2019年07月09日
PDCAサイクルを早く回せる組織になる、実践トレーニング方法!
年度の始めや、月の始めなど、必ず「売上目標」や「行動計画」を決めると思います。
でも、それを実践したことに対する「評価」や「フィードバック」、きちんとできているでしょうか?
「PDCAサイクルが、社内でうまく機能していないな」
と感じた時は、ぜひ全社で”そうじ”に取り組んでほしいと思います。
その理由とは…?
こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社 株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早 祥一郎です。
▼目次 “そうじ”とは、PDCAそのもの |
“そうじ”とは、PDCAそのもの
本日は、香川県を中心に11店舗を展開するホームセンター、(株)西村ジョイの支援日。
毎回、社長と各店舗の店長やマネージャークラスの社員と、環境整備の勉強会を開催しています。
同社では、環境整備基準である「西村ジョイスタンダード」を、1年以上の時間をかけて作成しました。
そのマニュアルが実践に耐えうるものか、各店舗を回りながら、運用状況を確認し、必要があれば修正していくというプロセスを繰り返しています。
今回は、朝生田店(愛媛県松山市)に集合。
同店での開催は初なので、参加者全員で、バックヤードから店頭までじっくりと見て回りました。
課題として挙がったのが、売場の棚板などの什器を収納しておく置場。
マニュアルと、若干、仕様が違うようです。
「置き場面積が狭いので、マニュアル通りにはいかない」というのがその理由。
この課題に対し、各店からの参加者が様々な議論を重ねます。
「まずは一旦出してみよう」と、什器を出してみることになりました。
拭き上げ、マニュアルの通りにできないか検討した結果、
「やはりマニュアルどおりにやろう」
と決まりました。
これは別に杓子定規にやろうということではありません。
「マニュアルの仕様の方が、結果として分かりやすく乱れにくいはずだ」
という考えからです。
同社では、このように”そうじ”を通じて「現場でPDCAを回すトレーニング」をしています。
PDCAは「早く」回さなければ意味がない
PDCAとは、業務を継続的に改善していく手法のことです。
マニュアルを作成したことは、P(Plan=計画)にあたります。
今回の場合は、D(Do=実行)に不備があったということがC(Check=評価)で分かったわけです。
ですからそれを、A(Action=改善)で見直していく、というわけです。
多くの組織で、「計画→実行」までは特に意識されることなく行われています。
ところが、「評価」で多くがつまずきます。
そもそも評価の場がなかったり、評価基準が明確になっていなかったりで、その次の「改善」につながらないのです。
マニュアルを作ったから、指示命令を出したから、綿密な計画を立てたから、そのとおりに物事が整然と行われる、ということは決してありません。
計画を確実に実践し、チェックして、見直し、更新していく。
そして、そのスピードを上げていく。
それを身体感覚として得るために、実践訓練する場が”そうじ”だと言っても良いでしょう。
「何の道具を使うか」ではなく「決めた道具をどう使うか」が大切
最近では、
「PDCAで仕事を進めるのはもう古い、これからの時代はOODAだ」
と言われています。
市況の変化が早い現代において、
「『実行』のアクションを取るころには、『計画』はすでに破綻していることがある」
というのが、そう言われるゆえんでしょう。
しかしながら、PDCAが生きる場面は沢山あります。
全く新しい手法が、PDCAのデメリットをカバーする、というものでもないでしょう。
私は
「PDCAそのものが意思決定が遅くなるデメリットを持っている」
という問題より、
「PDCAの流れを停滞させる組織構造になっている」
という問題の方が深刻であると思っています。
「組織風土」や「慣習」によって、サイクルが回るスピードが落ちてしまっている。
それをPDCAという「道具」のせいにしているように思うのです。
PDCAは早くサイクルを回してこそ、その効果を発揮します。
そのためには、
・意思決定の流れを停滞させない実践トレーニング
・ボトルネックをつくらない組織の柔軟性をつくること
この両方が欠かせません。
PDCAは、誰もが知っているシンプルなフレームワーク。
「シンプルな道具」を活かしきれる組織になれれば、他のどんなものにも応用が利くようになるでしょう。
道具は「何を使うか」ではなく、「どう使うか(活かすか)」です。
“そうじ”という道具も、あなたの会社に的確な「使い方」がかならずあります。
★”そうじ”の「使い方」については、こちらの記事もどうぞ(↓)
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