【第194号】すべては、お客様の喜びのために|(株)西鶴

そうじの力だより第194号支援事例紹介すべては、お客様の喜びのために~突き抜けた高級なサービスを提供する~大阪府で4つの霊園を運営する(株)西鶴。私がお手伝いをはじめた7年前は、2つの霊園だけでしたが、3年前と今年の3月に相次いで新しい霊園がオープンし、まさに今、飛ぶ鳥落とす勢いの、各方面から注目の会社です。一般的に霊園(墓地)というと、「暗くて汚い」というイメージがありますが、同社はそのイメージを覆す「明るくキレイな」霊園を心がけており、それが人気の理由の一つです。同社の根幹をなす考えは、「お客様の喜びのため」のサービス提供。バリアフリーの霊園内には緑があふれ、バラなどの花がキレイに咲いています。新たにオープンした二つの霊園には、象徴として大きなオリーブの木が植わっています。管理棟の内部は、まるで高級ホテルのロビーのように、清潔で落ち着いた空間になっています。同社の山本一郎社長は、環境整備(整理・整頓・清掃)を非常に重視しています。環境整備が出来ている会社は業績が良く、出来ていない会社は、ムダ、ムリ、ムラが多く、気づきの感度が低い、と認識されています。私がお手伝いをはじめて、特に力を入れたのは、以下のことです。一つは、モノを減らすこと。取り組み当初は書類が多く、キャビネのファイルもパンパンに膨らんでいました。まずは、用済みになった書類を捨てて、総量を減らしていきました。さらに、必要書類についても、余白を切除するなどしてコンパクト化を図っていきました。そのおかげで、ファイルもスリムになり、キャビネにキレイに収まっています。備品や事務用品も、取り組み当初はたくさんありました。たとえば、ある霊園の備品置場を確認してみると、修正テープが10個も出てきたりするのです。購入する際に、セットで買った方がお得ということで、まとめて買ったようなのですが、こんなに買っても、何年も消費できません。さらに、他の霊園にも同じようなストックがあり、霊園間できちんと連携を取っていれば、新たに購入する必要はなかった、ということもありました。これを教訓として、その後は、備品の管理や購入を一元化しました。また、毎月第一土曜日には、すべての霊園で、すべての備品やパンフレットの在庫を棚卸しています。二つ目に力を入れたのが、定位置化です。どこに、何を、どのくらい、どのように置くのか、事細かに決めて、表示と標識を施していきました。というのも、当初は社員数も少なく、「わかる人間がわかればいい」という状況だったのですが、その後、新霊園のオープンに伴い、社員もどんどん増えたことにより、「誰でもわかる」ことが必要になってきたからです。実際、ここ数年は、毎年複数人の新卒社員が入ってきており、ベテラン陣も霊園間異動があるため、今までのやり方では限界がきています。たとえば、倉庫に、「ガラス」という表示がしてある段ボール箱が置いてありました。何だろうと思って中身を確認してみると、墓石の字掘り機材で、作業者の目を保護するためのガラス板が入っていました。単に「ガラス」ではなく、誰もがわかるように表示しなければなりません。もう一つ力を入れたのが、見えない所のそうじです。たとえば、トイレの便座の裏側。表から見える面はキレイでも、裏側に汚れがあると、臭いは消えません。臭いのない心地よいトイレにするためには、見えない所をキレイにする必要があるのです。同様に、裏の倉庫の中身などは、お客様からは見えません。しかし、そこの乱れは、必ずどこかで表に出てしまいます。なので、見えない所のそうじを徹底するようにしました。お陰様で、同社の業績が絶好調である一方で、課題も見えてきました。それは、霊園間の差と、社員の個人差です。組織が大きくなると、どうしてもこうした問題が出てきてしまいます。原点に返って、経営の最重要課題であることをあらためて認識し、社長をはじめ全員で取り組むべきでしょう。お互いにコミュニケーションを取りながら、小さなことをコツコツと続けていってほしいと思います。    (小早)今月の読書から『「脱炭素」は嘘だらけ』杉山大志~温暖化危機説はフェイクである~ 「地球温暖化」は疑いのない事実であり、それを防ぐためには「脱炭素」が必要だ、とされています。しかし、それは本当なのでしょうか?本書はデータを基に、鋭く問題提起しています。〈地球温暖化の進行は、1990年に予言された速さ(100年で3℃)に比べると、ゆっくりしている。平均すると過去100年で0.8℃程度であった。とくに、2000年以降2013年まではハイエイタス(停滞)と呼ばれ、温度は上昇しなかった。〉〈現在程度の速さの温暖化は、過去に自然変動で起きたものと大差ない。それに、過去100年に起きた約0.8℃の温暖化では、何の被害もなく、人類は空前の繁栄を享受した。〉〈以前、太平洋の島嶼国が「水没の危機」にあるという報道をよく見かけた。だが最近は、ほとんど聞かなくなった。なぜか。間違いだったことが分かったからだ。航空写真で計測しても、島々の面積が減っていないことは10年も前に判明している。〉〈台風は増えても強くなってもいない。台風の発生数は年間25個程度で一定している。「強い」以上に分類される台風の発生数も15個程度と横ばいで増加傾向はない。(中略)被害額が大きくなった理由は、損害を受けやすい場所に人口や資産が増えたからである。(中略)猛暑は都市熱や自然変動によるもので、温暖化のせいではない。〉〈ここで考えたいのは、1850年のCO2濃度が280ppmの世界と、現在の420ppmで0.8℃高くなった世界と、どちらが人類にとって住みやすいか?ということである。(中略)1850年頃までは小氷期と呼ばれ、中世と比べて寒い時代であった。1780年代には天明の飢饉、1830年代には天保の飢饉があった。その頃に気候を戻すことが適切とは到底思えない。(中略)CO2濃度が高くなり、気温が上がったことは、植物の生産性を高めた。(中略)実際にトマト栽培では温室内を1000ppm以上にして生育を速めている。〉〈米国の共和党支持者は温暖化危機説がフェイクであることをよく知っている。議会でも、メディアでも観測データに基づいた合理的な議論がなされている。しかし、日本はそうなっていない。のみならず強固な利権がそこかしこにできてしまった。省庁は各々の温暖化対策予算と権限を持っている。その補助金に群がる企業がある。研究者は政府予算を使って温暖化で災厄が起きるという「成果」を発表する。メディアはそれをホラー話に仕立てて儲ける。この帰結として日本の国力は危険なまでに損なわれつつある。だがそれを明言する人は稀だ。温暖化問題について異議を唱えると、レッテルを貼られ、メディアやネットで吊し上げられ、利権から排除されるからだ。〉 どんな問題でも、マスコミ報道などを鵜呑みにせず、科学的根拠に基づいて判断することの大切さを感じます。 (小早)株式会社そうじの力 そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社弊社は“そうじ=環境整備”を通じた「企業風土改革」を支援します。講義、実習、チームミーティング、計画作り、現場検証を通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月1回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)そうじの力だより第194号 2021(令和3)年9月1日発行 発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)370-0078 群馬県高崎市上小鳥町307-1 TEL:050-3709-2333   FAX:050-6868-2721   メール:info@soujinochikara.com