2018年07月18日

5Sに取り組んでいるのにあなたの会社が変わらない10の理由 その4「現場の取り組みだと思っている」

世の中、「5S」「環境整備」などに活動に取り組んでいる会社は、決して少なくありません。

しかしながら、そのすべてが「期待するような効果」を上げているわけではないようです。

「やってみたけれど、うまくいかなかった」

「一過性で終わってしまった」

「続けてはいるけれど、マンネリ化してしまっている」

「期待するような効果」を上げられない理由は、一体何なのでしょうか?

その理由を解き明かすのが、本シリーズコラム。

全10回にわたってお伝えしていきます。

★他の回はこちらよりどうぞ

 

 

 

【理由4】

現場の取り組みだと思っている。

 

 

▼目次

・現場だけじゃない、事務系にもメリットはいっぱい!
・全員で取り組む一番のメリットは、「全社の一体感」を生み出せること。
・会社の抱える問題を、部署を横断して共有し、解決できることが、”そうじ”の醍醐味。
・まとめ

 

 


現場だけじゃない、事務系にもメリットはいっぱい!

 

5S活動というと、すぐに思い浮かぶのが、製造現場での取り組みです。

整然と並べられた工具類、ピカピカに磨き上げられた機械設備…。

それらを見ると、「これぞ5S!」という感じがして、製造業の社長ならば、すぐに帰って取り組みたくなることでしょう。

実際、製造業で5Sに取り組むことで、たくさんのさまざまな効果を生むことができます。

・事故や怪我の低減

・不良やクレームの低減

・生産性の向上

・品質の向上

挙げれば切りがありません。

 

だからといって、活動を製造現場だけに限定するのは、実にもったいないことです。

間接部門である総務や経理、営業、研究開発などの事務系の部署が取り組めば、現場同様に大きな効果を生むことができるからです。

 

たとえば、書類。

多くのデスクで、書類が山積みになっています。

この状態では、必要な書類を探し出すのに、時間がかかってしまいます。

書類を整理・整頓することで、必要な書類をすぐに取り出すことができます。

事務上のミスが減り、品質が向上します。

 

弊社の支援先には、税理士事務所や社労士事務所などもあります。

そうじによって、業務に限らずその他の場面でも大きな効果が生まれています。

 

 


全員で取り組む一番のメリットは、「全社の一体感」を生み出せること。

 

製造現場のみが5Sに取り組むことの「最大のデメリット」は何でしょうか?

それは、

「どうして俺たちだけがいつも面倒なことを押し付けられるのか?」

という現場のやらされ感です。

 

ただでさえ、現場は生産性向上、品質向上、コストダウンなど、さまざまな課題を与えられ、息をつく暇もなく、立ち働いています。

 

彼らは常に、事務系部門に対して羨望と嫉妬の感情を抱いています。

「事務系部門の方が優遇されている」

「事務系は机に座って楽な仕事をしている」

…などなど。

 

それが事実ではないとしても、製造現場と間接部門が対立構造にあるのは、古今東西を問わず、実際に起こっている現象です。

この対立を助長させるのではなく、融和させるのが、”そうじ”なのです。

 

事務部門も、現場同様にそうじに取り組みます。

現場も事務所も、同じ尺度で評価します。

こうすることで、お互いに「彼らも一緒にやっている」という親近感が湧いてきます。

 

弊社支援先のある会社(製造業)では、半年に1回、そうじをテーマにした発表会が行われます。

そこでは、現場系も事務系もまったく同一の基準で取り組み内容が評価され、表彰が行われます。

現場系が最優秀賞を獲得することもあれば、事務系が獲得することもあります。

 

「全社で同じ価値観を共有する」。

それが“そうじ”によって、成し遂げられるのです。

 

 


会社の抱える問題を、部署を横断して共有し、解決できることが、”そうじ”の醍醐味

 

“そうじ”は、各部門ごとのものに留めず、部署間で協力して行うのがお勧めです。

例えば、事務系部門の人が、時には現場に赴いて、作業着を着て、現場の人たちと一緒にそうじをする。

現場の人が事務所に入り、書類の整理整頓を手伝う。

 

こうすることで、

・違う立場の視点が入り、新たな気づきや創意工夫のヒントが得られる

・普段はなかなか会う機会がない人同士が、会話を交わすことができる

このように「場がキレイになる」以外の効果が生まれてくるのです。

 

ある会社では、関連子会社も含めて、10以上の部署が互いに協力しながら活動を進めています。

ある活動日、事務系の社員がツナギを着て、現場の整理・整頓の応援に参加しました。

そのことがきっかけで、現場の人たちの事務系社員に対する信頼度は向上。

今ではお互いに活動を補佐し合い、全社の一体感が醸し出されています。

同社の社長は、

「そうじの活動のおかげで、この先10年、15年と、会社が存続していける自信がついた」

と述べています。

 

 


まとめ

 

私たちが、なぜ「5S」と言わずに「そうじ」と言うのか。

それは、5Sには上述したような問題があるからです。

 

“そうじ”とは、単に「会社をキレイにする活動」ではありません。

私たちの定義するそうじとは、【本質を明らかにし、究めること】。

モノにアプローチしながら、実はそこにまつわるコトの問題をあぶり出すアプローチなのです。

 

全社を挙げて”そうじ”に取り組むことで、現場系と事務系に認識や意識のギャップがあることが明らかになります。

そして、一緒にそうじに取り組むことで、そのギャップが埋まっていくのです。

「ベクトル合わせ」という言葉がありますが、まさに”そうじ”こそが、組織におけるベクトル合わせに最適な取り組みと言えるでしょう。

 

【まとめ4】

特定の部署だけでなく、全社で取り組もう!

 

 

★5Sに取り組んでいるのにあなたの会社が変わらない10の理由 目次

その1 「社長がやらない」

その2 「組織を作らない」

その3 「時間を確保しない」

その4 「現場の取り組みだと思っている」(←本記事)

その5 「『モノ』へのアプローチにとどまっている」

その6 「リアクションがない」

その7 「目的を取り違えている」

その8 「経営計画書に明記していない」

その9 「楽しくやっていない」

その10 「社長が約束を守らない」

 

 

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