2019年11月05日
理念を浸透させるには…?大切にしたいのは「理念」か「目先の売上」か。
社内外に向けて掲げている経営理念や経営方針。
社内に浸透しているでしょうか?
掲げるだけで浸透すれば、苦労はいりません。
理念や方針を浸透させるためには、不断の努力が必要です。
これもひとつの“そうじ”と言えるかもしれません。
今回は、そんな話題です。
こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社 株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早 祥一郎です。
▼目次 「環境整備、うまくいかない」は、うまくいっている証拠 |
「環境整備、うまくいかない」は、うまくいっている証拠
本日は、香川県琴平町の(株)イシカワの「そうじの力」コンサルティング日。
毎月1回訪問して、全員参加で環境整備の研修会を行っています。
ここ最近の活動状況は、「少し停滞気味」とのこと。
「予定していた活動日に仕事が入り、全員が揃うことがない」というのが、主な原因のようです。
同社では、「先約優先」を会社の大きな方針に掲げて、業務に当たっています。
コトの軽重に関わらず、先に交わした約束を優先する。
だから本来は、研修や会議、活動が予定されている時に、後から仕事を入れてはいけないのです。
でも、実際には、そういったことが頻繁に起きています。
今回の研修会では、いよいよそのことを全員で考えることに。
こうして問題点が表面化することは、決して悪いことではありません。
これは、いわば「膿出し」。
だから、うまくいかないことが起こったら、”そうじ”がうまくできている証拠なのです。
理念?目先の売上?どっちが大事?
同社は、介護用品の販売やレンタル、そして介護用の住宅改修を生業としています。
お客様と関わる際には、ケアマネージャーや介護福祉士など、複数の関係者と顔を合わせる必要があります。
そうした関係者が集まる会議は、日程調整が大変です。
特に、新規の契約の場合。
会議の日程があらかじめ決められていて、そこに参加するよう要請されます。
そのため、なかなかこちらの都合が反映されないこともあるとか。
会社方針である「先約優先」を守ろうとすれば、新規契約を逃し、新規契約を取ろうとすれば、会社方針に反してしまう。
営業社員たちは板挟みになり、大いに悩んでいます。
そこで、あらためて、全員で、そのことについて、本音で議論してもらいました。
・「先約優先」がなぜ我が社にとって大切なのか?
・新規を逃すことは、個人の営業成績に、どのような影響を及ぼすのか?
・経営的観点から、「先約優先」を選ぶのか、新規獲得を選ぶのか?
社長と社員、事務員からパートさんまで混じって、大いに本音をぶつけてもらいました。
熱い話し合いから導き出された結論は、
・会社方針である「先約優先」を最大限に尊重し、各人が予定を調整する。
・しかし、どうしても迷う場合には、社長に相談し、社長の下した判断には従う。
というものでした。
“そうじ”は、組織のベクトル合わせの第一歩
大事なのは、こうした過程を経て、「組織としてのベクトル」を合わせることです。
人間の行動や企業活動は、きれいごとでは成り立ちません。
放っておけば、安きに流れるのが、人の常です。
だからこそ、現状を把握し、軌道修正するために、さまざまなプロセスを経る必要があります。
その際に、掃除が大きな役割を果たします。
掃除をすると、水面下に隠れている問題が明らかになります。
それに向き合い、解決のために全員で知恵を絞ることで、組織風土が変わり、会社が良くなっていきます。
そうしたプロセスこそが、私たちの提唱する「本質を明らかにし、究める」こと、つまり、“そうじ”なのです。
(株)イシカワにおいても、こうしたプロセスを繰り返していくことで、少しずつ少しずつ、ベクトルが合ってきています。
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