【失敗事例その3】 会社が倒産してしまったケース

都市部の土建業X社。

もともと、X社の社員さんがそうじに興味を持ってくれたところから、話がはじまりました。

 

同社では、資材倉庫などが複数個所あり、そうじの課題はたくさんあるのですが、まずは、事務所内をキレイにするところから活動をスタートさせました。

多くの会社と同様、同社でも、デスクの上は書類が山積み、書棚にはファイルがパンパンに詰まっていました。

まずは、不要なものをどんどん捨てていきました。

社員さんが取り組みたいと申し出ただけあって、活動をリードしてくれた社員さんたちは熱心でした。

他の社員さんたちの先頭に立って声を掛け、いろいろなアイデアも出してくれました。

一方の社長は、社員さんたちに任せる方針だったようで、あまり表には出てきませんでしたが、毎回のミーティングには同席してくれ、社長室の整理整頓についても、私のアドバイスを素直に聞き入れて、取り組んでくれました。

そんな感じで、活動そのものは、順調に進んでいきました。

当初、手狭で猥雑な感じだった事務所は、スッキリ広々とした空間に生まれ変わりました。

書棚のファイリングも、見事に仕様が揃っています。

 

ただ、ある時期から、社長がミーティングに参加しなくなり、それがなんとなく気がかりではありました。

また、もうひとつ気になったのは、事務所でいくつかのペットを飼っていたことです。

いろいろなご意見があろうかと思いますが、私には、事務所内でペットを飼うのは、ふさわしくないことだと感じられました。

 

そんなこんなで活動を続けていったあるとき、推進リーダーである社員さんから、「ちょっといろいろとバタバタしているので、しばらくお休みしたい。落ち着いたら、また指導してほしい」という連絡があり、了承しました。

そして数か月が経ちます。

ある確認事項のために連絡を取ろうと、リーダーにメールを送るのですが、返信がありません。

電話をかけてみましたが、それも通じません。

なんとなく嫌な予感がして、ネットで「X社」と入力して検索してみたところ、「X社、自己破産を申請か」という記事がヒットしたのです。

びっくりです。

仕事は忙しそうでしたし、景気も良さそうに見えました。

まさか倒産するような会社には見えなかったのです。

記事を読んでみると、どうも粉飾決算の疑いがあり、銀行融資を止められたらしいのです。

どんな事情があったのかは知るすべもありませんが、社員さんたちの質は良かったように思うので、こうしたことで会社が潰れてしまうというのは、残念でなりません。

 

事務所内の掃除の前に、経営の“そうじ”が必要だった、ということでしょう。