【第192号】世界展開を視野に、外国人でもわかるように|データライブ(株)
そうじの力だより第192号支援事例紹介「誰でもわかるようにする」~海外展開を視野に入れて~ITサーバーの第三者保守を手掛けるデータライブ(株)。東京を本拠にして、営業網は全国に拡がり、社員数は140名を超えています。企業のITサーバーは、通常、5年間使用するとメーカーの保守が期限切れになります。その後は、新たなサーバーに買い替えるのが一般的ですが、コスト負担が大きいため、第三者による保守が脚光を浴びています。需要の高まりを受け、同社も飛ぶ鳥落とす勢いで成長しています。同社の山田和人社長は、成長する組織を、ほころびなくしっかりと固めるためには、環境整備が重要であると認識して、全社をあげて環境整備を推進しています。同社のサービスの要は、サーバー部品の在庫です。契約しているお客様企業のサーバーに不具合が発生した時、まず、どの部品に障害が発生しているのかを診断します。そして部品が特定できたら、それを、ストックしてある部品と交換します。ですから、契約しているお客様企業が使っているITサーバーを構成している部品が、常にストックされている状態を保たねばなりませんし、必要なときには即座に取り出せるようにしておかねばなりません。埼玉県久喜市にある同社の倉庫(KSC=関東ストックセンター)には、膨大な数のサーバー部品が在庫されています。同社独自の在庫管理システムにより、品名や品番を入力すると、目的の部品のストック場所が、瞬時に明示されます。在庫の棚には、表示や標識が施され、作業者がわかりやすく、取り出しやすい仕組みになっています。棚の周辺は、整然として清潔な状態が維持されています。一般的な基準からすれば、現状でも十分に整っているレベルですが、さらに高いレベルを目指して、日々改善に取り組んでいます。というのも、同社は将来的に海外展開を考えており、「グローバルな視点で、誰が見ても分かり、誰が操作しても間違えない」ようにする必要があるからです。たとえば、在庫をストックしてある棚が三段になっているのですが、棚番号の標識が、ちょっと紛らわしい書き方になっていました。現状では、作業者も十分に認識できているので、特段の問題はないのですが、果たして、海外展開したときにもこれでいいだろうか、という話になりました。言葉も文化も生活習慣も違う外国人が、間違えず、迷わず、迅速に作業するための「データライブ・スタンダード」を、今の段階でしっかりと確立しなければいけない、ということです。そのため、営業部門や技術開発部門などでも、仕事の「標準化」を進めています。たとえば、パソコン内の電子データの整理整頓。これまでは、フォルダ体系もバラバラで、ファイル名も、担当者がなんとなくつけていました。そこで、フォルダ体系を見直し、ファイル名の命名法をルール化し、統一しました。これにより、必要な情報が即座に取り出せるようになり、担当者個人任せになっていた電子データの管理が、部内で共有できるようになりました。不要な電子データやメールデータも定期的に削除しています。これによりPCの容量が軽くなるだけでなく、担当者の気持ちも軽くなり、前向きになる効果もあるようです。コロナ禍において、同社ではオンラインミーティングをフル活用しています。先述したフォルダやファイルの整理整頓は、ほとんどオンラインで社員同士をつなげて行っています。毎月行われる環境整備委員会には、私も出席していますが、これもまたオンラインでの開催です。山田社長が掲げた環境整備ビジョン「世界一クリーン&スマートな品揃えとサービスで、信頼と創造をカタチにする」に向けて、挑戦は続きます。 (小早)そうじの力コラム私の群馬移住物語③~親日国インドネシア~ 前回のこのコラムでインドネシア在住時のことを書いたところ、「もっと聞きたい」という声が多かったので、もう少しインドネシアのことをご紹介します。 インドネシアは、赤道直下の熱帯の国。つまり、四季がなく一年中、夏です。人口は2019年時点で約2億7千万人、マレー系を中心に約300の部族から構成されている多民族国家です。 宗教は9割近くがイスラム教。といっても、戒律を守る空気は比較的弱く、女性でヒジャブを被っている人は少数派で、飲酒に対しても寛容です。ゆる~い感じのムスリム国と言っていいでしょう。 言語はインドネシア語。マレー系の言語で、ほぼ日本語の五十音の発音で表現できるので、日本人は習得しやすいです。 そんなインドネシアは、親日国です。大東亜戦争の前は、オランダが植民地支配していました。日本はアメリカからの石油が絶たれたために、石油資源を確保するため、産油国である「蘭印」と呼ばれたインドネシアに軍事進出しました。 日本占領下では、オランダ支配下で迫害されていたイスラム教徒による活動を自由化した他、インドネシア語と日本語による教育を行いました。 また、兵力不足を補うため、現地の青年に対して軍事訓練を施し、義勇軍を編成させました。 日本の敗戦によって日本軍が撤退した後、再びオランダが支配下に置こうとしますが、日本の軍事訓練を受けた民族主義者たちが独立戦争を勝ち抜き、インドネシアは独立を果たします。 ちなみに、インドネシアの独立宣言文書には、日付が「05年8月17日」と記されており、これは日本の皇紀2605年のことだそうです。結果としてですが、日本の占領と敗戦がインドネシア独立を後押ししたわけで、そのことを肯定的にとらえる人も多いようです。 私がインドネシアで好きなところは、人々がのんびりとして明るく、笑顔が絶えないこと。基本的に優しい人たちです。 逆に嫌いなことは、あまり働かないこと。日本人に比べると、勤労意欲は低いです。昼間からダラダラ寝ている人たちもいます。まあこれは、常夏で至る所に果物などの食料があり、働かなくても食べていける環境だから、仕方がないことかもしれません。そして、街が汚いこと。 インドネシアとの比較の中で、当時の私が日本について快く思わなかったのが、日本人に笑顔がないこと。常にせわしなく動いていること。帰国したとき、朝の通勤ラッシュを見て、何か戦争でも始まったのかと思ったくらい、日本人のせかせかした行動は異様に映りました。 逆に、やはり日本は良いなと思ったのは、人々が勤勉であることと、街が清潔であることでした。 今から40年ほど前の話ですが、おそらく今でもこうした構図は変わっていないでしょう。こうした記憶も、たしかに現在の私につながっています。〔続く〕 (小早)株式会社そうじの力 そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社弊社は“そうじ=環境整備”を通じた「企業風土改革」を支援します。講義、実習、チームミーティング、計画作り、現場検証を通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月1回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)そうじの力だより第192号 2021(令和3)年7月1日発行 発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)〒370-0078 群馬県高崎市上小鳥町307-1 TEL:050-3709-2333 FAX:050-6868-2721 メール:info@soujinochikara.com