第101号「そうじの力だより」

事例紹介歳月の積み重ねが「ノー」と言える「力」を育む 〈「継続」すれば「習慣」になる〉~株式会社マツバラ おそうじパワーアップ活動~岐阜県関市の鋳造メーカー株式会社マツバラ。弊社のお手伝いにより「おそうじパワーアップ活動」に取り組んで、まもなく四年が経過しようとしています。もともと実力のある会社でしたが、活動に取り組んでからの進歩・発展は目を見張るものがあります。不良率が三〇%低減し、社員が定着して優秀な人材がたくさん入ってくるようになりました。いまや、国産自動車メーカーの全車種に、同社で生産された部品が搭載されるほどになりました。先日、今年度の「おそうじパワーアップ活動」の中間発表会&表彰式が開催されました。年に二回、この発表会を行い、優秀な三つのグループを金賞、銀賞、銅賞として表彰しています。今回は表彰に動きがありました。金賞に輝いた造型横係こそ、毎回一、二位を争う実力あるグループですが、銀賞には初入賞のキュポラ係、そして銅賞には久しぶりに大平工場検査係が選ばれました。ともに、最近の発表会であと一歩のところで入賞を逃してきたのです。発表会の後、あらためて現場を歩いてみました。すると、キュポラ係と大平工場検査係が入賞した理由がよく分かりました。キュポラ(炉)は鋳造工場の心臓部であると同時に、一番粉塵で汚れる所でもあります。四年前に活動を始めた当初は、キュポラの床面に二〇センチほども粉塵が積もっていました。今、キュポラに登る階段を見てみると、左の写真のように蛍光灯を反射して光っています。コークスや屑鉄をためておく材料投入ヤードの壁面も、ピカピカに光っています。どうやらつい最近、ペンキを塗り直したようなのですが、それにしてもこのキレイさを維持するためには、日々そうじするしかありません。ふとキュポラの脇を見ると、社員さんがホウキを持ってそうじをしています。こうして「手待ち時間にそうじをする」という地道な取り組みを続けてきたからこそ、キュポラがピカピカに保たれているのでしょう。大平工場検査係も、やっかいな職場でした。ここの課題は油汚れ。錆止めのために油をまぶした製品を目視検査する工程のため、当初は床面が油まみれでした。しかし今、いつ見ても油汚れはありません。毎日毎日、全員でウエスを手にして汚れを拭き取っているそうです。入賞の常連組である造型横係も、やはり見事です。彼らは、粉塵を掃いてキレイに保つだけでなく、工具や事務用品の表示・標識も行き届いています。使ったら定位置に戻す習慣が身についているようです。各グループの発表の場においても、今回は今まで以上に社員さんたちの熱気が伝わってきました。あるグループの発表では、リーダーが「この場を借りて言わせてもらいます。〇〇さん、いつもそうじをしてくれてありがとう!」とコメントしていました。私はこの場に立ち会って、目頭が熱くなりました。松原史尚社長が、最近私に語ってくれたエピソードをご紹介します。ある取引先から、過剰品質の要求を突き付けられて困っていました。マツバラの品質ならば、ある工程は必要ないはずなのに、その取引先はその工程を要求するのです。理由を聞くと、「以前に仕入れていた会社ではその工程を実施していたから」とのこと。理不尽な要求に対してマツバラは、「ならばそれだけの手間暇がかかるので、値上げさせてもらいます。値上げが無理ならば、他の会社を当たってください」と伝えたそうです。そもそもマツバラの製品は、他社に比べて不良率が十分の一です。それだけ取引先にもメリットがあるのだから、他社への発注は考えられません。こうして取引先に対して強気な姿勢で交渉ができるのも、この「おそうじパワーアップ活動」の四年間の積み重ねあってのことでしょう。     (小早)おそうじ匠の技隙間のそうじをしよう!~最後の仕上げは竹串で~そうじをする時に、分解できるものは分解すると楽にそうじができますし、裏・奥・隅もキレイにすることができます。例えば、換気扇やコンセントや便器などなど。しかし、分解するにも限界はあります。分解してもどうしても拭けない磨けない箇所が残ることがあります。そんな時に大いに役立つのが竹串です。トイレそうじを例にします。 最近の便座には接合面があってそこにわずかな隙間が開いています。ぞうきんで丁寧に拭きあげても隙間の中まではなかなか届きません。この隙間が汚れているケースを見かけることがあります。こんな隙間には、竹串を使います。竹串の先を少し水で湿らせて隙間をなぞります。それで隙間に詰まった汚れがキレイに取れます。トイレの例では、他にウォシュレットのノズルやリモコンの隙間なども竹串が大いに役立つ箇所です。 とにかく、雑巾が入り込まなかったり、手が届かなかったりする隙間や奥の部分をそうじするのに、竹串は抜群の効果を発揮します。応用編として、ぞうきんなどを竹串に巻くようにして使って隙間を拭き上げるなんてこともできます。濡れたティッシュなどが有効な場合もあります。 今回は、トイレそうじを例にしましたが、それ以外のケースでも最後の仕上げに竹串は便利です。左の写真の例ような小窓のフチなど、どうしても拭き残してしまう箇所は多くあります。隙間や隅の汚れなどは、一般的なそじ道具では取り除くことができません。なので、知らず知らずのうちに溜まってきてしまいます。竹串を使ってそうした部分をキレイにすると、まるで新品に戻ったかのように輝きます。ぜひやって見て下さい。クセになるかもしれませんよ。    (飯塚) おそうじコラム徹底することの大切さ~徹底するからこそ変化が実感できる ~どんなことでも、「継続すること」と「徹底すること」が大事なことは言うまでもありません。 たとえば、デスクの上にパソコンや電話以外に何も置かない「机上ゼロ」。 「机上ゼロにしました!見てください」という報告を受けて見に行くと、ペン立てやクリップケースが置かれていて、中途半端なことがあります。 それから、意外にやっかいなのがデスクマット。緑色のクッションとその上の透明マットでセットになっていたりします。 多くの方が、このマットの下に書類などを挟んでいます。「しょっちゅう見るから」「忘れないように」ということで挟んでいるようなのですが、だんだんと、何でもかんでもここに挟むようになってしまいます。そうなると、もうその書類は見なくなってしまいます。一種の「風景」と化してしまうのですね。 マットに書類を挟み込むのはやめた方がいいでしょう。さらに言えば、マットそのものも外した方がいいと思います。 なぜそこまで徹底する必要があるのか。それは、「何もない状態」をスタンダードにすることで、「何かある」とすぐに気づくようになるからです。 机上ゼロをいつも保っておくと、たとえば郵便物が机上に乗っていると、非常に気になります。だから、すぐにその場で開封し、確認することになります。同じく、FAXやメモが乗っていたらすぐに気づくので、その場で案件を処理するでしょう。「アラーム機能」が働くのです。 これがもし、中途半端にモノがない状態だと、郵便物などが乗っていても、さほど気にならないのです。 石見交通(株)の社員Aさんは、机上ゼロにしてデスクの整理整頓を進めた結果、「すぐに仕事を処理するようになりました」と感想を述べています。 実際、Aさんの机の上は、パソコンと電話以外、何もありません。引き出しの中も、ほとんどモノがなく、スカスカです。 この状態を保とうとすれば、その場で仕事を処理し、処理済みの書類は捨てるか、所定のファイルに収納するようになる、というわけです。 つまり、整理を徹底することで、業務の処理スピードは格段に上がるのです。それもこれも、「徹底する」からこそ実現することなのです。           (小早)出張おそうじデモンストレーション10月より弊社の新たなサービスとして「出張おそうじデモンストレーション」をはじめました。 「おそうじデモンストレーター」こと私飯塚輝明が企業にお伺いし、「そうじの力」流のそうじの方法を披露し、立ち会っていただい社長さんや社員さんたちにも体験していただく企画です。 これをきっかけにして、実施させて頂いた企業の環境整備活動が進むことを意図しています。現在はトイレそうじに限定しておりますが、いずれはトイレ以外の場所のそうじもラインアップに加えるつもりでおります。 先日実施をして頂いたマルシン産業(株)での様子をレポートいたします。 同社は社員さんたちによるそうじに力を入れているとのことで、もともと非常にきれいにそうじをされていて一見するとピカピカなトイレでした。 それでも、換気扇や照明器具を分解してみると、汚れが溜まっていました。 私が弊社代表の小早から叩き込まれたそうじの極意は、「見えない所」ほど力を入れてそうじをする、ということです。 なので裏・奥・隅から手を入れていきます。 参加したAさんからは「普段のそうじでは表面をきれいにすることに注意をしていましたが、隅々までそうじをすると、どこから見てもピカピカで気持ちがいいことに気がつきました。」と感想を頂きました。またBさんは「換気扇や便座などを外してそうじしたのは初めてでしたし、やりづらい所は竹串を使うなどとても勉強になりました。」Cさんからは「教えて頂いた事を全社員におぼえてもらい全てのトイレがきれいになるようにして行きたいと思います。」Dさんからは「十分すぎるくらいでした。とても楽しく参加する事ができました。」との感想を頂きました。 そうじは、聞いたり見たりするだけでなく、一緒に体験することが理解・納得するための一番の近道だと思います。 この他にも実施された企業の様子は私のブログにアップしております。http://www.soujinochikara.com/blog2/                 「出張おそうじデモンストレーション」は一回二時間から承っております。詳細については、最終ページの『お知らせ』欄をご覧ください。お問い合せもお気軽にどうぞ。                 (飯塚)今月の読書から『日本はなぜアジアの国々から愛されるのか』池間哲郎著著者は本業の傍らで、モンゴルやフィリピン、カンボジアなどで飢えた子どもたちを救うために、井戸や学校などを建設する活動を行っている人です。私もだいぶ前に池間氏の講演を何回か聴く機会がありましたが、アジアの国々の貧困の実態と池間氏の献身ぶりに、大変に驚かされました。 本書は、池間氏がアジアの国々への支援活動に携わる中で、いかに日本がアジアの人たちから尊敬され愛されているかを実感し、それを私たち日本人に伝えるためにまとめた本です。 池間氏は沖縄県出身で、以前はいわゆる「自虐史観」に染まっていたと言います。「大東亜戦争は日本が引き起こした」「日本はアジアに侵略し、人々を苦しめた」「アジアは日本を憎んでいる」と。こうした考えを、アジアの人々にぶつけてみると、「なぜ日本人が、そんなことを言うのですか?」「日本人を恨んでいる人は誰もいません。全く反対です。白人たちを追っ払い、アジアのために戦った。」「イギリスの残虐な圧制から逃れたのは日本のおかげもあります」「日本統治時代が一番良かった」などと返されるのだそうです。 アジアには、日本の援助や技術によって建設された道路や橋、水道施設などがたくさんあります。現地生活に欠くことのできない重要インフラなのです。 こうしたことに恩義を感じると同時に、日本人の勤勉さや仕事の確かさが彼らの胸を打つのでしょう。 「自分の子供たちは、必ず日本に留学させる」「日本は私たちの希望の国。資源もなく、戦争であれだけ叩き潰されても起き上ってきた日本人。ネパール人も日本人のように頑張れば、必ず豊かになれると信じている」と、日本をお手本にする人たちがたくさんいるとのこと。 本書には、整理・整頓・清掃に関する記述もたくさん出てきます。 〈日本に帰ってきて、ピカピカに清掃されたトイレに入るとホッとする。地方に行っても公園などの公共トイレでも、きれいに掃除がなされているのが当たり前。そんな国は日本以外にはない。〉 〈東日本大震災の被災地で、自衛隊車両の駐車している状況を見て、非常に驚いた。どこに行っても、数センチも狂わぬほど、整列されていた。自衛隊イラク派遣においても、車両の整列は「ビシッ」と決まっていた。基地内は清潔そのものでゴミ一つ落ちていない。その状況を見て、ゲリラたちも、「これほど見事な軍律を持つ軍隊は、強力な戦闘能力を持つに違いない。」と自衛隊への攻撃を控えたとも言われる。〉 飲み水もまともにないアジアの奥地に入り込んで支援活動を行っている池間氏の言葉には、重みがあります。 私たち日本人は、もっと日本に誇りを持ち、私たちの美徳や仕事を海外に伝えるべきだと思います。      (小早)お知らせ◆小早 祥一郎 講演予定倫理法人会モーニングセミナー日時: 12月6日(金) 6:30~7:30場所: ホテル松原屋     山口県光市虹ケ浜3-9-16テーマ:『そうじの力で会社が甦る!』主催: 山口県光・下松倫理法人会日時: 12月10日(火) 6:00~7:00場所: ニューサンピア     群馬県高崎市島野町1333 テーマ:『そうじの力で会社が甦る!』主催: 群馬県高崎東倫理法人会※参加無料、どなたでも参加できます!◆法人向けミニサービス出張おそうじデモンストレーション  会社や店舗や現場などのトイレそうじをちゃんとやっていきたい!そう思いながらも、「やり方が分からない」「スタッフにどう教えたら?」そんな時には、おそうじデモンストレーター飯塚輝明を呼んでください。トイレそうじのやり方を実演いたします。一緒に体験して下さい。・1回2時間3名様まで(法人に限る)・費用10,000円(群馬県内)※地域によって費用が変わります詳しいパンフレットをご用意しておりますので、ご請求ください。◆読者プレゼント!「そうじの力」オリジナルジャンパー  「そうじの力」のロゴマークを胸と背中にあしらったオリジナルのジャンパー。 地域清掃などの折に着用すれば、映えること間違いなし! このオリジナルジャンパーを読者の皆様にプレゼントいたします。 応募条件は、本『そうじの力だより』を3人の方に転送していただくこと。 ご希望の方は、3人の方に転送していただいた上で、お申込みください。株式会社そうじの力環境整備を核とした経営改革の支援環境整備(5S=整理、整頓、清掃、清潔、躾)の活動は、「人づくりと組織づくり」です。講義、プロジェクトチームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。支援に当たっては、まずは調査に伺います。全国どこでも可能ですので、お気軽にお問い合せください。