2017年09月07日
そうじの力でチームワークを育てる!西村ジョイ「そうじの力」
本日は、香川県を本拠とし、県内外に11店舗を展開するホームセンター、西村ジョイ(株)の「そうじの力」研修。
全店で、整理・整頓・清掃を通じた社風改革の取り組みを進めていますが、なにせ従業員数660名の大きな会社。店舗によっては、1店舗だけで東京ドーム1個分の広さ、働く人は100人以上という規模のため、「そうじの力」を末端にまで浸透させるのは容易なことではありません。
毎月1回、全店から店長あるいはリーダークラスの社員が集まり、「そうじの力」の研修会を行っています。
「そうじの力」の目的は、決してキレイにすることではありません。
活動の結果として場がキレイになり、そうじはその手段ということです。
では、目的は何か?
いろいろな目的の表現があり、ひとつに絞るのは難しいのですが、私は「気づきの力」「行動力」「チームワーク」を向上させることだと思っています。
どの組織の中にも、リーダーシップやチームワーク、コミュニケーションといった問題があります。
ではなぜ、そうじに取り組むと、チームワークが良くなるのか?
答えはいたって簡単です。
まず、一緒にそうじをすると、そこで会話が生まれます。
「うわっ、ここ、結構汚れているよ!」とか「なんでここにこんなものがあるんだろうね(笑)」とか、「ここを取り外してやった方がキレイになるよ」とか。
そして、決められた時間内にそうじを完了させようとすると、段取りを考えたり、道具を揃えたり、役割を分担をしたりしなければなりません。
手間取っている人がいれば、手の空いている人は、ヘルプに走ります。
上の写真のオレンジ色のジャンパーを着ているのは、同社の西村久社長です。
そうじをするのに、立場や役職は関係ありません。社長といえども、一作業者です。
実は、会社内において、こんなふうに共通の目的に向けて上位者と一緒に汗を流す機会は、あるようでないものです。
まあ、運動会などもそうかもしれませんが、運動会には実利的なメリットがありません・・・・・(笑)。
一緒に汗を流してそうじすることで場が整い、さまざまなメリットが生まれます。
何よりも、こうして立場や役職にかかわらず一緒にそうじをすることで、お互いの距離が縮まり、信頼感が生まれます。
リーダーシップやチームワーク、コミュニケーションといったものは、技術的側面もあります。だから、その技術を学べばある程度は出来るようになるでしょう。
でも本当に大切なのは、「空気」だと思うのです。
「この人を信頼していいんだ」とか「この人と気軽にしゃべっていいんだ」という安心感。「この人と一緒に結構大変なそうじをしたな」という仲間意識。
こういった「空気」は、なかなか技術を習得しただけでは醸成できません。
でも「そうじの力」で、それが出来るのです。
もちろん、同社においても、まだまだ課題はたくさんあります。
だからこそ、こうして毎回の研修において、「そうじの力」を実感してもらうために、実習を行っているのです。
おかげさまで、同社における大きなチャレンジである「倉庫在庫ゼロ化」が軌道に乗ってきました。
今後も「そうじの力」がじわじわと浸透し、それによって様々な課題を解決することのできる「空気」が生まれていってほしいです。