みんなでできるじゃん、というようになりました」とコメントしたことです。実際ファインは、工場内の整理、整頓、清掃にとどまらず、会社近隣のゴミ拾いや落書き消しにも取り組んでいます。これらはすべて、彼ら自身が「やりたい。やると楽しそう。」といって発案したものなのです。プレゼンテーションの後は、現場の見学会です。参加者35人を3班に分けて見学してもらいました。その際、それぞれの班に案内係がついたのですが、誘導係の手には、お手製の旗が・・・。この旗もまた、手作り感がただよっていてほほえましいです。各エリアには担当者がスタンバイしていて、写真のパネルを持ちながら、「以前はこのように乱れていましたが、このように整理して使いやすくなりました」なとど説明をしてくれるのです。その説明が、実に分かりやすく、堂々としているので、参加者は熱心に聞き入っていました。中には、「会社でこのようにそうじをしているので、自分の家もそうじをするようになりました」と説明する社員もいました。驚いたのは、入社わずか一か月の社員までもが、参加者に向かって堂々と説明をしていたことです。藤井社長の話によれば、この時期はかなり忙しかったにもかかわらず、社員さんたちは、自主的に残業や早出をして、パネル作りや発表原稿の作成をするなどして当日の準備に励んでくれたとのこと。以下、参加者の感想文の一部です。会社の雰囲気がとってもいいですね。環境整備を通してみなさんのコミュニケーションがとれているんですね。社長のリーダーシップと若い社員さん達がそれを理解し、楽しんで取り組んでいることが素晴らしいと思い、我社でも挑戦したいと思いました。社員さんお一人お一人が自分の担当に責任を持ち、一生懸命私達に伝えて下さる姿に感動しました。社内の環境整備に捉われず、地域清掃も積極的に行っている点が非常に心を打たれました。また、チームワークの良さが全面ににじみ出ており、そうじを通して人間的成長を実現されている点は、会社の鏡といっても過言ではないと思います。各人の方が楽しそうにお仕事をされていた点が印象的でした。ファインの取り組みは、もはや企業の取り組みとして、「決められたからやる」という次元を超えています。「人間の変革」が起こっているのです。 (小早)おそうじ匠の技汚れているほど楽しくなる!~ポリッシュバーの威力~毎週日曜日の早朝、仲間と一緒に近隣の公園のトイレそうじをしています。これまでずっと六郷公園をやってきたのですが、すっかりキレイになったので、あらたに浜川公園にチャレンジすることにしました。浜川公園というのは、陸上競技場や野球場、体育館、児童公園、芝生緑地などを持つ広い総合公園です。規模も利用人数も大きいので、トイレも汚れていることは想像がつきました。しかし、初回に、実際に便器をのぞいてみて、その汚さに「うわっ!」とのけぞってしまいました。黄色い尿石が何層にもわたってこびりついています。尿石といのは手ごわいものです。以前ならば、「うわー、これは落とすのが大変だなあ」と思ったはずですが、今は違います。「よっしゃ!出番だ!」と。何が出番かというと、本誌93号で飯塚がご紹介した「ポリッシュバー」です。これが大変な優れモノで、特に尿石を落とすのに威力を発揮します。先端は、ガラス繊維を固めたものでできているので、便器のうわぐすりと同じ材質ということになります。なので、尿石という汚れよりも硬く、便器の材質よりも柔らかいので、汚れがよく落ち、しかも便器を傷つけません。さっそく使ってみます。先端に水をつけて、尿石をこそげ落とすようにグリグリこすっていきます。すると、パキパキパキと、まるで卵の殻がはがれるように尿石がはがれていくのです。面白い。やみつきになります。この先端は、使い込むほどに削れてチビてきます。まさに「身を削って」働いてくれるわけです(笑)。ポリッシュバーのおかげで、予想よりも早く、取り組んで3か月ほどで浜川公園のトイレがピカピカになりました。なお、ポリッシュバーのお求めは、清掃用具会社(株)ビーエムコーポレーション、電話027-289-9205までどうぞ。同社のホームページからもご注文いただけます。                  (小早)おそうじコラムスイッチが入るということ~スイッチが入れば人間が変わる ~人間の行動が「本物」になるためには、すべて自らが「やろう」と思わない限りはそうならないものです。 たとえば勉強。私は小学校の低学年のとき、ほとんど勉強をしたことがなく、当然ながら成績も悪かったのです。形だけ机について教科書を開いた時期もありましたが、自分で「やろう」と思っていないので、内容はいっこうに頭に入らず、成績もまったく上がりませんでした。私がどうにかまともな成績を取れるようになったのは、五年生の時にあるきっかけでスイッチが入り、猛勉強してからです。 そうじの取り組みにしても同じです。いくらいろいろな仕組みや仕掛けを作ったところで、最終的には一人一人がやる気にならなければ意味がありません。その点で、私は罰則を伴う社内システムなどはどうしても好きになれません。 本誌一面でご紹介した(有)ファインの藤井高大社長。最近彼は、出張先などで散歩に出かける際、レジ袋をポケットに入れていて、道端でゴミを見つけると、それを拾いながら歩くのだそうです。これは本人から聞いた話でもなければ、私がその場を見かけたわけでもなく、彼と一緒に散歩した人から聞いた話です。 また、弊社の支援先である島根県益田市の石見交通(株)のある社員は、先日の私の研修の折に、「最近、毎日家のトイレを磨いています。時間のある時には二時間ほど便器を磨き、ワックスがけもしています」と報告してくれました。便器にワックスをかけたなど、聞いたこともありません。ビックリ仰天です(笑)。 藤井さんもこの社員さんも、どこかでスイッチが入ったのでしょう。会社と関係のない場所でそうじに取り組んでくれているというのは、なんとも嬉しい話です。 以前に本誌でご紹介した(株)草むしりの宮本成人社長も、スイッチが入った人です。私と宮本さんは、もう何年も一緒に近所の公園のトイレそうじを行っています。草むしりは今、全国から研修生が集まる知る人知るユニークな会社です。トイレそうじによって入ったスイッチが、本業に花を咲かせているのでしょう。 最近この公園のトイレそうじに、税理士事務所の代表を務める大野賢二さんが加わりました。数か月前から、ほぼ毎週参加しています。彼はいつも携帯ラジオを持参して、ラジオを聴きながら楽しげにそうじしています。何かが彼のスイッチを入れたのでしょう。 スイッチが入ると、人間が変わります。目には見えなくとも、その「オーラ」が家庭や地域に広がっていけば、社会もきっと変わっていくでしょう。       (小早)輝ちゃんはミタ!そうじの力は続くどこまでも!合言葉は「楽しくやる」!東京の(株)小河原建設は弊社の支援先です。二年間にわたる弊社の継続した支援を卒業されてから丸一年、環境整備を自主運営で継続してきました。さる六月にはそうじの力の発表会も開催するなど活動のレベルは高水準です。 先日、その小河原建設で半年に一度の研修が行われました。内容は、①「リーダーミーティング」②「実習」③「小早による講義」という内容です。 ①「リーダーミーティング」では、一年間の活動の総括と次期リーダーとチームの選出と方針の設定が議題です。総括としては「細かい部分にまで手が届くようになった」「計画を立てどこに向かって何をするかができるようになった」「週一環境整備など準備を含めてきちんと管理できた」 「公園トイレそうじを新たに始めた」などの成果が報告される一方、課題点として、「熱心に取り組む人とそうでない人で温度差があった」「現状維持が目標になってしまった」 などの課題があがりました。社長からは「次期は全社を巻き込むように活動してほしい」との要望が示されました。 それらを踏まえ次期リーダーとチームの選出がなされました。笑顔の自薦で斎藤新リーダーに決まりました。また、更なるレベルアップを期して次期の方針を話し合いました。 この時小早は、「最終的にどんな姿を目指すのかが明確になっていませんね」と問題提起しました。さらに、活動をもっと盛り上げていくには「楽しく」取り組むことがキーだ、というアドバイスも。 今後新チームにて「最終的に目指す姿」を明確化し、「楽しく」活動していくことを確認しました。 ②「実習」 は、道具を磨きました。現場組は、各人の道具箱の工具類を、事務所組はハサミなどの道具を磨きました。「以前からやりたいと思っていた」などの意見もあって、やり始めると皆さん楽しそうに冗談も交えながら夢中で磨いていました。この日の研修の様子はユーチューブに動画があるのでご覧下さい。  http://www.youtube.com/watch?v=l-pm-bqhw6M        斎藤新リーダーは、研修の最後に「楽しく、環境整備をやってよかったと思える一年にしたい」と熱く決意表明していました。               (飯塚)今月の読書から『再起日本!』前川正雄著~日本の製造業は世界を変える~経済アナリストの藤原直哉先生が本書を絶賛されていたので、購入して読んでみました。 著者は産業用冷凍機メーカーとして世界トップシェアを持つ前川製作所の経営者で、自身の経験をもとに日本のモノづくりの強さの秘密を解説しています。 冒頭から、「明らかに西欧文明の崩壊が始まっている」「一方の日本はまったく反対の方向に向かっている」「21世紀は日本の時代」「真のモノづくりは日本でなければ実現しない」「日本の製造業は世界を変える起爆剤になる可能性がある」などと、刺激的な言葉が並びます。 前川氏は、「200年続いている日本の会社を見ていると、資本主義ではなく『場所主義』で経営されている。 」と主張します。ここで言う「場所」とは「環境」や「社会」「世界」という意味で、「場所主義」なるものを私なりに解釈するならば、「公を重視する共同体性を進化させることにより経済や経営を発展させるあり方」というふうになるでしょうか。 日本の製造業は、なによりも「場所」の質を高めることに注力し、多数決ではなく全員合意を、競争よりも「すみわけ」をすることで発展してきた、といいます。 <欧米では、働くことは神から与えられた罰だと考えていて、日曜日は必ず休まなくてはならない。家の掃除さえもしてはいけない。人生最大の目的は年金生活だと考えられている。> <ひるがえって日本の製造業の現場では、作業を通して技能を磨く作業者と担当エンジニアが共同体になっていて、両者の間で技能と技術の授受が行われることで製品の品質が上がる。> 要するに日本では、働くことこそ生きがいであり、働きやすい環境を作るために、関係者間でとことん話し合ったり、改善が行われたりするということです。 <人間と環境とは、人間は環境から作られ逆に人間が環境を作るという関係に立っている> <共同体のなかで(考えるのではなく)互いに感じることによってでしか物事の真の意味は伝わらないのだ。> このくだりを読んでいると、「おー、やっぱりそうじが大切だ!」と感じるのは、私の職業病でしょうか(笑)。そうじを通じて環境を整え、みんなで共通の物事を「感じる」ことができると思うのです。 著者はまた、日本は古来から「まれびと」を受け入れて飛躍発展してきた、と解説します。「まれびと」とは、「異文化」や「外圧」と言い換えてもいいでしょう。 大東亜戦争は、日本にとって大きな「まれびと」で、戦時下総動員体制が現場の技術者と技能者の垣根をなくし、今日の自動車産業の基礎を作ったといいます。 なるほど日本という国は、異質なモノを拒まず、争わず、その良い部分を「場所」を進化・深化させるために取り入れることで繁栄してきた民族と言えそうです。 多くのヒントをくれる本です。  (小早)お知らせ◆新潟発 実践企業見学会(株)マルシャンの見学+小早の講演 新潟県長岡市のパン製造卸のマルシャン。清潔な環境でおいしいパンを作るための「そうじの力」の取り組みをぜひご覧ください。 日時: 11月28日(木)     14:00~15:00 小早講演     15:00~16:00 マルシャン発表     16:00~17:00 マルシャン見学会場所: 株式会社マルシャン本社工場     (新潟県長岡市上前島町36)会費: 3,000円主催: 株式会社そうじの力◆法人向け新サービス出張おそうじデモンストレーション  会社や店舗や現場などのトイレそうじをちゃんとやっていきたい!そう思いながらも、「やり方が分からない」「スタッフにどう教えたら?」そんな時には、おそうじデモンストレーター飯塚輝明を呼んでください。トイレそうじのやり方を実演いたします。一緒に体験して下さい。・1回2時間3名様まで(法人に限る)・費用10,000円(群馬県内)※地域によって費用が変わります詳しいパンフレットをご用意しておりますので、ご請求ください。◆読者プレゼント!「そうじの力」オリジナルジャンパー  「そうじの力」のロゴマークを胸と背中にあしらったオリジナルのジャンパー。 地域清掃などの折に着用すれば、映えること間違いなし! このオリジナルジャンパーを読者の皆様にプレゼントいたします。 応募条件は、本『そうじの力だより』を3人の方に転送していただくこと。 ご希望の方は、3人の方に転送していただいた上で、お申込みください。株式会社そうじの力環境整備(5S=整理、整頓、清掃、清潔、躾)を核とした経営改革の支援「そうじの力」の活動(環境整備=5S=整理、整頓、清掃、清潔、躾)は、「人づくりと組織づくり」です。講義、プロジェクトチームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。支援に当たっては、まずは調査に伺います。全国どこでも可能ですので、お気軽にお問い合せください。