第108号「そうじの力だより」

事例紹介「そうじの力」を「現場の力」に! 〈チームワークで改革を乗り切ろう!〉~有限会社ファイン そうじの力 発表会&見学会~福井県鯖江市の有限会社ファイン。眼鏡やライター、スマホケースなどに絵や模様などのデザインを印刷する会社です。ここで「そうじの力」研修を導入してからちょうど三年になります。その間の同社の進歩は目覚ましく、手狭で汚かった工場は、広々としたピカピカの工場に生まれ変わりました。約半年前に、外部のお客様を招いて、はじめての発表会&見学会を開催しました。その時にも、すでに素晴らしい状態だったのですが、今回五月の第二回目の発表会&見学会も、さらに進化し、参加してくれたお客様も大満足してお帰りいただけました。まず、床面を塗り直しました。私がお手伝いを始める前は、床と言い、壁と言い、機械と言い、いたるところにインクが飛び散っていました。そのインクを社員全員で、スクレーパーを使ってこそげ落としました。当然ながら、床面の塗装も一緒にはげてしまうので、ながらく床面がハゲハゲのみすぼらしい状態だったのです。インクがすべて除去されたことを受けて、いよいよ床のペンキ塗りに入りました。プロの業者さんに頼むという選択肢もあったのですが、あえて自分たちで塗ることを選びました。「そうじの力」の活動は、決してキレイにすることが目的ではありません。活動を通じて、各人の自主性や企業としてのチームワークを涵養するのが目的です。だからこそ、インクが飛び散ったまま、その上に塗装してごまかすようなことはせず、あえてインクを落とし、その上に塗装するという面倒なやり方を選びました。ここ最近は、「より仕事がしやすく、よりウェルカムに、より楽しく」をスローガンに活動を進めています。たとえば、在庫がひと目で分かるようにボードで管理したり、消耗品などの単価が分かるように表示をしたりしています。より効率的に動けるように、そしてコスト意識も育てよう、ということです。実は同社は今、経営のやり方を大きく変えようとしています。厳しい眼鏡業界の中にあって、利益体質にするため、製造から営業への配置転換や、より付加価値の高い商品の開発など、多くの改革に取り組んでいます。社員の中には、シビアな変化にとまどった人もいることと思います。ところが、経営サイドの心配とは裏腹に、社員たちは動揺することなくこれらの改革を受け止め、それぞれの持ち場で明るく前向きに頑張っています。これはひとえに、そうじを通じて社長と社員、社員と社員の心の距離が縮まり、社内がひとつのベクトルに向かっていることの効用だと思われます。以下、今回の発表会&見学会の参加者の方々の感想文の抜粋です。〈社長が率先して行うのかと思っていましたが、社員の方々が親切にプレゼンして説明しているところに、熱意を非常に感じました。やらされているというより、みんなでやるという意志が継続への近道だと感じました。〉〈本当に隅々にきれいで、棚の天場などをこっそり触れてみましたが、ホコリ一つありませんでした。非常にすごいと思い、自分たちでもキレイな職場を作りたいと感じました。〉〈会社、社員の雰囲気が良く、明るく楽しそうで良かった。〉〈どこに何があるのか、また、備品の在庫管理も共有されていて、素晴らしいと思う。備品に対して名前をつけることで愛着や大事に扱う姿勢は見習うべきだと感じた。〉〈楽しんでいて、見ている方も楽しくなりました。きれいさよりも心がきれい。会社名のとおり、fineな会社でした!〉〈会社がきれいなのはもちろん、社員が笑顔で明るいのが印象的だった。〉〈機械や工具などに名前をつけるなどのアソビ心が、モチベーションを保つために必要かと思いました。〉〈昨年に続いての参加です。刺激をいただいたので、新たな気持ちで取り組んでいきたいと思います。〉まだ「そうじの力」をベースにした経営改革は始まったばかりです。まさにこれからが、同社の真価が試される時です。                (小早)おそうじ匠の技外せるモノは外してそうじをしましょう!~パソコンのキーボードをそうじする~今回はパソコンのキーボードをそうじします。用意する道具は、キレイなぞうきん、マイナスドライバー、綿棒、竹串、歯ブラシです。キーボードの配列表を用意しておくと良いです。ネットで検索したり、キーボードを写真に撮ったりして準備します。 まずは、水で固く絞ったぞうきんで表面を拭き上げます。 次に、水を良く切った歯ブラシを使います。キーボードを逆さまにして、歯ブラシで溝からホコリをかき出すようにブラッシングをします。普段はここまででも良いでしょう。 徹底的にそうじをする場合には、キーを一つひとつ外します。 マイナスドライバーを使ってテコの原理でキーを外していきます。パチンという音がして取れます。取ったキーは、順番を間違えないようにキーボードの配列表の上に順番に置いておきましょう。キーは一度に全部を外してしまうのではなく、5個程度を外します。キーを外すと、中にはたくさんのホコリやゴミが落ちています。綿棒や竹串を使って隅々までそうじをするようにしましょう。外したキーは一つ一つ拭き上げます。5個が終わったら元に戻し、次の5個を外すというように進めて行きます。5個のキーをそうじするのに2分ほどかかります。キーの総数は106個前後あります。1日でやり切る必要もありません。配列表にメモを残して翌日はそこから始めるといった方法もあります。ノートパソコンのキーも同様にマイナスドライバーで外す事ができます。ただし、機種によってはキーが外せないものもありますので、注意してください。無理にこじ開けてパソコンが壊れても、私は責任を負いかねます(笑)。   (飯塚)                  おそうじコラム「そうじの力」は「民の力」~ワールドカップサッカー日本人観戦者の行動に想う ~ブラジルで開催されているワールドカップサッカー。日本代表はよく頑張ったと思いますが、世界トップレベルとの差を痛感させられる結果となりました。 さて、皆様すでに色々な報道でご存じのことと思いますが、日本人サポーターが試合後にスタジアムのゴミ拾いをしているということで、各国で話題になっているそうです。 ――-AP通信はギリシャ戦後の日本人サポーターについて「他国のサポーターなら怒り狂う結果なのに、ごみを拾った。ほかの国も見習うべき」と報じた。コートジボワール戦後もブラジルの地元紙や英紙などが「最近の試合では珍しい光景だ」と称賛していた。 (産経ニュースより) ――-21日付の上海紙、文匯報は、サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会で、日本代表の試合を観戦した後に観客席のごみ拾いをする日本人サポーターが「お手本になった」として、ブラジルで尊敬を集めていると報じた。沖縄県・尖閣諸島や歴史問題をめぐり日中関係が冷え込む中、好意的な報道だ。 (産経ニュースより) 同じ日本人として、本当に嬉しく、誇りに思います。 ところが、同じ頃、東京都議会では信じられないような「ヤジ事件」が起こっていました。 ――-やじが飛んだのは18日の本会議中だ。一般質問に立ったみんなの党所属の塩村文夏都議は、母親が電車に乗る際、ベビーカーを畳むよう義務付けている現在の規制に言及した上で、妊娠・子育て中の女性が、公的サポートがないために直面しているさまざまな問題について説明し、さらに不妊の問題にも触れた。しかし塩村氏の質問は、与党自民党の都議からの「自分が早く結婚しろ」というやじに遮られた。塩村氏は弱々しくほほ笑んだ後、男性議員らの笑い声の中、質問を続けた。そして「(子どもを)産めないのか」という2度目のやじが飛んだ後、塩村氏の目には涙が浮かび、声も震え始めた。質問を終え着席した塩村氏は、ハンカチで涙をぬぐった。(CNNニュースより) 情けなくて、あきれるばかりです。 つくづく思うのですが、日本という国は、おそらく昔からそうだったのでしょうが、末端の「民」は概して真面目で優秀です。ところが、国や自治体を動かすリーダーである政治家のレベルが低い。 外交においても、最近は近隣諸国との摩擦が顕著になってきました。 嘆いていても始まりません。今こそ、私たち一般庶民が「民の力」を発揮し、中国をも感心させた「ゴミ拾い」のような「役立ち力」で、わが国のリーダー層を変えようではありませんか。      (小早)出張おそうじデモンストレーショントイレそうじのやり方を実演し、参加者の方にも体験していただく「出張おそうじデモンストレーション」。実施後、参加者の方々からいろいろな感想文をいただいております。 富岡市の和菓子匠さきやの富澤孝様の感想です。「今までどれだけトイレそうじに無関心だったか反省しました。トイレそうじにチョットハマリそうです。ぜひ知り合いに紹介したいと思います。」 MTさまの感想です「今日はトイレそうじを教えていただきありがとうございました。そうじの仕方、道具、汚れ…びっくりすることばかりでした。そうじの後はピカピカになって、とても気持ちよくなりました。今日教えていただいた事を忘れずに日々やっていこうと思います。」  高崎市の有限会社アクトの皆様の感想です。阿部武志様「おそうじも仕事も同じで時間の使い方、どこまでどのように段取りをすれば良いか、お仕事上接客業でもありお客様の気持ち満足度等再度改めて気持ちが変化したと思います。」 小野恭子様「飯塚さんが自ら汚れている箇所に手を入れて実践して教えてくれる姿勢に感動しました。トイレそうじの仕方を通じてすべてに通じるモノへの取り組み方を教えて頂きました。見えづらい見たくない所こそ見て把握して実践すると愛情がわいた感じがしました。」 清水健地様「今回の講習でそうじという行為を通じて『気づく』事の大切さを学びました『気づく力』は普段の業務や日常生活を通じ相手を思いやる気持ちを育むので今回のそうじで得たモノは非常に大きかったです。」   桐生市の東群運送株式会社 の斎藤社長の感想です。 「汚れのすごさにびっくりでした。続けていくことの大切さをあらためて考えさせられました。大掃除ではピカピカになるのにそれが続かないのが気になっていましたが、続ける極意を伺えて良かったです。『無理せず、ムキにならず、少しずつ毎日』やっていこうと思います。キレイになるのがわかったので『もう少し進めたいな』と思いましたが、ここでストップすることが続けるのには大切だったのですね。あと営業所が二か所あるのでそちらでもやりたいと思いました。自分たちが習ったことをどう他の社員に伝えていったらよいかチョット悩みました。」  デモンストレーションは法人対象で、一回二時間参加者三名様まで。お呼び頂ければ馳せ参じます。              (飯塚) 今月の読書から『吾輩は猫である』夏目漱石著~周囲の境遇は動かすべからざるもの~言わずと知れた、明治の文豪夏目漱石の代表作です。漱石の作品は、軒並み読んだつもりだったのですが、この本は読んだことがなく、新鮮な気持ちで読みました。全体としては、明治の知識人(富裕層?)の行動や思考を適当に面白おかしく書いたもので、言葉遊びの側面も多くあり、読後、特に深い感銘を受けるというわけでもありません。 しかし、所どころ西欧化する明治という時代に対する鋭い風刺が散りばめられ、「ハッと」させられる場面があります。〈主人は何によらずわからぬものをありがたがる癖を有している。これはあながち主人に限ったことでもなかろう。〉〈学者はわかったことをわからぬように講釈する。大学の講義でもわからんことを喋舌人は評判がよくってわかることを説明する者は人望がないのでもよく知れる。〉 私たちが陥りやすい、「難しいことを言う人は偉く見える」という思考の罠ですね。〈ただ可笑しいのはこの閑人がよるとさわると多忙多忙だと触れ回るのみならず、その顔色がいかにも多忙らしい、わるくすると多忙に食い殺されはしまいかと思われるほどこせついている。〉 私なども、常にあちこち動き回っていないと、なんだか不安になってしまうたちですので、耳が痛いです。 本書の中で一番印象的だったのは、以下の一連のくだりです。〈僕はそういう点になると西洋人より昔の日本人の方がよほどえらいと思う。西洋人のやり方は積極的積極的と言って近ごろ大分流行るが、あれは大なる欠点を持っているよ。第一積極的と言ったって際限がない話だ。いつまで積極的にやり通したって、満足という域とか完全という境にいけるものじゃない。向こうに檜があるだろう。あれが目障りになるから取り払う。とその向こうの下宿屋がまた邪魔になる。下宿屋を退去させると、その次の家が癪に触る。どこまで行っても際限のない話さ。〉〈日本の文明は自分以外の状態を変化させて満足を求めるものじゃない。西洋と大いに違うところは、根本的に周囲の境遇は動かすべからざるものという一大仮定の下に発達しているのだ。〉〈山があって隣国へ行かなければ、山を崩すという考えを起こす代わりに隣国へ行かんでも困らないという工夫をする。山を越さなくとも満足だという心持を養成するのだ。〉 古い建物があると新しく建て直したくなるものです。しかし、古い建物をしっかりとメンテナンスして丁寧に使うことにこそ、面白味があると思うのです。 ある人が、「そうじは『ないものねだり』ではなく『あるもの生かし』だ」とおっしゃっていました。 そうじを通じて、そうした昔の日本人の心を取り戻したいものです。    (小早)お知らせ◆香川発 実践企業見学会生駒学税理士事務所の見学+小早祥一郎の講演 「四国で一番お客様から喜ばれる数の多い事務所」を目指して、様々なことにチャレンジし続けている生駒学税理士事務所。2年間の弊社の支援の下、書類の山だった事務所内の環境整備もずいぶんと進んできました。キレイになった事務所を、ぜひ間近で見て実感してください。 日時: 9月2日(火)     13:30~14:10 生駒学税理士事務所 体験発表     14:10~15:00 生駒学税理士事務所 見学会     15:00~16:00 小早祥一郎 講演場所: 生駒学税理士事務所 3F研修室     (香川県高松市亀井町4-2 岡内第2ビル)会費: 1,000円主催: 生駒学税理士事務所 担当 奥田様、大田様      TEL:087-862-0322  FAX:087-862-0713 株式会社そうじの力環境整備(5S=整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を核とした経営改革の支援「そうじの力」の活動は、「人づくりと組織づくり」です。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。支援に当たっては、まずは調査に伺います。全国どこでも可能ですので、お気軽にお問い合せください。