2018年07月10日

5Sに取り組んでいるのにあなたの会社が変わらない10の理由 その2「組織を作らない」

世の中、「5S」「環境整備」などに活動に取り組んでいる会社は、決して少なくありません。

しかしながら、そのすべてが「期待するような効果」を上げているわけではないようです。

「やってみたけれど、うまくいかなかった」

「一過性で終わってしまった」

「続けてはいるけれど、マンネリ化してしまっている」

「期待するような効果」を上げられない理由は、一体何なのでしょうか?

その理由を解き明かすのが、本シリーズコラム。

全10回にわたってお伝えしていきます。

★他の回はこちらよりどうぞ

 

 

10の理由その2:組織を作らない

 

組織は既にある?あらためて見直してみましょう

 

5S、環境整備に取り組むにあたって、ただ単に「やれ!」と号令をかけるだけでは、物事が進むはずがありません。

あくまでも会社の業務。

ですので、その枠組みを示さなければ、社員は動けません。

 

枠組みというのは、活動を推進する組織です。

こういうと、多くの社長さんは、「いや、組織は既にある」と仰います。

会社の職制です。

部長がいて、課長がいて、係長がいて、主任がいて・・・・・、という現状の組織体系です。

だから、各部門の長である部長さんたちに命令を発すれば、自然とその命令は下位者に流れて実行されるはずだ、と。

 

それも間違いではないでしょう。

 

ただその場合、命令は往々にして上意下達の硬直的なもの。

下位者にとっては、

「上からやれと言われたことだからやっている」

というふうになりがち。

 

そうじの醍醐味は、工夫や改善です。

 

「こうだったらいいのに」

「こうしたらもっと良くなるのに」

このようなアイディアや要望を形にできると、人はやる気が湧いてきます。

 

「どこに手を入れたらいいだろう?」

そう考えて取り組むからこそ、個々人の「気づき」の感度が向上します。

より良くするための知恵やアイディアが出てくるようになります。

 

一方的な指示命令では、そうした自発的な活動にはなりません。

硬直的な組織体系で命令を発しておきながら、「社員が自発的に動かない」と嘆くのは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものなのです。

 

 

推進組織をつくる3つのポイント

 

私たちは、あえて、現状の組織体系と違う推進組織を作ってみることをお勧めしています。

 

その1」でも書きましたが、そうじは「誰にでもできること」です。

新入社員でもできます。

学歴や経験がなくたってできます。

逆に言えば、役職が高い人が旗を振ったからといって、うまくいくものでもないのです。

 

せっかくならば、現状の組織体系とまったく違う推進組織を作ってみませんか?

 

ポイントその1 あえて、若手や社歴の浅い人を組織のメンバーに選んでみる

若い人や社歴の浅い人は、実務そのものでは、あまり活躍の場がありません。

どうしても先輩の補助的な仕事が中心になってしまいます。

でも、そうじならば、彼らが主役になることができます。

 

ポイントその2 様々な部署から、様々な役職の人を選び、メンバーを構成する

普段一緒に仕事をすることがない人とは、同じ社内でも疎遠になりがちです。

部署間の交流が日常的になければ、対立がおこることもあるかもしれません。

そうじならば、普段の業務とは離れた活動であるため、どんな部署のメンバーが集まっても構いません。

業務上の上司部下の組織とは異なるため、お互いの意見を聞き入れやすいでしょう。

活動の中で、お互いの部署の近況報告や、情報交換もできるでしょう。

 

ポイントその3 社長が成長を期待する若手社員をリーダーにしてみる

役職や肩書などにとらわれず、人選をするのが良いでしょう。

活躍の場ができたとき、人はやりがいを感じるものです。

そうじを進めていくと、

「社内の様々な意思決定者に動いてもらわないと先に進めない」

などということが多々発生します。

そんな時、誰に相談し、事態をどう動かしていくか。

このような経験は、若手社員にとって大変実のある経験になることでしょう。

 

そうじが好きとか嫌いとか、得意とか不得意とかは、関係ありません。

どんな組織を作るか、社長の腕の見せどころです。

 

 

そうじだったら、いろんなことが試せる!推進組織づくりは、会社の未来づくり!

 

例えば、若手や社歴の浅い人をリーダーに任命して推進組織を作ると、どういうことが起きるでしょうか。

任命されたリーダーが粋に感じて、一生懸命に活動をしてくれます。

後輩が一生懸命に取り組むのだから、先輩たちもやらざるを得ません。

しかし、そのニュアンスは、社長から命令されてやらされるのとは、ちょっと違うのです。

先輩たちが、その後輩を応援したくなる、ということが起きます。

 

ある会社では、新入社員が総リーダーに任命されました。

当初、活動はそれほど順調ではありませんでした。

しかしリーダーは、朝礼の場で、何度も何度もそうじの目的や意義を説きました。

その結果、リーダーの熱意に心動かされた先輩たちが、熱心に活動するようになりました。

いろいろな効果が出てきただけでなく、会社の一体感が生まれてきました。

 

別の会社では、若手社員が総リーダーやサブリーダーに任命されました。

他部署の取り組みにも「良かったら手伝うよ」と声をかけ、積極的に力仕事を手伝っています。

そのおかげで、事故やミスが減っただけではなく、部署間のつながりが活性化してきました。

推進組織発案で、「地域のために我が社は何ができるか」と、地域のイベントに参加するようになりました。

同社社長は、「そうじのリーダー、サブリーダーを将来の会社の幹部にする」と決めたそうです。

そして実際に彼らは現在、各部門の長に昇進して活躍しています。

 

そうじの推進組織は、

・リーダーシップの訓練の場

・将来の幹部を発掘・育成する場

なのです。

 

 

まとめ

 

そうじとは、単に「会社をキレイにする活動」ではありません。

私たちの定義するそうじとは、【本質を明らかにし、究めること】。

モノにアプローチしながら、実はそこにまつわるコトの問題をあぶり出すアプローチなのです。

 

だから、現状の組織体系とは違った推進組織を作る。

あえて若手や社歴の浅い人をリーダーに任命する。

するとそこで、様々な問題があぶり出されることでしょう。

 

素直なリーダーたちなら、きっとそれを乗り越えるべく、努力してくれることでしょう。

彼らの頑張りを認め、壁にぶつかったときには共に乗り越えられるよう支援するのが、社長の大切な仕事です。

彼らが、将来的に社長の右腕となってくれるかもしれませんよ。

 

10の理由まとめ2:活動を推進する専門の組織を作ろう

 

★5Sに取り組んでいるのにあなたの会社が変わらない10の理由 目次

その1 「社長がやらない」

その2 「組織を作らない」(←本記事)

その3 「時間を確保しない」

その4 「現場の取り組みだと思っている」

その5 「『モノ』へのアプローチにとどまっている」

その6 「リアクションがない」

その7 「目的を取り違えている」

その8 「経営計画書に明記していない」

その9 「楽しくやっていない」

その10 「社長が約束を守らない」

 

 

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