2019年03月21日
環境整備はモノを通じてコトにアプローチする活動|谷口工務店
環境整備は、物を整える活動だととらえられがちです。
でも本当は、モノへのアプローチを通じてコトにアプローチする活動なのです。
特に、「思い出」のモノに触れることで、それにまつわる感情が揺り動かされる、という面があります。
今回は、そんな話題です。
こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社 株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早 祥一郎です。
環境整備はモノを通じてコトにアプローチする取り組み
本日は、福井県美浜町の(株)谷口工務店の「そうじの力」コンサルティング日。
3か月に1回私が訪問し、谷口直利社長をはじめ社員全員を集めて、環境整備の研修会(セミナー)を行っています。
全社を挙げての活動を始めてから、一年3か月が経ちました。
この一年は、ひたすらモノを捨てた時期でした。
環境整備の具体的活動は、整理と整頓、そして清掃です。
その中でも一番重要かつ難しいのが、最初の整理です。
整理とは、使わないもの、無駄なものを捨てること。
誰しも「もったいない」という意識があるので、捨てるのは難しいです。
また、同社のように歴史のある会社だと、古い時代のものが残っていて、いまや誰もその時代のことが分からず、捨てて良いのかどうか判断がつきかねる、ということも、ことを難しくさせています。
一年3か月の活動のおかげで、ずいぶんとモノが減り、すっきりとした空間が生まれつつあります。
ですが、私の目から見ると、まだまだ不要なもの、余計なものがあるように思えます。
そこで今回、あらためて皆さんで、事務所内、書庫、倉庫、加工場を見て回りました。
すると、たとえば書庫には、「工事台帳」と表書きされた段ボール箱が積んであります。
しかし、その中身を開けて確認してみると、「昭和59年」と書かれた帳面が出てきました。
「いくらなんでも、これは要らないだろう」ということで、廃棄することにしました。
こんなふうに、一度整理したところでも、その中身を細かく見ていくと、それが本当に必要なのか不要なのかが見えてきます。
また、この活動の良いところは、そうして「モノ」についてのやり取りをしながら、その「モノ」にまつわる歴史やイベント、想いといった「コト」に考えが及び、理解が深まる、ということです。
実際、同社においても、この一年3か月の”そうじ”の活動により、社員さんたちの意識は以前に比べるとずっと前向きになり、お互いに協力し合う空気が出来てきたように感じます。
よく「コミュニケーションが大切だ」と言われますが、では、そのコミュニケーションという横文字の意味するところは何か、と問われると、良く分からなかったりします。
私は、コミュニケーションとは「相互理解」と定義づけています。
その相互理解のためには、こうして「モノ」を媒介とする”そうじ”(=環境整備)が一番有効だと思います。
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