【第176号】「気づき」が企業を進化・発展させていく|データライブ(株)

支援事例紹介環境整備は「気づき」を高める!~「気づき」が企業を進化・発展させていく~東京都で、ITサーバの第三者保守を手掛ける、データライブ(株)。企業のサーバは、だいたい五年でメーカーとの保守契約が切れます。一般的には、その時点で新しいサーバに買い替えるのですが、そうしたことを繰り返していくと、設備投資負担が大きくなります。そこで、第三者の立場からサーバを保守することで、ユーザーの負担を減らす同社のサービスが注目を集めており、今まさに飛ぶ鳥落とす勢いなのが、同社なのです。同社においては、整理・整頓・清掃を通じた組織風土活性化の取り組みを「環境整備」と呼んでいます。当初の活動は、どちらかといえば、「見える所」を掃いたり拭いたりすることが中心で、環境整備というよりは、「環境美化」と言うべきものでした。私がお手伝いをはじめて約一年半。あらためて、環境整備の目的、つまり、何のために環境整備に取り組むのか、を問い直してきました。「キレイ」を目的にするのは、「環境美化」です。環境整備においては、キレイは結果であり、目的ではありません。では、いったい何のために時間と労力をかけて環境整備に取り組むのでしょうか?問いかけながら見えてきた目的が、「気づきを高める」ということです。同社の山田和人社長は、もともと、中古のコンピューターの販売を手掛けていました。しかしあるとき、利益率も低く競合も多い中古販売に未来はないと「気づき」、第三者保守に完全に移行することを決断します。「整理」とは、「捨てる」ことです。中古販売を完全に捨てたからこそ、第三者保守という未開拓分野を切り拓くことができたのです。山田社長は言います。二〇年後、おそらく自分はこの会社にはいないだろう。世の中は、今とはまったく違うものになっているはず。ITサーバの第三者保守という仕事も、もはや用済みになっているだろう。そんなとき、会社を救えるのは、「気づき」を高めた人材による新たな発想である、と。「気づき」を高めるために、「整理」は良い訓練になります。ところが、当初の同社の活動は、掃いたり拭いたりすることが中心で、しかも、実施場所が細かく割り当てられて、個々人がそれぞれに黙々と行うスタイルでした。そこで、より「気づき」が高められるように、そして、他人との関わりの中で生まれる相互刺激が得られるように、「整理・整頓」に重点を置き、さらに、グループ活動を取り入れることにしました。この一月から二月にかけての一か月間は、「環境整備強化月間」と題して、部長以上の人たちがリーダーとなり、部署をシャッフルしてグループを作り、毎朝、テーマを決めて、整理・整頓を行ってもらいました。先日、その環境整備強化月間の発表会があったのですが、その発表では、さまざまな「気づき」があったとのコメントが相次ぎました。「LANなどの配線がゴチャゴチャしていたが、使っていないものを捨てるなどして、使い勝手が良くなった」「無線LANを導入すれば、もっと業務効率化になる」「植木が置いてあるが、よく見ると元気がない。世話ができないならば、撤去してはどうか?」「カーペットをもっとカラフルなものに変えれば、気分も明るくなるのでは」「不明な在庫を多数発見した。早急な現状調査と対策が必要」「いったん全部出すと、現状の問題点がよく見える」「自分では気づかないことも、他者と話すことで気づけたことがあった」「職場環境を向上させる意識は、業務の生産性の向上にも寄与する」「個々人のデスクを廃して、フリーアドレスにした。その過程をつうじて、部署の一体感が生まれた」山田社長は、総評で、「環境整備の醍醐味は、『前提を疑う』こと。こうしたことが出来てきたことで、わが社は間違いなく変わっていくはず。わが社の基礎体力は上がっていくはず」とおっしゃっていました。        (小早)そうじの力コラム『スター社長』を応援したい!~良い社長が増えれば、世の中はもっと良くなる~ 私の仕事を、「場をキレイにするアドバイスをすること」だと思ってらっしゃる方がいますが、それは違います。 「場をキレイにすることを通じて、会社を良くすること」が正解に近いのですが、これとて、ストライクど真ん中ではありません。 私の一番のミッションは、「『スター社長』をプロデュースすること」なのです。 『スター社長』というのは、私が勝手に作った造語ですが、「カッコイイ社長」「尊敬できる社長」「世の中になくてはならない社長」というような意味です。 会社は社長で決まります。特に、中小企業の場合は間違いなくそうです。だから、会社を良くしようと思ったら、社長が良くならないといけません。 そして、世の中は経済活動で成り立っています。経済活動を担っているのは企業です。そしてその企業の九割は、中小零細なのです。 だから、中小零細企業の社長が良くなれば、世の中が良くなるのです。 じゃあ、「良い社長」って、どんな社長でしょうか?ここからは主観になるので、百人いたら百様の定義ができるでしょう。 私の考える「良い社長像」を、『スター社長七か条』として、まとめてみました。スター社長七か条☆足下のゴミを拾う。☆社員と一緒に、汗を流してそうじをする。☆交わした約束を守る。☆自分の弱点や欠点に蓋をせず、その改善に向けて努力する。☆直面する問題や困難を解決するのは自分自身であると捉え、具体的に行動する。☆会社や世の中を良くしていく大きな夢やビジョンがある。☆社員や顧客、取引先、地域住民と、互いに役立ち合う関係づくりに努める。  以上です。 端的に言うと、私自身が「こうありたい」と思う人物像です。簡単なようでいて、実践は難しいです。 世の中に、こういう社長が増えていくことをお手伝いするのが、私の仕事だと思っています。 「そうじ」という地道な取り組みは、こうしたマインドを育むのに、最適な訓練だと確信しているからです。 実際、こういう素敵な社長が、私の周りにはいらっしゃいます。ぜひ皆さんも、スター社長の仲間に入りませんか? スター社長をもっと具体的にイメージしてもらうために、ある童話をご紹介します。斎藤隆介=作、滝平二郎=絵の『半日村』という童話です。  主人公の「一平」が、まさに私にとってのスター社長なのです。ご興味のある方、ぜひともご一読を。子ども向けの絵本ですが、大人が読む価値のある一冊です。(小早) 株式会社そうじの力そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社弊社は“そうじ=環境整備”を通じた「企業風土改革」を支援します。講義、実習、チームミーティング、計画作り、現場検証を通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月1回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)そうじの力だより第176号 2020年3月1日発行 発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)370-0078 群馬県高崎市上小鳥町307-1 TEL:050-3709-2333  FAX:050-6868-2721 メール:info@soujinochikara.com