第133号「そうじの力だより」

支援事例紹介楽しみながら規律を養う!~後藤設備工業「そうじの力」~香川県高松市を本拠とし、建物におけるエアコンや上下水道、電気などの設置工事と修繕を請け負う後藤設備工業(株)。創業七五年の、地元では有力な企業です。ここで、弊社のお手伝いにより、一年半ほど前から「そうじの力」の活動が進められています。始めた当初は、社内はかなり乱雑な状態でした。とにかく、モノがたくさんあふれていました。倉庫には、エアコンや給排水装置など、設備機器が山と積まれていて、どこに何があるのか、さっぱり分からない状態でした。ひとつひとつの中身を確認し、使えるものは使い、使うあてのないものは処分しました。やっかいだったのが、図面です。工事に要したその他の書類は、竣工すれば捨てることができるのですが、「図面は設備屋の命」ということで、捨てるわけにはいきません。あいうえお順に並び替え、さらにデータをパソコンにインプットして、検索しやすいようにしました。「そうじの力」の目的は、キレイにすることではありません。結果として環境は整うのですが、そのプロセスにおいて醸成される自立性や協調性などが、真の目的なのです。同社においては、「規律」が重要なキーワードだと、私は考えています。同社の社風は、良く言えば「和気あいあい」ですが、悪く言えば「なあなあ」。この「そうじの力」を通じて、時間を守る、約束を守る、ルールを守るといった規律が社内に根付くことが、大きな目的のひとつだと考えます。たとえば、喫煙のマナー。当初は、歩きタバコやくわえタバコなどがよく見られました。社内だけならばまだしも、現場でこれをやったらマズイですね。そこで、喫煙場所にラインを引き、枠内で喫煙するように呼びかけました。社長と専務のツートップがヘビースモーカーなので、まずは社長と専務にきちんと喫煙マナーを守ってもらうようにお願いをしました(笑)。同社のみなさんは、とても素直。それがよく表れているのが、掲示板です。当初は、たくさんの掲示物がベタベタと貼られていたり、掲示物が傾いて貼られていたりしました。私が、「掲示物はなるべく少なく。必要最小限のものだけにしましょう。そして掲示するのであれば、まっすぐに。掲示期限も明記しましょう」と指導したところ、写真のような四隅を囲むマグネットを考案してしてくれて、以後はこれでまっすぐに掲示がされています。また、掲示期限を記入するマグネットもあり、きちんと掲示期限が明記されています。会議室の椅子も、ラインテープを使って、きちんと置場が明確化されました。また、写真を使った標識により、より分かりやすい工夫がなされています。同社の特長は、やるとなったらトコトンやる、ということです。床面のタイルカーペットが、どす黒く汚れていました。当初は、新しいものに買い替えようかという話が出ていたのですが、私が待ったをかけました。「買い替えるにしても、まずは今あるものをキレイにしてから」と。すると、みなさんが一枚一枚タイルカーペットをはがし、タワシでゴシゴシ洗ってキレイにする作業が始まりました。特に、女性陣が大活躍。ワイワイ、キャーキャー言いながら、楽しそうに洗ってくれました。工事現場では、現場の仮設トイレ一生懸命にそうじする社員が、お施主さんから表彰を受けました。まだまだ課題はたくさんあります。「現場優先」のために、なかなか全員参加になりません。工期の逼迫や、突発対応のため、全員が揃うことが難しいのです。参加率を上げることが、今後の大きな課題です。       (小早)おそうじデモンストレーターが楽しくお届け!“そうじの力”おためし体験記エピソード2前橋市役所政策推進課 様「そうじの力」では、弊社コンサルティングの一部を1社1回限り無料で「お試し体験プログラム」を実施しています。 1時間のプログラムですが、ゴールは自社でも「そうじの力」の活動を始めたいと思うようになることです。群馬県の前橋市役所では事務所内の整理整頓をする取り組みが始まろうとしております。その先陣を切るべく政策推進課の皆さんに「お試し体験プログラム」を実施して頂きました。役所の仕事は書類が多くて大変です。何とかきれいにしたいが、なかなか難しいという皆様の気持ちが伝わってきます。解決のヒントを見出すべくプログラムの開始です。「お試し体験プログラム」の内容は、10分のレクチャーと40分の実技体験と最後の10分でまとめです。最初のレクチャーの内容は、この活動に必要な2つコツをお伝えします。一つは「そうじのコツ」で二つ目は「そうじを嫌いにならないコツ」です。「そうじのコツ」は、①上から下 ②外せるものは全て外す ③「奥」「裏」「隅」「見えない所」から というものです。うれしくなるほどきれいにそうじができます。「そうじを嫌いにならないコツ」は、①そうじする時間を決める(時間が来たら、途中でも止める) ②毎日する(まとめてやらない) ③局所集中・・・狭い範囲を決めて徹底的に磨く(まんべんなくやらない) ④なるべく一人でやらない(例:3人で1台を洗車する) ⑤褒め合う(楽しくやりましょう) というものです。40分の実技体験では、この2つのコツを実際に体験して頂きます。お二方のデスクを5名づつ10人で整理しました。業務時間内にそうじに割ける時間をお聞きしたところ「5分ならば負担がないです。」とのことでした。それなので5分のそうじでどれほどのことができるのかを実際にやってみました。2つのコツを上手に使うと5分でも思った以上に整理ができます。これを体験すると、常識が覆るみたいです。「そうじが楽しい」と言って頂ける瞬間です。あとは「これも捨てられる!これも!あれも!」と大いに盛り上がりました。参加した皆さんの感想です。A様『短い時間で、複数の眼が入ることで、前向きに美化できる。今回の取り組みにただ驚くばかりでした。大きなヒントを頂いたような気がします。組織で継続実施していきたいと思います。』B様『そうじを楽しくすることができるし、複数人で必ず行う取り決めは、職場のコミュニケーション力の向上にもつながると思う。』 そうじは楽しい取り組みに変わります。まずは体験。お声掛けください。(飯塚)「そうじの力」コラムこまめに続けることの大切さ~その場で、すぐ、がコツ~毎週日曜日に、仲間と一緒に近所の公園のトイレそうじをしています。始めてから、七年ほどになるでしょうか。 最初はA公園のトイレでした。始めた当初のトイレはひどかったです。便器のヘリの内側を手鏡で覗いてみると、真っ茶色です。排水口に蓋をする水濾は、尿石で便器本体と癒着していて、外せません。やっとの思いで水濾を外すと、中はドロドロのヘドロと尿石が、あたかも鍾乳洞のように膨れ上がってこびりついています。 まさに、映画『エイリアン』の世界です。その臭いがまた、強烈なのです。「鼻が曲がる」とは、まさにこのことだと実感しました。(笑)。 この経験があるので、私は相当に汚れている便器を見ても平気です。A公園の当初に比べれば、「序二段くらいかな」などと見積もります(笑)。 それはさておき、この便器をキレイにするのに、三か月ほどもかかりました。そうしてキレイになると、あとは維持するだけで十分。毎週毎週そうじをしていると、いつ行ってもピカピカの状態が保たれています。 そうすると、欲が出来てきて、仲間と「他の公園のトイレもキレイにしようじゃないか」ということになりました。 そこで、B公園のトイレそうじに取り掛かりました。ここも当初は、A公園ほどではないにせよ、ひどい状態でした。やはり三か月くらいかけてキレイにしました。 そうして、C公園、D公園と拡げていき、現在はA、B、C、Dの四つの公園を、それぞれ二~三週間ずつそうじをしてローテーションしています。 つまり、一つのトイレは二~二・五か月くらいのインターバルでそうじが入ることになります。すると、この間に、ずいぶんと汚れてしまうのです。さすがに当初のように尿石がこびりついて落ちないということにはなりませんが、ヘドロが層状になり幕を張っている状態です。もう少し放っておけば、石化が始まるでしょう。 ここから分かるのは、とにかくこまめに続けることが大事だということです。 こまめに続けていると、一回一回の変化を感じにくいので、ついマンネリに陥ってしまいます。ピカピカの便器を磨いても、意味がないのではないか、と感じてしまいます。しかし、間違いなくその効果はあるのです。 仕事でもそうですが、今すぐやればいいものを、後でまとめて一気にやろう、という人が多いようです。溜めずにその場その場で処理することの大切さを、トイレの汚れは教えてくれます。      (小早)おそうじデモンストレーター大槻飛鳥の飛鳥はミタ!第5回そうじの力総会(全国大会)を開催いたしました!  6月24日・25日の2日間、「第5回そうじの力総会(全国大会)」を開催いたしました。当会は、1年に1回、全国各地の弊社支援先企業が集まり、うち1~3社を見学する見学会と、合同研修会とを、1泊2日で行います。全国にいる仲間と共に学び合い、また懇親会で語り合い、明日からの活動の活力を得る場です。今年は16社計58名の参加でした。 今年の舞台は、香川県高松市。1日目は、ホームセンターの西村ジョイ(株)と、空調・電気設備工事業の後藤設備工業(株)の取り組みを見学いたしました。 両企業とも、各担当者が、大きなボードに貼った、ビフォアの写真を見せながら、「どこから取り組んだか」「どんな工夫をしたか」「一番苦労をしたのはどんな点か」などを語ってくださいました。私が特に印象に残ったのは、西村ジョイ園芸修理センター担当の藪さんの「“捨てる”意識を合わせるのに1年かかりました」 という言葉です。両企業とも、全社員が一度に集まって活動することが難しい業種です。そんな中でも諦めず、一つずつ努力を重ねている様子が、伝わってきました。 2日目は、各社が取り組みを15分で発表します。「そうじの力」に取り組んで1年目という会社から、5年以上取り組んでいるという会社まで様々ですが、どの会社にも課題があります。「そうじ」の活動に正解はなく、また終わりもないということを、改めて実感しました。 「他社を見ると本当に勉強になりますね」と、ある社長さんが仰っていました。私も、「一人からコツコツ始めた活動が、意図しない所で人の心に火をつけていく」ことを今回の2社から実例として見せていただきました。 来年の総会でも、各社の「そうじの力」の物語に出会えること、楽しみにしております。  (大槻)今月の読書から『腸内革命』藤田紘一郎著~体内の“そうじ”は食物繊維から~“食からのしあわせ人生伝道師 ”高石知枝さんから教えてもらった本です。 著者は自分の腸内にサナダムシを飼って実験したりするユニークな医学者です。 まず、サブタイトルにある「腸は、第二の脳である」というフレーズが印象に残ります。「いまだに腸は主に消化・吸収を目的としているととらえがちですが、人間の感情や気持ちなどを決定する神経伝達物質の多くは腸で作られているのです。『はらわたが煮えくり返る』『断腸の思い』『腹をくくる』『腹を探る』など、人の気持ちや心と腸や腹を関係付けた表現が多いのは脳と腸の関係が影響していると考えられます。」なるほど、と思わせる内容です。実際、進化の過程でも、「脳は腸から進化してできたものであり、私たちヒトの脳もそのルーツは腸にあったのです。」とのことです。 そういえば、学会では異端とされていますが、「千島学説」では、血液は腸内で作られるとされています。 これほど大事な腸ですから、何をどのように食べるのかが、大きな問題となってくるわけです。 「腸の中には、乳酸菌、ビフィズス菌、大腸菌、ウェルシュ菌などさまざまな腸内細菌が棲んでいますが、その数を増やすには、食物繊維を含んだ食材を摂ることが大事です。特に植物性食品を中心に、大豆、季節の野菜、海藻類などを生かした「伝統的な日本食」が腸内細菌を活性化させ、『幸せ物質』を増加させていたのをご存じだったでしょうか?」 うーん、なるほど。まったく認識がありませんでした。食物繊維というのは、単に便秘解消の役割くらいに思っていました。ところが、なんと現代日本人の食物繊維摂取量は、非常に少ないのだそうです。「腸内細菌の数は糞便の量と深く関係していて、糞便の約半分は死んだ腸内細菌と生きている腸内細菌によって占められています。つまり、腸内細菌の数は便の量を調べればわかるのですが、日本人の便の量が戦後50年間で減少している」 日本人の食物繊維摂取量は一日あたり31.9gで、なんとアメリカ人よりも少なく、世界的に見ても下位に属するのだそうです。「日本人の糞便や腸内細菌が減少しているのは、食を取り巻く環境の変化によるもので、特にファーストフードの普及や肉の摂取の増加などによって野菜の摂取量は大幅に減少しています」とのこと。 対照的に、世界で一番食物繊維を摂取するメキシコでは、一日あたり93.6gで、日本人の約3倍。そのことと直接の関連があるのかは分かりませんが、「メキシコは約半世紀もの長きにわたって、自殺率が世界最低という記録を持ち続けている」のだそうです。日本の自殺率の高さと比べて考えてみると、不気味です。 体の“そうじ”は、まずは食物繊維から。日本の伝統的な家庭料理を見直してみましょう!               (小早)お知らせ◆「社内活性化」セミナー日程  ・8月4日(木)15:00~16:30 群馬県  高崎商工会議所 講師:飯塚輝明 ・9月23日(金)15:00~16:30 東京都  台東区民会館 講師:小早祥一郎◆小冊子無料頒布『働くってどういうこと?』小早祥一郎が中学校で講演した講演録です。ご希望の方に無料で差し上げます。ご請求は巻末の連絡先まで。◆読者プレゼント! 「そうじの力」オリジナルビブス。 ご希望の方に差し上げます。株式会社そうじの力社内コミュニケーション活性化の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)を通じた「社内コミュニケーション活性化」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。