2020年10月02日
離れていても一体感は醸成できる【そうじの力で組織風土改革】
本日は、東京都中野区の(株)小河原建設の「そうじの力」コンサルティング日。
毎月1回訪問し、全員参加で環境整備の研修会を行っています。
同社は、私が約10年前からお手伝いして熱心に環境整備に取り組んでいる会社。
「東京一きれいな現場」をスローガンにし、実際に「素足で歩ける現場」を実現している、超優等生。
そんな同社も、人が入れ替わったこともあって、あらためて最初から環境整備をやり直したい、ということで、今年の6月から、毎月研修を行っています。
研修では毎回、必ず実習を行います。
環境整備は、実践がすべて。
立派な理論理屈を100回唱えたところで、物事は何も変わりません。
いろいろな実習のテーマがあるのですが、今回のテーマは「床磨き」。
長年の使用で傷み、汚れたPタイルの床面を、磨いていきます。
1回に一人が磨くのは、30cm四方の狭い範囲。
この狭い範囲を、時間を決めて、一心不乱に磨くのです。
これ以外のところは、あえて汚いまま残しておきます。
そうすると、磨いたところと磨いていないところの違いが鮮明になります。
このやり方を「局所集中」と言います。
こうして磨いもらったあと、感想を述べてもらうのですが、それがなかなか面白い。
「磨いているうちに無心になってくる」とか、
「最初は適当にやっていたが、磨いているうちに細かい汚れや傷に気づき、もっとキレイにしてやろうという欲が出てきた」
などなど。
そして、一番印象に残ったのが、
「磨きながら、他の人と一言もしゃべっていないのに、妙に一体感を感じた」
というコメント。
一体感、というと、飲み会をやって云々という話になりがちですが、決してそのようなものではないはずです。
こうやって、共通の目標に向かって、同じように汗を流すこと。
そこで、他の人としゃべろうが、しゃべるまいが、影響はありません。
同様に、たとえ同じ場所にいなくても、つまり、別々の場所であっても、共通の目標に向かって、同じ作業で汗を流せば、一体感は得られるのです。
(他の支援先でも、同様の感想をたくさんいただいています)
そういった意味で、このコロナ禍のリモート環境においても、”そうじ”は社内の一体感を醸成するのに、お勧めの方策と言えます。