【第140号】部門を超えた協力が会社を活性化させる!|石見交通(株)

支援事例紹介部門を超えた協力が会社を活性化させる~石見交通()「そうじの力」~島根県益田市に本社を置き、県内の路線バスと大都市への長距離高速バスを運行する石見交通()弊社が同社の環境整備を支援してまる四年が経ちました。創業七三年という老舗企業だけあって、当初はすごい状態でした。事務所内は書類であふれかえり、バスの整備工場の部品庫は足の踏み場もないような状態でした。まずは整理、つまり捨てることからはじめて、徐々に環境を整えていきました。今では、事務所は「机上ゼロ」、整備工場の部品庫は、誰が見てもどこに何があるかひと目で分かるほどの状態になっています。同社には、七つの営業拠点と五つのグループ会社があり、グループ全体でこの「そうじの力」に取り組んでいるのですが、実はつい最近まで取り組みから漏れている会社がありました。それが、ガソリンスタンド三店舗を経営する石見交通商事()です。昨年七月にはじめてガソリンスタンドを視察した時にはビックリしました。とにかく、モノモノモノと、いたるところがモノであふれかえっているのです。まずは不要なものを徹底的に捨てなさいとアドバイスしたのですが、正直なところ、これを整えていくのは大変だな、という印象を持ちました。ところがその後、同社では全員で一念発起して環境整備に取り組み、三か月が過ぎたころには、劇的に変化していました。不要なものが処分され、事務所も休憩所も倉庫も、広々とした空間に生まれ変わりました。何よりも、彼らの表情が自信と明るさに満ち溢れているのです。私が「楽しくやりましょう」と呼びかけたことを素直に実行し、アルバイトさんを含めて楽しんで取り組んでくれています。「デスク周辺が広くなって仕事がしやすく、気持ちよく仕事ができる」「気持ちよくセールス出来る」「夜、部屋が明るいので、気分が全く違う」働く人たちの感想です。一方、バスの運行を統括する各営業所においては、バス停の整備に力を入れています。劣化した時刻表を貼り換えたり、看板を磨いたりしています。また、屋根つきの待合所を清掃し、地域の人たちから「ご苦労様」と声をかけられて嬉しかった、との報告もありました。バスの運転士は、手の空いた時間に、自主的に集まり、協力してバスの内外のそうじに取り組んでいます。座席の座面やエアコンの吹き出し口など、取り外せるものは取り外して、見えない部分も徹底してそうじしています。安全輸送部では、書類を収めているキャビネの扉を取り外しました。扉がついていると、一見キレイに見えるのですが、中身が隠されるために乱れがちです。また、扉がついていることでどこに何があるのかが分からない、というデメリットもあります。そこで、扉を取り外してオープンにしたのです。関連会社の石見ガスセンターでは、以前から懸案になっていた裏の倉庫の中身の整理に乗り出しました。全員参加で、まずとにかくいったんすべてのものを出して、要るものと要らないものを仕分けし、要らないものを処分していきます。同社の大きな特長は、会社間、部門間を横断しての協力体制です。前述のバス整備工場の部品庫の整理や、ガソリンスタンドの内部の整理、あるいはバス待合所の清掃などは、本社の経理や総務などのメンバーがツナギを来て応援参加し、おおいにはかどったと言います。この協力体制がグループ全体を活性化させていることは間違いありません。同社の小河英樹社長は、BCP(事業継続計画)と健康経営、そしてこの「そうじの力」を「経営の三本柱」と位置付けて、強力に推し進めています。 (小早)良い社風具現化プロデューサー森川剛存のおそうじ実践レポートとんかつこがねの環境整備日記⑦父から受け継いだ家業の飲食店「とんかつこがね」。長年の営業で汚れた店を少しづつキレイにしています。今月は店舗の二階にある【三畳間整理】のその後の様子等を紹介します。 以前は従業員用の部屋として使われていたのですが、今では倉庫代わりとなり、什器・備品類をはじめ、様々な物が無造作に置かれていて足の踏み場もありませんでした。 空き箱や書類が入った段ボール等がビッチリと置かれていた窓付近ですが、全ての物を一旦隣の部屋へ運び出し、母親と一緒に要る物要らない物に分別して、必要な物だけ元に戻しました。  結果、現在置かれている物は夏場に使う扇風機や脚立、使用している消耗品類と、数は大分減りました。 又、二段ベッドの上段に置かれていた父親所有の美術品類も全部出して、父親にどうするか判断してもらった結果、骨董好きの知人がいるとの事で、一旦その方に預かってもらう事になりました。  まだ完全に捨て切れてはいませんが、三畳間の不要物は明らかに減ってきています。 しかしここまでの状態になるのに、母親とは何度か衝突もしました。そうじは好きだけど捨てる事にはまだ抵抗があるのだと感じています。 親子間でコミュニケーションを取る事はなかなか難しいですが、一緒に作業をする時間を沢山作って、理解を深めていこうと思います。 一方店舗では、営業中にそうじをする時間はなかなか取れませんが、休憩時や合間をみて、板前さんやパートさんがこまめに厨房内や冷凍冷蔵庫のそうじをしています。 油や粉を使う商売なので、一日そうじをしないと汚れがすぐに溜まってしまいます。そうじを習慣付けてさらにきれいな厨房を目指します。   (森川)「そうじの力」コラム理念の大切さ~何のために事業を行っているのか?~私が「理念」というものに行き会ったのは、前職を退職し、独立してすぐ、今から十五年ほど前でした。 あるご縁で、理念研究の第一人者である大和信春先生、そして黒田悦司先生の下で理念の勉強をはじめました。 当時、理念の「り」の字も知らなかった私にとって、「リネン、リネン」と唱える先生や先輩たちの言葉が理解できず、間違ってオシボリ業界に紛れ込んでしまったかのような錯覚に陥りました() 理念とは、「究極目的」だといいます。つまり、個人でいえば、「人生の究極目的」、そして企業であれば、「事業活動の究極目的」ということです。目的とは、「何のために」という問いに対する答えです。 「小早君、君はいったい何のために生きているのかね?」と先生から問われたとき、当然ながら私は答えられませんでした。 人生に目的があるなどとは思いもよりませんでしたが、深く考えてみれば、あるのです。 理念を自覚しない人生とは、たとえるならば、目的地がわからない航海のようなものでしょう。一生懸命操船していても、どこに向かっているのかが分からないのです。 事業活動もまったく同じです。 「何のために事業を行っているのですか?」と問われれば、社長さんたちはそれぞれ「利益を上げるため」「会社を存続させるため」などと答えるでしょう。中には、「借金を返すためだ」と、本音を漏らす社長さんもいるかも知れません() でも、それが本当に企業の「究極目的」なのでしょうか? たとえばもし、人生の究極目的が「借金を返すため」だとしたら、あまりにも悲しいです。きっと、それぞれの人生に、もっと生き生きとした輝くような目的があるに違いありません。 最近では、企業理念の重要性が叫ばれているので、多くの企業に「理念」が掲げられています。しかし、その文言をよく見ると、一番大切な「目的」が抜けていることがよくあります。目的のない理念は、単なる精神論です。 また、たとえ掲げられている理念の文言が立派だとしても、経営者の本音が、「金、金、カネ・・・・・」だとしたら、働いている社員あるいは取引先にとっては、魅力ある企業とはいえないでしょう。 私がいろいろな経営者の方と接する中で感じるのは、何のために事業を行っているのか、しっかりと深掘りしていない方が多いということです。 ぜひ多くの経営者の方々に、理念探究をしてほしいと思います。 ちなみに弊社の理念は、互いに役立ち合う社会の建設に貢献する人々の自立と使命追求を支援するです。これからもこの究極目的に向けて、地道に取り組んで参ります。  (小早)良い社風具現化プロデューサー飯塚輝明の支援先ミニレポート言い方、やり方、巻き込み方 加栄レース株式会社良い社風具現化プロデューサーは、「そうじ」を職場の活動として、経営者はもちろん社員全員で参加できるように支援します。目指すは、良い社風を作り業績を上げることです。 織物の街、群馬県桐生市でインテリア製品、服地、リネン製造・販売をしている加栄レース株式会社では、昨年十一月から支援が始まりました。  当時の佐藤社長の一番の悩みは次のようなことでした。社長自身は会社を良くするためには、そうじをして良い環境を整える必要を感じてました。しかし現場の反応は、バラバラです。ある部門では、まったく受け付けてもらえない状況もありました。 活動を始めるに当り、各部門のリーダーでチームを作り推進することにしました。 支援開始後には、まず「そうじ」の活動が成功するための知識と方法を勉強します。また、毎日何分「そうじ」に使えるのかを決めて、その時間でどんなことができるのかを実習しました。その結果、毎日一〇分の「そうじ」を継続できて、日々キレイになっています。 活動開始二か月目、チームのあるメンバーから質問がありました。 「社長、何のためにそうじをするのか、現場の人たちにどう言えば良いのですか?」とのことです。現場のリーダーとしては、ただ「そうじをして下さい。」では聞いてもらえなくてキツイということでした。社長の答えは「給与水準を業界トップにするためだよ。」。答えを聞いたメンバーは「・・・」。残念ながら、現場の人の心はそれだけでは全く動きませんでした。 「会社を良くする」と言っても、経営者と社員では良い会社の意味は違ったようです。どうすればお互いがワクワクするような共通のゴールを創れるのか? その日から改めて「何のためにそうじをするのか?」を考え始めました。社長には、機会があるごとに「何のため?」を言葉にしてもらいます。その都度メンバーに「伝わった?」と確認をしてます。社長の言葉がメンバーの心をワクワクで揺さぶるまでこのやり取りは続くでしょう。うれしいことに、その間にも会社は日々キレイになっていっています。  「そうじ」の活動を練習の場として職場内での言い方、やり方、巻き込み方も磨きます。「そうじ」を使って、お互いに信頼できて成果を出すチームづくりを仕掛けていくのです。 チームが機能して成果が出て、それをみんなで喜べるというのは、チームの醍醐味です。リーダーとしてそれを仕掛けていくことは、難題ながらも楽しみです。加栄レース株式会社では、その楽しさの渦が巻き始めました。    (飯塚)今月の読書から『日本柔道の若き指導者 井上康生』JAL機内誌『SKYWARD2月号より私は高校、大学時代に柔道をやっていました。小柄だったので、同世代のスーパースターである古賀稔彦にあこがれ、背負い投げをしゃにむに練習したものです。 35歳の時に久しぶりに柔道をして、肋骨を折ったため()、以来柔道はしていませんが、今でも柔道には関心があり、オリンピックや世界選手権、全日本選手権などは欠かさず観ています。 スーパースターといえば、この人も間違いなくスーパースターです。井上康生。全日本選手権三連覇、世界選手権三連覇、シドニー五輪金メダルなど、現役時代の実績はピカイチ。しかもハンサム。 それだけに、ロンドン五輪で金メダルなしの惨敗に終わった日本男子柔道の再建を託され、監督に就任した重圧感は想像以上のものがあったと思います。 正直なところ、私はロンドン五輪が終わった時に、もう永遠に日本柔道復活はないのではないか、と悲観していました。 日本は豊かになり過ぎました。「ハングリー精神」などは、私も含めてほとんどの人間が持ち合わせていません。泥臭い柔道などは、学生スポーツとしても人気がなく、サッカーや野球など華やかな競技に人材が流れていくのも、当然です。一方で海外における柔道人気は上がっており、フランスの柔道人口は日本の3倍だといいます。 このような不利な環境下で、いかにスーパースターが監督になったからといって、復活できるとは思えません。 そんな戦前の悲観論を見事に覆してくれた、先のリオデジャネイロ五輪でした。『全員が金メダルを取るための稽古を重ねてきましたが、それには到底届かなかった。ですから、リオの結果に満足するはずがありません。正直、悔しいです。』 と語る井上。私にもその気持ちがよく分かります。もう一歩で金メダルという選手が何人もいました。しかし、全体としては、大いに評価される結果だったと思います。その根幹にあるのは、選手を信じる心だった、といいます。『どんなに苦しい場面に直面しても、連敗しても、彼らこそ五輪で勝者たる選手なのだと思い、落胆したり疑ったことは一度もありませんでした』『オリンピック会場で嬉しいことがありました。練習場のあちこちに落ちていたテーピングのクズを、日本の選手たちが拾っていたのです。気にして片付けていた日本人選手の姿を見て、嬉しい気持ちでいっぱいになりました』 こうした「基本」を大切にする指導者だったからこそ、選手たちも全力を出し切れたのでしょう。『東京五輪では全階級で金メダルを目指します。そして、その選手たちは皆、柔道という武道の体現者であるはずです』 2020年が楽しみです。     (小早)お知らせ◆「社内活性化」セミナー日程  ・316()15:0016:30 東京都  台東区民会館 講師:小早祥一郎 418()18:3020:30 群馬県  ビエント高崎 講師:飯塚輝明◆小冊子無料頒布『働くってどういうこと?』小早祥一郎が中学校で講演した講演録です。ご希望の方に無料で差し上げます。ご請求は巻末の連絡先まで。◆読者プレゼント! 「そうじの力」オリジナルジャンパー。 抽選で5名様に 差し上げます。株式会社そうじの力社内コミュニケーション活性化の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理・整頓・清掃・清潔・躾)を通じた「社内コミュニケーション活性化」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。