2019年09月12日
社内の悪しき「明文化されていない慣習」。”整理”で見つけ出そう!|そうじの力支援レポート
「残業時間がなかなか減らない」
「プロジェクトチームを作って働き方改革を進めているが、いまいちうまくいかない」
もし、そんなお悩みがあれば、フォーカスする視点を少し変えてみましょう。
「社内でなんだかごちゃごちゃしているところ」
に、ひっそりと隠れている問題があるかもしれません。
こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社 株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早 祥一郎です。
目次
考えるよりも、実感せよ!実習の効能
「手を動かすからわかること」を大切に
本日は、東京のITサーバーの第三者保守を手掛けるデータライブ(株)の「そうじの力」コンサルティング日。
毎月1回訪問し、同社の環境整備委員会に立ち会っています。
今回は、委員会が新メンバーに入れ替わった第一回目。
一般的には、旧メンバーからの引継ぎも含めて、ミーティングに時間を費やすところですが、
「考えるより、まずは感じろ!」
ということで、いきなり実習を行うことにしました。
私は、会社の現場、つまり、
・事務所のデスク
・製造業の製造ライン
・建築業の建築現場
など、実際の現場で現物を題材にして、皆さんに体験してもらう実習を重視しています。
環境整備とは、
「整理、整頓、清掃をつうじて組織を強くしなやかにしていく取り組み」
です。
そのようなことを頭で考えるよりも、実感を持ってもらった方が、取り組みへのイメージが湧きやすいからです。
社内を見ると、ちょうどよい感じの題材が見つかりました。
いったん全部出すと、「会社の現実」がよく見える
あるグループの人たちが共用で使っている、荷物の発送作業スペース。
その作業台に、マジックやペン、荷造り用の養生テープが、たくさん入っています。
みんなでいったん全部出して、中身を検分しました。
気になったのは、荷造り用の養生テープ。
同社では、用途に応じて、ピンクや黄色、緑色、白などのテープを色分けして使っています。
ところが、よく見てみると、ピンクのテープが3巻あるのですが、その1巻の色が微妙に違うのです。
聞けば、最近、メーカーが仕様を変更したとのこと。
そして、以前の仕様のものも、在庫としてまだ残っているようす。
「今後どちらを使っていくのですか?」
と聞くと、誰もが首を傾げていました。
ここであらわになったのは、
「養生テープの使い分けのルールがきちんと周知徹底されていない」
ということ。
あらためてルールを確認し、周知徹底するために、
「現在使用しているテープのメーカー名・品番を壁に掲示しておく」
ということになりました。
「明文化されていない慣習」を見つけ出せ!
多くの企業において、ルールが曖昧だったり、きちんと周知されていなかったりします。
これらは言わば「企業内の明文化されていない慣習」です。
この慣習は、業務が通常通り行われている間は、問題を引き起こすことはありません。
ところが、誰かが急に休んだり、人が急に抜けたり、新しい人が入ったりなど、ひとたび
「イレギュラー」
なことが起こると、無用なトラブルやストレスを引き起こします。
私はこの「明文化されていない慣習」は、働き方改革を阻害する根深い闇のようにも感じます。
明文化されていないことによって、もしかしたら「責任逃れ」「甘え」が許され、中には「仕事をしやすい」人もいるかもしれません。
でも、その分割を食っている人が必ずいるはずです。
まとめ
ルールを明確化し、守りやすく工夫することは、責任の所在を明らかにします。
その権限をもってできること、人に頼るべきことを、線引きしてくれます。
新人・古参社員関係なく、誰もがストレスなく働ける職場環境をつくることができます。
社内評価の基準にも活用できることでしょう。
「整理・整頓をしましょう」。
いくら口で言っても、なかなか進まないのは、この
「明文化されていない慣習」
が目の前に現れてこないからです。
手を動かしましょう。
ごちゃごちゃしているものを、面倒でも出してみましょう。
そこから、「働きやすい会社」づくりが始まります。
★まずは、自社の物理的な環境整備の進捗をチェックしてみませんか?シートのダウンロードはこちらから(↓)