2017年05月29日
実力はすぐにはつかない。いかに組織として○○を継続できるかが鍵|ファイン
本日は、福井県鯖江市の(有)ファインの「そうじの力」支援日。
7年前から私がお手伝いして”そうじ”(=環境整備(整理、整頓、清掃))に取り組んでいます。
同社は、メガネフレームなどにロゴやデザインなどを印刷する特殊印刷業。
当初は、床と言い、壁と言い、機械と言い、飛び散ったインクだらけでした。
今では床も壁も機械もピカピカです!
“そうじ”を進める中で、こうして物理的にキレイになっていったことは当然ですが、社員さんたちの意識も大きく変わっていきました。
以前よりも、明るく、前向きに、そしてチームワークの良い社風に変わっていったのです。
現在は、半年に1回私が訪問して研修を行っています。
この半年間にも、彼らは少しずつコツコツと改善に取り組んできました。
以前は、通路を確保するために床面にラインテープを貼っていたのですが、この半年で、テープではなくオレンジ色の塗装になりました。
また、「せっかくやるならば楽しく!」が合言葉の同社。
壁にちょっとしたシールを貼ったり、電気のスイッチボックスをカラフルにしたりと、楽しめる工夫を施しています。
そうじ道具置場にも、オシャレな看板がつきました!
さて、私は研修においては毎回、必ず実習を行っています。
“そうじ”は実践がすべて。
いくら高尚なレクチャーを1000回行ったところで、物事は何も動きません。
今回の題材にしたのは、印刷の版を収納してあるボックス。
版の並べ方を、もう少し見えやすく、機能的にできないか、と投げかけてみました。
版の材質によって、縦に立て掛けると変形するなど、いろいろと難しい問題があるようですが、現在の並べ方に問題があることも、彼らは承知しています。
そこで、あらためて、一つひとつのボックスの中身を開けてみて、中身を精査し、ついでにボックスの内部を雑巾で拭き掃除することにしました。
ここは今までにも何度も手を入れている箇所ですが、それでもホコリは溜まります。
また、あらためて一つひとつを検証することで、「この版は要らないのではないか?」「最後の注文が入ってからどのくらい期間が経てば処分して良いのか?」といった疑問が出来てきて、みんなのやり取りが始まります。
こうしたやり取りが、とても大切です。
また同様に、私の方から問題提起したのが、各人の引き出しの中身です。
それぞれ、いわゆる「くり抜き」で整頓されているのですが、中には、収められているものが変わっているのに、以前のままのくり抜きを使っている人もいます。
また、ホコリもそれなりに溜まっています。
一度「完了」したところも、定期的に手を入れる「運用と改善を回す」ことの必要性が分かります。
こういったことって面倒くさいですよね。
誰だって、面倒くさいことは出来るだけしたくありません。
でも、実は”そうじ”というのは、そもそも「面倒くさいことをやり続けるための訓練」でもあるのです。
7年間、このような「面倒くさい」取り組みを続けてきた同社には、間違いなく「忍耐力」や「継続力」などの実力が備わっていることでしょう。
◆藤井社長のインタビュー動画です(↓)
◆自社の環境整備を「会社を革新する取り組み」にするために社長がすべきことを、10のポイントにまとめました(↓)