2017年11月01日
「そうじの力」で災害に強い店舗を作る!西村ジョイ「そうじの力」研修
本日は、香川県を本拠とし、県内外に11店舗のホームセンターを展開する西村ジョイ(株)の「そうじの力」研修。
毎月、全店から店長もしくはリーダークラスの社員に集まってもらって、研修を行っています。
研修といっても、座学だけのものではありません。
毎回必ず現場を回り、実習を行います。
たとえば、売場の棚から、いったん商品を全部出して拭きあげる実習。
商品をのけると、棚には結構ホコリが溜まっています。
最下段のベースの棚板まで外すと、床面に溜まっている綿ボコリが露わになります。
あるいは、トイレそうじ実習。
外せるものは全部外します。小便器の目皿を外して、裏側の汚れを落とします。
洋式便器の便座も外します。すると裏側が結構汚れていることに気づきます。
実習によって、こうした状態に気づくこと、それが各人の「気づき」の感度を高めます。
また、仲間と一緒にそうじをすることで、コミュニケーションが促進され、活気が出てきます。
こうした実習を何回も繰り返し、それを各店舗でも実践してもらうことで、「そうじの力」がじわじわと全店舗の末端にまで浸透していくことを目指しているのです。
さて、同社では現在、「そうじの力」の全社統一マニュアル「西村ジョイスタンダード」を作成中です。
これは、本部がマニュアルを作って、それを店舗に一方的に展開する、というものではありません。
各店舗が、それぞれの担当項目について、実践しながら、目的や注意点、道具や手順を写真入りでマニュアル化し、その原案について他の店舗からフィードバックをもらい、そのフィードバックを基に修正し、完成に近づけていく、という「全店舗参加型」のマニュアル作りなのです。
なので、とても手間暇がかかっています。各店舗は大変です。
でもそれだけに、机上の空論ではない「実践ベース」のマニュアルが出来つつあります。
そんな「西村ジョイスタンダード」のひとつの成果が、今回、別の果実を生みました。
今回の研修終了後、南海トラフ地震を想定した「震災発生時の緊急対応訓練」が行われました。
これは、地震で停電し、通常のレジが使えない状況にあっても、地域住民に必要な生活用品を販売できるように、屋外にレジを移動し、非常用電源でレジを動かす訓練です。
実際にやってみて、ちゃんとレジを打つことができました。
実はこのことを可能にしたのが、「そうじの力」の「西村ジョイスタンダード」の一項目である「レジ回り配線の整備」なのです。
レジの配線は複雑です。うっかりいじることができません。
なので、その一つひとつの配線に、タグをつけていきます。
そして、緊急時に「抜く」配線と「抜かない」配線を、色分けして明記しています。
これがあるからこそ、いざという時に、レジを屋外に移動させ、しかも緊急用電源につなぎ直すことができるのです。
11店舗、総員750名超という大きな会社ゆえ、「そうじの力」が末端にまで浸透するのは容易なことではありません。
でも、今回のように、その成果は、色々な場面でじわじわと表れて来ていると感じます。
西村ジョイ(株)の西村久社長のインタビュー記事は、こちらをクリックしてご覧ください。