第114号「そうじの力だより」

事例紹介進化し続ける!〈変革はゆるやかでも、ゆるぎのないものに〉~有限会社ファイン「そうじの力」見学会~福井県鯖江市の有限会社ファイン。眼鏡のフレームなどにおしゃれなデザインを印刷する特殊印刷業です。社員十名ほどの小さな会社ですが、ここで三年前から弊社がお手伝いしての「そうじの力」活動を行っています。当初インクまみれだった床、壁、機械は、この三年間で見違えるようにピカピカになりました。どこを覗いても、ホコリひとつありません。社員さんたちの意識も随分と変わってきました。十二月十三日に外部のお客様をお招きして見学会を開催しました。外部向け見学会はこれで四回目です。驚くのは、見学会を実施するたびに進化していることです。現状に満足せず進化の歩みを止めない姿勢は素晴らしいのひと言です。たとえば、書類をとじたファイルの背表紙。以前は斜めのラインを入れて整頓していましたが、これを絵にして遊び心を加えています。無機質なラインよりも、こちらの方が明るい前向きな気持ちがグッと湧いてきます。また、ストーブの電源コードにも工夫をこらしています。以前は、天井のコンセントから電源コードが垂れ下がっていました。見た目も悪いし、安全上も問題がありました。今回、床を這わせて専用のカバーをつけました。見た目もすっきりして、足などを引っ掛ける心配もなくなりました。私が何より嬉しかったのは、発表や見学の案内をしてくれる社員さんたち一人ひとりが、「自分の言葉」で語ってくれたことです。今期の活動リーダー、松樹さんは、床面について、次のように語ってくれました。「床を塗装するにあたって、どうせ塗るんだから、床面にこびりついているインクを取らなくても良かったのですが、それだとすぐにまた『汚してもいいや』というふうになってしまうので、いったん床の汚れを全部落としました。」この言葉に、松樹さん自身の納得と実感がこもっています。今回の発表の中で、研修を始めた当初の感想文を披露してくれました。「そんな立派なことなどできません。私は公園のトイレそうじなどできません。」「私がラーメン屋を選ぶ基準は、汚いことです。」などなど。私は聞きながら、ああ、そんな時もあったなあ、と懐かしくなりました。今では彼らは公園のトイレそうじはもちろんのこと、周辺地域のゴミ拾いも定期的に行っています。自社だけでなく、近隣の会社や店舗にも呼び掛けて、合同の地域清掃も行っています。これは社員さんの発案による自発的な取り組みです。毎年、目標値の見直しをしているのですが、五年後の目標は「他社の環境整備を支援している」となっています。自分たちの活動を起点にして、他の会社にも拡げていこうというのです。同社では現在、商品構成や販売先、営業方法など経営の在り方を大きく変革しようとしています。しかしその変化にも社員さんたちが柔軟に対応できているのは、この「そうじの力」の取り組みがあったればこそだと、藤井高大社長は言います。藤井社長のコメント。「この活動はキレイにするだけでなく、社員の成長につながっていると感じています。公園のトイレそうじや床の塗装などを乗り越えたことで、自信につながりました。」「そうじの時間は、業務そのものの時間よりも互いのコミュニケーションが取れています。」「今後は、自分たちのための活動ではなく、誰かのための活動にしていきたい。今回の見学会も、参加してくれたみなさんの役に立てるようにという思いで準備してきました。」見学会参加者の感想文の一部です。〈すみずみまできれいに整理・整頓・清掃され、社員皆さんがいきいきと仕事をしている様子が感じられました。私が客ならば、ぜひ発注したいと思います。〉〈ただキレイにするだけでなく、作業の効率化や自分自身の成長につながることを社員の皆さん一人一人から感じることができた。〉ファインの進化は続きます。(小早)おそうじデモンストレーター飯塚輝明の出張おそうじデモンストレーション!デモンストレーション100件達成!ありがとうございます。昨年10月から始めた出張おそうじデモンストレーションですが、たくさんの方々のご協力を頂き今までに100件の実施をいたしました。ありがとうございます。 「そうじ」は、ややすると(面倒くさい)とか(余計な仕事)とかネガティブな印象をもたれることもあります。そんな「そうじ」が、私たちといっしょに体験して頂くことを通して(おもしろいこと)になったり(楽しいこと)になれば、私たちが皆様のお役に立てるのかなという思いでおそうじデモンストレーションを作りました。 そのようなことを記して頂いた参加者の方々の感想をご紹介します。陽光自動車(有) 山本邦彰社長『最初にトイレの中を見た時には正直厳しいなと思いました。でもそうじをしていくうちに、キレイになる楽しみを感じました。あとは少しずつ続けていこうかなという気持ちが湧いてきました。』 (株)伝統デザイン工房 亦野美穂様『大変楽しく参加させていただきました。会社内でのコミュニケーションのひとつとしておそうじを考えると、少しずつ毎日実践したくなります。 おそうじが会社の経営改革と人材育成につながるという事は、家では家庭円満につながることを再確認いたしましたので会社でも家でも楽しく実践したいと思います。ありがとうございました。』 小澤昌人税理士事務所 小澤昌人様『掃除とは消極的なものではなく、積極的に取り組むとアミューズメントになるのだと思いました。創意工夫を仲間とともにできることを体感し、掃除が企業文化をつくる意味がわかった気がします。』  アミューズメントになるとまで言って頂けたのは本当にうれしいです。まだおそうじデモンストレーションを体験されていない方が聞けば「そうじがアミューズメント?いったいなんだそれは?」とお思いでしょう。そう思った方はすぐにご連絡をください。日本にたった3人しかいない「おそうじデモンストレーター」が楽しいおそうじの世界にご案内いたします。 最後に、私の気持ちを代弁して下さったような方の感想です。(株)リードプランニング N様『日本全国のお店は、全店おそうじデモンストレーションをうけてほしい!』 2015年からは今までの「トイレそうじ」編に加え「事務所」編・「洗車」編を新たにラインアップしてパワーアップしたおそうじデモンストレーションを皆様にお届けいたします。こうご期待! お問い合わせは、弊社ホームページの「出張おそうじデモンストレーション」のページをご参照ください。     (飯塚)おそうじコラム「異常に気づく力を養う」~掲示物をまっすぐに ~半年ほど前から、あるビジネスホテルの「そうじの力」の支援を行っています。 ホテルにおける課題もたくさんあります。まずは客室です。キレイな客室と汚い客室。お客様がどちらを選ぶかは言うまでもありません。トイレは便器のヘリの裏側までピカピカにします。ベッドを移動して、隠れた壁面や床面も清掃します。テレビの裏側などホコリの溜まりやすい所もキレイにします。 また、バックヤードをキレイにすることも重要です。事務所の整理・整頓、レストランの厨房の清掃、バンケットの袖の整理・整頓などなど。お客様からは直接見えない所をキレイにすることで、裏表のない、本物のサービスが身につくと考えます。 さて、客室の壁に掛けられた絵画。私は出張が多く、多い時には月のうち半分くらいをホテルに宿泊します。 その時、気になるのがこの絵画です。絵の中身ではありません。正直なところ、絵が分かるような眼は持っておりません(笑)。そうではなく、額が微妙に右に傾いていたり左に傾いていたりするのです。なんだか気持ち悪いのです。 客室清掃係のみなさんに、「額が傾いていないか、しっかりチェックしてください」と申しあげています。 同じようなことは、多くの企業で見受けられます。掲示物が、右や左に傾いているのです。 私は研修でよく「掲示物が傾いたままだと、いずれ会社も傾きますよ」と冗談を言うのですが、あながち冗談でもないと思うのです。 掲示物というものは、しょっちゅう目に入るものです。(内容がしっかり頭に入るかどうかは別として・・・・・)人は、自分が見るものに似てくると言います。掲示物が傾いていると、気持ちが乱れてきてしまいます。 何よりも、傾いた状態が「通常」になってしまい、それが「異常」だということに気づかなくなってしまいます。 絵画や掲示物がきちんと水平に掲げられているか、神経質なほど気を配ることで、異常を感知する能力が養われると考えます。 もっとも、岡本太郎のような芸術家は、ひょっとしたらまた違う感性を持っているかもしれません。「このゆがみが爆発なんだ!」とかね(笑)。まあ、私は芸術家にはなれません・・・・・。         (小早)はじめまして! 森川 剛存 です!静岡からもスタッフが加わりました皆様はじめまして。二〇一四年十月より(株)そうじの力のスタッフとなりました、森川剛存(もりかわよしのぶ)です。 一九七十年生まれ静岡県沼津市出身。現在は妻と一男一女の四人暮らしです。 日本大学法学部を卒業後、父親が経営する(有)森川に入社しました。 最盛期には飲食店を3店舗にパチンコ店を2店舗運営していましたが、バブルの崩壊後、過剰な設備投資と放漫経営から多額の負債を抱える事となり、このままでは即倒産という状態でした。 この現状を改善し、大胆な経営改革を進めるためには、環境整備が不可欠であると気づき、以来、社内外の整理・整頓・清掃活動に積極的に取り組むようになりました。 現在は独立して、沼津市内で飲食店を経営しています。 “そうじの力”代表の小早祥一郎とは十数年前に研修会で出会いましたが、彼のそうじに対する真摯な姿勢や考えに共鳴してスタッフとして合流する事になりました。 当面は静岡県内が活動拠点となりますが、長年培ってきた飲食店経営の知識と経験を活かして、企業の経営改革と人材育成をサポートし、皆様のお役に立てるように日々精進します。 先日、静岡県三島市のみしまプラザホテル様にて、出張おそうじデモンストレーションデビューを果たしました。参加された方の感想です。 「今日教わったことを他の人にも教えてあげたいです」 (M様) 「今までは徹底的にそうじする事など不可能ではないかと思っていましたが、これからは気持ちよくそうじできると思います」 (T様) 「外せないと思っていた所もきれいにできました」 (S様) 「そうじがしやすく効率が上がるやり方と道具を教えてもらった」 (M様) 「見落としがちな所を指摘してもらいとても参考になりました」 (K様)  とにかく緊張の連続で、時間もオーバー気味。既定のプログラムをこなす事で精一杯で、きめ細かい説明や指導をする余裕がありませんでした。(反省…) しかしデモ終了後のアンケートの中に、「スタッフの方の一生懸命な姿もとても感動しました」の一文がありました。 このような声があると心底良かったと思います。みしまプラザホテルの皆様、ありがとうございました。    (森川)今月の読書から『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』増田俊也著(上・下)~歴史が消えることの恐ろしさ~本書は3年ほど前に単行本を読み、感動して『そうじの力だより82号』の小欄でも紹介していますが、文庫本化され、それを友人が贈ってくれたので、あらためて読み直してみました。 木村政彦は戦前・戦中の柔道家で、「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と謳われた「史上最強」の柔道家です。15年間不敗のまま引退し、ブラジルでグレイシー柔術の始祖エリオ・グレイシーとも戦い、圧勝しています。 ところが、学生時代に柔道をやっていた私をはじめ、柔道関係者の多くが木村政彦のことをほとんど知りません。 なぜか。それは、マスコミや柔道関係者などが「意図的に」木村の実績を「消した」からなのです。 木村は戦後の混乱期に、「食うため」にプロレスに転じました。力道山と組んで外国人選手と戦い、最後にはその力道山と戦って敗れ、評価を落としました。 柔道界は、「プロ」になった木村を嫌い、その輝かしい実績を抹殺します。またプロレス界も、木村政彦の実績を消すことで力道山の評価を上げようとします。 私は今回あらためてこの本を読み、「歴史が消される」ことの怖さというものをつくづく感じました。 そもそも講道館(現在の柔道の段位発行元)というのは、諸派あった戦前の柔道の一家元に過ぎないこと。草創期の柔道には打撃もあり、今で言う総合格闘技に近かったこと。戦前は講道館の他に武徳会と高専柔道という寝技中心の柔道が存在し、3派が拮抗していたことなど、柔道史からは完全に消されています。 戦後、GHQの策略で、戦前の日本の歴史が消し去られ、歴史が書き換えられてしまったことと、類似しています。 「歴史を正しく後世に残す」ことの重要性を感じました。このことと、私がいつも仕事で申し上げている「見ていない書類は捨てましょう。写真も捨てましょう。」ということに矛盾はないのか、と省みてみます。 いや、矛盾はないと思います。書類も、ただ積んであるだけ、取ってあるだけでは「記録」として有用ではありません。第一、本人はもちろん、他人はどこに何があるのか分からないのですから、活用のしようがありません。 残しておくべき資料は、誰が見ても分かるように見出しをつけたり、解説を加えたりして、分かりやすいように格納しておくべきです。また、残しておくべき資料が埋没しないよう、その他の資料を捨てることも、やはり必要だと思うのです。 それはさておき、この本は柔道に対する愛に満ち溢れています(著者も柔道経験者)。「努力」というものを信ずる人間に対するエールの書です。ちょっと分厚いですが、柔道関係者だけでなく、スポーツに関心のある方はぜひ読んでいただきたいと思います。      (小早)株式会社そうじの力環境整備を核とした経営改革の支援「そうじの力」の活動(環境整備=5S=整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は、「人づくりと組織づくり」です。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。支援に当たっては、まずは調査に伺います。全国どこでも可能ですので、お気軽にお問い合せください。