2017年09月17日
トイレそうじは基本中の基本!小河原建設 環境整備研修
本日は、東京都中野区の(株)小河原建設の環境整備研修。
私が同社の環境整備(整理・整頓・清掃)のお手伝いを始めたのは7年前。
当初は月に2回訪問して研修を行い、それを二年間続けました。
そのかいあって、同社のキレイさはピカイチ。
「東京一キレイな現場」を目指して活動している同社の建築現場は、まさに「素足で歩ける現場」であり、それが近所の評判になって口コミや紹介で注文が舞い込んできます。
環境が整っているだけでなく、社員の意識も高いのです。
社長が事故の影響で不在だった一年半も、社員が総力を挙げて乗り切りました。
それもこれも、環境整備によってベクトルが合っていたからこそだ、と同社の高橋正樹専務は述懐します。
そんなわけで、レベルの高い同社。
現在は、私が年に1回ほどお邪魔して研修を行うほか、やはり年に1回、外部の方々を招いての見学会を開催することで、環境整備活動の維持・向上を図っています。
今回の研修会は、ご要望により、主に新入社員と中途入社社員に向けてのプログラムとなりました。
最初に、あらためて環境整備の目的や具体的手順についてレクチャーを行いました。
そして、トイレそうじ実習を行いました。
私は、トイレそうじ実習を行う目的は大きく二つあると考えます。
ひとつは、単純にトイレをキレイにしてほしい。そのための手順を覚えてほしい、ということ。
トイレは誰もが使う場所であり、特に汚れやすい所であり、誰もがそうじをしたがらない所です。
だからこそ、トイレを清潔に保つことは、とても大切。
オフィスでも工場でも飲食店でも、トイレを見ればその会社の実力が分かる、などと言われますが、確かにそういう面はあると思うのです。
もう一つは、トイレそうじの中には、仕事や日常生活に生かせるヒントがたくさん詰まっている、ということです。
たとえば、「見えない所」を重点的に、というコツ。そのためには、「外せるものは外す」ことが必要です。
洋式便器の便座を外すと、隠れた所の汚れが露わになります。
仕事や日常生活においても、表面上に見えている事象よりも、むしろその奥に隠されている本質を見極めることが大切、ということがありますね。
そして、横着すると中途半端にしかキレイになりませんが、こうして外せるものは外して丁寧にそうじすれば、完全にキレイになる、というのも、仕事や日常生活でも同じだと思います。
なので、実習においては、かなり細かいところまでこだわって手ほどきします。
たとえば、雑巾の絞り方。
これも、意外に奥が深いものなのです。
新入社員も、普段から先輩たちから教わって実践しているだけに、素手でのトイレそうじも、抵抗なく取り組んでくれました。
あらためて、トイレそうじは環境整備の原点だな、と思います。
さて、トイレそうじ実習の後は、全員で事務所内を巡回しました。
普段から環境整備に取り組み、既にかなり高いレベルにある同社ではありますが、だからといって、課題がまったくないわけではありません。
巡回しながら気が付いたのは、社内にいくつか「聖域」あるいは「グレーゾーン」というようなエリアが存在すること。
様々な背景から、なんとなく手を入れるのがためらわれていたエリア。
なんとなく気にはなっていたものの、あえて手をつけずにいたエリア。
そんなエリアにこそ、切り込んでいきましょう!というのが、今回の研修会での宿題となりました。
これを機に、さらなるレベルアップを図ってほしいものです。