第120号「そうじの力だより」

事例紹介若手 成長のチャンス!〈経営者と社員が一体となる活動〉~後藤設備工業株式会社「そうじの力」プロジェクト~香川県高松市に本社を置く後藤設備工業(株)。創業七〇年を超える老舗の設備屋さんです。ここで約半年前から、「そうじの力」プロジェクトがスタートしました。歴史のある会社だけあって、当初はありとあらゆるモノがそこここに溢れていました。デスクの上は書類が山と積まれ、書庫は図面が乱雑に積み上げられ、倉庫には商品や備品、工具、機材などが溢れていました。まずはセオリー通りに、「整理=捨てる」から始めました。倉庫に置いてある設備機器の中には、まだ段ボールの封を開けていないもの、つまり新品も含まれていました。しかし、中身をよく検証してみると、型落ちのためいまや商品価値のないものや、特注品のため他の現場では使えないものなどがたくさんありました。「もったいないから」といって取っておくと、いつまでたっても前に進みません。使う見込みのないものは、思い切って処分してもらいました。金額にして、三百万円~五百万円ほども処分したと言います。一時的には損失が出たわけですが、おかげでモノが少なくなり、スペースが広がり、グッとそうじがしやすくなりました。設備屋でやっかいなのは、図面です。「図面は設備屋の命」だということで、これだけは永久保存とし、他の書類は捨てました。ところが、その図面も、背表紙がついていなかったり、外から見ただけでは中身が分からなかったりするものが多いのです。そこで、すべての図面に背表紙をつけ、中身が分かるように明記しました。また、これらの情報をパソコンに入力し、データベースとして使えるようにしました。この作業が、実は大変に面倒な作業で、社長や専務をはじめ、全社員で分担して三か月ほどもかかりました。あまりに時間がかかるので、私から「後回しにして、他の作業をやりますか?」と投げかけてみたのですが、「いや、今やらなければ、きっと永遠にやらないだろう」ということで意見が一致し、ついにやり遂げたのです。今後の検索は、格段に効率が良くなるはずです。同社の活動の良いところは、若手を中心にプロジェクトメンバーを選任したことです。若手の成長の機会ととらえて、あえてそうしました。総リーダーの佐野さんは、まだ入社五年目であり、荷が重いと思います。しょっちゅう、「○○がうまくいかない。どうしたらいいだろう」と悩んでいますが、こうして悩むこと自体が、大変に良い経験なのです。周りのベテラン陣も、暖かく応援してくれています。同社には、お隣の愛媛県に松山支店があります。松山支店のリーダーは、何と入社一年目(当時)の山本さん。周りは全員が先輩という環境の中で、実によく頑張ってくれています。プロジェクトミーティングでの決定事項や私からのアドバイスを忠実に支店に持ち帰って先輩たちに伝えてくれています。たとえば、デスクの上にはパソコンと電話以外、何も置かない「机上ゼロ」。社内で決まったことだとはいえ、先輩に対して、「何も置かないでください」と言うのは気が引けるものです。ところが山本さんは臆しません。おかげで、松山支店は予想以上に取り組みが進んでいるようです。同社のもうひとつの特長は、社長や専務が、社員と一緒になって、そうじに取り組んでいることです。社長や専務のデスクや車をみんなでキレイにすることを通じて、お互いの距離がグッと縮まります。冗談が飛び交います。現場優先の設備屋ゆえに、なかなか全員が揃わないといった難しさはありますが、着実に進んでいます。社長や専務も、「『そうじの力』が始まって、間違いなく社内の雰囲気が変わった」と言っています。まだまだ課題はたくさんありますが、今後の展開が楽しみです。(小早)輝ちゃんはミタ!~そうじの力に中学生がやってきた~群馬県高崎市の中学校では「やるベンチャー」という中学2年生の就業体験プログラムを実施しています。今年も長野郷中学校2年生小暮哲也くんと渡邉可偉くんの2名の元気な男子生徒が、5日間弊社の業務を体験してくれました。 2人には5日間の中で、オリエンテーション、公園トイレそうじ実習、小早祥一郎の講演会の見学、出張おそうじデモンストレーションの現場同行などに参加してもらいました。 彼らの仕事は、期間中5回ある出張おそうじデモンストレーションの現場同行の中で「ぞうきんの絞り方」というパートを受け持ってもらい、彼らから受講者の方々に向けて「ぞうきんの絞り方」を実演レクチャーしてもらうことです。 そのための準備として初日に公園トイレそうじ実習をしました。2人の感想です。「ぞうきんを絞るの痛くて大変だった。あと、便器の中を触るのは少し抵抗があった。でもキレイになって良かった。」「そうじの手順、基本がわかった。便座が取れること、小便器の中が汚いということ、色々わかった。」 実際に翌日からは現場で彼らにパートを受け持ってもらいました。2日目3日目は初めての現場で緊張した様子でしたが、4日目5日目には堂々と「ぞうきんの絞り方」を実演レクチャーできました。 終盤4日目の2人の感想です。「けっこう慣れてきた中で今回は初めてのトイレそうじのデモンストレーション。ちゃんと教えられるのかなど不安もあったけど、やっぱりぞうきんの絞り方が教えることができて良かった。」「だんだんとぞうきん絞りが固くできるようになってきた。汚れている所を落とすのはやっぱり楽しい。」 5日間の最後にまとめてもらった2人の感想です。「何事もコツコツやることが大切なんだという言葉が印象に残った。やるベンチャーでこのそうじの力という会社に来て色々な事が知れたので、ここに来てよかったと思いました。」「この5日間でたくさんの事を知ったけど、やはり知らないことが多かった。これだけ内容の濃い事をしたのに5日間がすごく短く感じた。」 仕事は楽しいのだということを2人の生徒と共有できたことがうれしい「やるベンチャー」の5日間でした。   (飯塚)おそうじコラム言葉に説得力はあるか?~耳を貸さない人をその気にさせるには ~下の写真は、先日、ある公共施設のトイレを利用した時に目にしたものです。 いろいろな所でこの手の掲示を見ますが、果たしてこれらに効果は期待できるのでしょうか? そもそも、器具や備品や施設を汚したり壊したり、あるいは他人に迷惑をかける人たちというのは、悪意を持ってやっている人たちです。つまり確信犯です。そのような確信犯に、「やらないでください」と訴えたところで、素直に聞くことはないでしょう。 同様に、この写真の『いたずら防止 カメラ設置』という貼紙。これがどのくらいいたずらの防止に役立つのでしょうか? 確かに、いたずらをしようと企んでいる人にとっては、これを見れば一瞬、ドキッとしてひるむかも知れません。しかしおそらく、いたずらを企む人は悪知恵が働く人で、本当にカメラが設置してあるのかどうか判別するでしょうし、もしそれがダミーだと分かれば、悪事を増幅させかねません。 では、そのような不遜な輩に対する防衛策はないのでしょうか?私は、言葉で説くよりも、環境を整える方効果あると考えます。 たとえば、トイレであれば、入った瞬間に清々しくなるくらいに、隅々までピカピカにキレイにするのです。 尿石や水垢がこびりついていたり、臭いが充満していたりすれば、誰も「キレイに使おう」という気にはなりません。 落書きがたくさん放置されていれば、そこに新たな落書きを書き加えたくなるのが、人間の心理です。 道路や庭、空き地なども同様です。いつも空き缶や大量のタバコの吸い殻が捨てられている所があります。ここに、いくら「ゴミを捨てるな!」と看板を立てたところで、効き目はないでしょう。 ところが、キレイな場所を汚すのは、抵抗があるものです。ピカピカなトイレでは、いたずらはしにくいものです。 タバコの吸い殻を捨てようと思っても、キレイに草刈りされて整地された場所には、捨てにくいものです。 事実、私たちがそうじをしている公園のトイレは、最近は落書きや破壊などがすっかりなくなりました。     (小早)出張おそうじデモンストレーション!新メニュー「事務所の机そうじ編」登場!我が社のおそうじデモンストレーターは、現在3名。群馬・東京・静岡で、地域の様々な会社にお伺いし、「そうじって、どうやってやればいいの?そうじをすると何が変わるの?」の疑問にお答えするべく、一緒にそうじを体験してもらうデモンストレーションを行っています。 このたびデモンストレーションに、今までの『トイレそうじ編』に加え、新メニュー『事務所の机そうじ編』ができました!最近実施させていただいた。2社の感想をご紹介します。 1社目、東京都文京区のデータライブ株式会社の皆さんの感想です。『自分では整理をしていたつもりだった。しかし、捨てているつもりで捨てていなかったと気づいた。机一つそうじするのに、2時間かけても50%もやりきれなかった。日ごろの清掃の浅さがわかった。“そうじ”は奥が深い! 』(山田和人社長)『「後で見よう」と思って手を付けないでいる置きっぱなしのものが沢山ありました。徹底的に整理する、2人組でやる、机上ゼロ…色んな事に気づかされました』(伊藤幸典様)  2社目、東京都江戸川区の株式会社ハイサーブウエノ東京営業所の皆さんの感想です 。『時間を区切ることに強く共感しました。今日できなかったことがあると、次もやるぞ!という気にさせてくれます。社内で継続的に行う仕組みを考える必要があると思いました。協力してくれた社員さんたちに感謝! 』(小越元晴社長)『今まで休日一日使ってそうじをしていたので、時間を決めて行うということにとても感銘を受けました。楽しんでそうじすることができて良かったです』(吉野泰平様) 2社とも、社長の机を、社長と社員さんとでそうじしました。「社長、これは何ですか?」「使ってますか?」と社員さんが問いかけ、社長に捨てるか残すかの判断をしてもらいました。それを続けるうちに、だんだん皆さんの笑顔が増えていくのがとても印象的です。 デモンストレーションは法人対象で、1回2時間3名様まで。お呼び頂ければ馳せ参じます。             (大槻)今月の読書から『洗脳』Tosh1 著~我々は誰しも洗脳されているのでは?~ロックバンドXジャパンのボーカルTosh1氏。関心のない私は、彼があるカルト集団に洗脳され、騒動を引き起こしていたことを知りませんでした。知人からこの本をもらって読み、「洗脳」についていろいろと考えさせられました。 Xジャパンの最盛期、華やかなスポットライトを浴びている一方、著者は様々なトラブルを抱えて心身ともに疲れ切っていました。そんなとき、自己啓発セミナー「ホームオブハート」を受講し、すっかり「ハマって」しまいます。そこから12年間にわたる洗脳下での地獄の生活を送り、そして脱出・覚醒に至ります。 洗脳の内容は、本書を読めば、普通の感覚を持った人間ならばすぐに「ん?何かおかしいぞ?」と気づく、バカバカしいものです。要するに金目当ての詐欺です。この洗脳の12年間でTosh1氏は、Xジャパンで得た全財産を巻き上げられてしまいます。 普通の感覚ならば容易に気づくそのカラクリですが、その中に徐々に、そしてどっぷりと浸かってしまうと、その異常さに気づかなくなってしまうもののようです。 実は私も以前に一度、カルトではないものの、ある自己啓発セミナーを受講したことがありますが、その導入の風景は、Tosh1氏が体験したものとそっくりです。 ようするに、感情をゆさぶるのです。「あなたはこんなにひどい人間だ」とドーンと落としておいてから、「あなたって、こんなにも素晴らしい!」と持ち上げるのです。感情を揺さぶられると、人間は感覚が麻痺します。やり方はかなり巧妙なので、「ハマる」人がいるのは理解できます。 ところで、こうしたカルトやセミナーでなくとも、私たちは誰しも何らかの洗脳を受けているのではないでしょうか? 左翼思想による洗脳。右翼思想による洗脳。皇国史観による洗脳。GHQの自虐史観による洗脳。当局のプロパガンダによる洗脳。企業の広告宣伝による洗脳。etc・・・・・。 テレビ番組やテレビコマーシャル、新聞の記事に触れていれば、誰でも何らかの形で洗脳されてしまいます。 たとえば、私は3年ほど前から風呂に入る時に、石鹸もシャンプーも使っていません。お湯でこするだけで十分にキレイになります。自分でもびっくりしています。それまでは、「石鹸やシャンプーを使わなければキレイにならない」と洗脳されていた、と言えるかも知れません。 私なりに、洗脳されないための要件を考えてみました。 ①しっかりした自分の軸を持つこと。 ②多面的に情報を取ること。 ③常に生の現実に触れること。 そうじは、「生の現実に触れる」格好の手段と言えます(こじつけ!)いや、これ、ホントの話です(笑)。        (小早)株式会社そうじの力環境整備を核とした経営改革の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を通じた「人づくりと組織づくり」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。