【第142号】やると決めたことをきちんとやる!|(株)エース・コーポレーション

支援事例紹介やると決めたことをきちんとやる!~エース・コーポレーション「そうじの力」~東京都港区の(株)エース・コーポレーションは、社員六名の不動産会社です。一年前から、弊社のお手伝いにより、環境整備の取り組みが行われています。同社のみなさんの想いは、「モノを探す時間をなくしたい」「あるべき所にあるべきものがあるようにしたい」「みんなが分かりやすい環境を作りたい」「自分の手に負えないモノが溢れているストレスから解放されたい」というような素朴なものでした。沼田真清社長は、「乱れた環境では良い仕事はできません。環境を整えることで、良い仕事をするベースを作りたいと思っています」と、みなさんの想いを総括します。不動産業においては、一番の課題は書類の整理・整頓です。当初は、事務所中にモノが溢れていました。各人のデスクの上には、書類の山が築かれていました。あちこちに色々な掲示物がペタペタと貼られていました。ペンやホチキス、テープなどの事務用品は、今後何十年かかっても消費し切れないほどのストックがありました。どこに何があるのかが分からない、あるべきところに、あるべきものがない、要らないものがたくさんある、というような状況でした。また、不動産業にとってもっとも大切な「情報」、それらは書類だったり電子データだったりするわけですが、その情報をどこにどのように保管して、活用していくのか、その認識も、各人でバラバラでした。この状況を改善するために、まずは整理、つまり要るものと要らないものを分別して、要らないものを捨てる実習を何回も重ねました。実際にやってみると、要らないものがたくさんありました。書類だけでなく、絵画や記念品、お土産のたぐいなどがいろいろと出てきます。「これ、何だっけ?」「どうしてこんなところにあるの?」「あっ、これってまだ取ってあったんだ!」などなど。こうした実習は楽しいものです。書籍や名刺、写真、研修の資料などは、いわゆる「思い出の品」で、やっかいなものです。本人だけだとなかなか処分できませんが、ペアを組んで整理することで、良い意味でのプレッシャーがかかり、処分することができます。また、必要なものであっても、どこにどのように収納すべきか。ファイルの背表紙はどのようにすれば皆が分かりやすくなるのか。みなさんで現状を確認し、それぞれの意見を出し合いながら決めていきました。私は傍らで見守りながら、こうした活動を通じて、次のような進歩があったように感じます。まず、同社においては、決めたことがきちんと実施されない、ということが、ままありました。たとえば、来週月曜日の朝に、電子データの整理・整頓の方法を話し合う、と決めていたはずなのに、つい忙しくて会議が流れてしまう、というようなことです。ですが、決めたことはきちんと実施するという風土に変わってきたようです。沼田社長は、「やる、と決めれば出来るんですよね」と語っています。もうひとつは、みんなでしっかり集まって認識を共有する場を持つようになった、ということ。小さな会社ではありますが、各人が出たり入ったりして、動きがバラバラな面があります。折に触れて全員で集まり、様々な課題について話し合い、きちんと結論を出していく。あるいはルールを決めていく。環境整備を通じて、こうした訓練が出来てきたのではないでしょうか。まだまだ発展途上で、課題もたくさんあります。それでも社長は、「意識づけは出来てきた。これを実際に仕事に生かしていきたい」と言います。今後が楽しみな会社です。(小早)良い社風具現化プロデューサー飯塚輝明の社内のそうじの進め方のコツ整頓場所をDIYで作ろう!@職人醤油  群馬県前橋市の職人醤油では全国各地の昔ながらの製法で造られた醤油をウェブ店と前橋本店・松屋銀座店で販売しています。そんな職人醤油では以前「お試し体験」を実施して頂きました。それ以来、時間を決めて毎日そうじの活動を続けて頂いています。  銀座のデパ地下、松屋銀座店では、店舗の床を毎日のように雑巾がけする高橋万太郎社長の姿が注目の的になり、周囲の店舗の方々からは「えらいスタッフさんだねぇ」と驚かれたそうです。まさか、それが社長さんだったということでさらにびっくりされたそうです。今では周囲も巻き込む活動になっているとか。 そんな高橋万太郎社長からは、いろいろと教えて頂くことが多く、職人醤油の前橋本店の中は工夫でいっぱいです。 一般的にそうじの活動を社内に取り入れていくには、そうじのコツ(順番)があります。順番とは①整理(捨てる)→②整頓(置き場を決めて明記する)→③清掃(掃く拭く磨く) です。整理・整頓・清掃の区別なしに一度に全部をやろうとしてもうまく行きません。整理の期間はひたすら整理、それが終わったら徹底的に整頓、すっきりと整った環境になった頃からようやく掃く拭く磨くができる、といった具合です。 ①整理(捨てる)作業がいよいよ終わり、次の②整頓(置き場を決めて明記する)作業に入ると、多くの場合「棚を購入しよう」とか「収納ボックスが必要」とかの意見が出てきます。ただ、再度置き場を変える可能性は常にあり、そのため、新規の棚やボックスの購入にはリスクがあり、悩ましいところです。 職人醤油では、棚、備品入れなど整頓に必要なモノを全て手作りしています。業務の流れが変われば、使う備品も変わるということで、常に変化があります。「変化に対応するには自分で作るのが一番!それに安いですしね!」とは高橋社長の談。 使用する材料は、木材や段ボールなど加工しやすく手に入りやすいものばかり。仕上がりの見た目の印象は、なんとも温かく、必要なモノが整然と収まった姿がキュートです。 整頓の作業は、見直し・手直しの作業の連続です。終わりはありません。棚や収納場所を自分たちで作ることで何度でも変更ができそうです。(飯塚)「そうじの力」コラム「目的」は何か?~目的を取り違えると、かえって逆効果~ 「机上ゼロにしましょう」と呼びかけると、机の上に何も置かないことが至上命題になってしまい、他のことを犠牲にしてでも机上ゼロにしようとする人がいます。 本来机の上にあるのが便利なはずの電話を、机上から取り除いて別の場所に移設する、というのはその典型です。また、日中、机上に積んである書類を、退社時だけ引き出しの中にしまう、というのもよく聞く話です。 机上ゼロの目的は、「モノの量を減らし、どこに何があるか一目で分かるようにすること」「作業スペースを拡大し、作業の効率化を図ること」「クリアな空間を作り、気づきの感度を上げること」だと思います。 だから、しょっちゅう使うものは机上にあるべきなのです。また、不要なものを溜めこんだまま、退社時だけ机上ゼロにしても、何の意味もありません。要らないものは処分し、要るものだけにして、収納すべき場所に収納する。執務するときには、今使うものだけを机上に出せば良いのです。 このように、目的を取り違えると、トンチンカンなことになってしまいます。 では、環境整備の目的とはなんでしょうか?キレイにすることなのでしょうか? キレイにすること自体を目的にしてしまうと、往々にして次のような事態を招いてしまいます。 ・やらない人を責める。・出来ていないこと、整っていない個所を指摘して責める。・出来ていること、進歩していることがあっても気づかない、誉めない。・罰を与えて無理矢理にやらせようとする。・担当者に「やれ」と指示するだけで、一緒にやろうとしない。 これでは、社内はギスギスしてしまいます。私見ですが、環境整備の目的は、・「気づき」の感度を高めること。・行動力を養うこと。・チームワークを養うこと。だと考えます。この目的に鑑みれば、前述のやり方では、かえって逆効果になってしまいます。 しからば、目的に叶うようなやり方とは、・やらない人を責めない。・出来ていること、進歩していることに気づき、誉める。・出来ていないこと、整っていない個所は、改善の「ネタ」だと捉える。・罰よりも賞を与える。・経営者が現場と一緒に取り組む。 どんな行動でも、一番大切なのは目的をしっかりと把握することです。経営者が目的をしっかりと把握していなければ、社員がついてくることもないでしょう。(小早)良い社風具現化プロデューサー森川剛存のおそうじ実践レポート目覚ましおそうじ会in沼津大岡公園  私たち()そうじの力のスタッフは毎月一回、《目覚ましおそうじ会》と銘打って高崎・葛飾・沼津と、それぞれの地元で公衆トイレのそうじを行っています。 この活動は、トイレをキレイにする事はもちろんですが、そうじを通じて沢山の気づきを得たり、リーダーシップや自立心を養成する事に主眼を置いています。 私の地元、静岡県沼津では、毎月最終月曜日の朝六時から七時まで、自宅近くの大岡公園のトイレで開催しています。 私は二〇一六年一月からこのトイレそうじを始めましたが、最初の四ヶ月は一人の作業でした。また一時間という限られた時間のうち、実際にそうじをするのは三〇分程度しかありません。 これではいつになってもキレイにならないと考え、五月にSNS等を通じて参加者を募って以来、毎月三~五名のご参加を頂き一緒にそうじをしています。 一人では手が回らなかった箇所も皆で分担出来て、作業効率も格段にアップしました。尿石がビッチリと付着していた小便器の目皿も半年ほどでピカピカになりました。そして何より一番の大きな違いは、色々な人とお喋りしながらそうじが出来るという点です。そうじの仕方を工夫したり、一緒に後片づけをして楽しい雰囲気の中で作業を進めています。 ただ一年以上そうじをしていて初めて気づく事もあります。例えば、先月は床の排水口が詰まってしまい、蓋を開けようとしたら錆びついて開けられませんでした。気づいていないポイントはまだまだ沢山隠れています。 ◆◆参加された方々の感想です◆◆ Tさん 「自分達で地元を綺麗にするのはとても気持ちが良いですね。」 TKさん 「グループでそうじをするのは学生時代以来でした。いろいろな道具の使い方を学んで、驚きばかりでした。」 Nさん 「一時間があっという間です。自宅のトイレそうじも工夫次第で気持ち良く出来ると思います」 徐々にではありますが、そうじの力が沼津にも広がってきていると感じています。 目覚ましおそうじ会に参加ご希望の方は、各スタッフまでお問合せ下さい。手ぶらでOKですよ。(森川)今月の読書から日米戦争を起こしたのは誰か』加瀬英明、藤井厳喜他著~ルーズベルトの罪状・フーバー大統領回顧録を論ず~ 「日本は先の大戦で悪いことをして世界に迷惑をかけた」とする、いわゆる「自虐史観」があります。一方で、「日本は悪くない。日本を悪く言うのはプロパガンダだ」とする主張もあります。往々にして後者の主張は「右翼のたわ言」だと捉えられてしまいます。 そこで、われわれ日本人ではない外国人の主張が大事になってきます。  アメリカ第31代大統領のハーバード・フーバー(1874-1964)は、「日米戦争を起こしたのはルーズベルト大統領だった」とする著書『Freedom Betrayed(裏切られた自由)』を遺しました。日本と闘った当事国の元大統領の言葉だけに、重みがあります。以下、引用します。 19417月の日本への経済制裁は、単に挑発的であったばかりではない。それは、たとえ自殺行為であると分かっていても、日本に戦争を余儀なくさせるものであった。なぜなら、この経済制裁は、殺人と破壊を除く、あらゆる戦争の悲惨さを日本に強制するものであり、誇りのある国ならとても忍耐できるものではないからだ。  (誤りは)19419月の近衛首相の和平の提案を、ルーズベルトが受け入れ拒否したこと。近衛が提案した条件は、満州の返還を除く全てのアメリカ目的を達成するものであった。しかも満州の返還ですら、議論する余地を残していた。 1945年の5月、6月、7月と、日本は白旗を掲げて和平を求めていたが、トルーマンはこれを拒否した。トルーマンは、ルーズベルトの無条件降伏という愚かな条件に従う義務はなかったのだが。日本との和平はただひとつの譲歩で達成できた。それは天皇の地位の保全である。 日本は繰り返し和平を求める意向を示していた。(それにも関わらず行った)原爆投下は、アメリカの歴史において、未曽有の残虐行為だった。これはアメリカ人の良心を永遠に責め苛むものである。 ではなぜ、ルーズベルトは日本を挑発して無用な戦争を起こしたのでしょうか?フーバーは、ルーズベルトは容共主義者であり、政権の中枢が共産主義者によって浸透されていた、としています。ヒトラーとスターリンという独裁者がぶつかって共倒れになるのを待つべきだったのに、ソ連を助けたことで、戦後の米ソ冷戦や共産中国の台頭を許した、と言います。 フーバーの主張の主眼は、日本擁護でも、ルーズベルトへの個人批判でもなく、共産主義批判です。 なお、フーバーの他にも、同時期のアメリカ共和党の党首、ハミルトン・フィッシュもまた、フーバーとほぼ同様の趣旨で、ルーズベルトを批判しています。 祖国を愛するのは、家族愛や郷土愛と同じ、自然な気持ちです。まずは身の回りをそうじして、祖国愛の実践に励み、日本に誇りを持ちましょう()(小早)◆「社風改革」セミナー日程  518()15:0016:30 東京都  台東区民会館 講師:小早祥一郎 69()15:0016:30 群馬県  ビエント高崎 講師:小早祥一郎◆ホームページ リニューアル弊社ホームページをリニューアルオープンいたしました!どうぞご覧ください。◆公式Youtubeチャンネル開設しました!「株式会社そうじの力」で検索!株式会社そうじの力社風改革の支援弊社は環境整備を通じた「良い社風づくり」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。そうじの力だより第141号 201741日発行発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)370-0078 群馬県高崎市上小鳥町373-6 TEL:027-315-2333 FAX027-315-2334 メール:info@soujinochikara.com