【第195号】家業から企業へ|(株)イシカワ
そうじの力だより第195号支援事例紹介家業から企業へ~ルールを明確化し、守っていく~香川県琴平町。「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金刀比羅宮のふもとに、介護福祉用品の販売・レンタルの(株)イシカワがあります。社員数約十名の同社で「そうじの力」のプロジェクトがはじまって、3年半になろうとしています。同社の大きなテーマは、「家業から企業へ」。先代が創業した寝具店をベースにして家族経営を行っているので、よく言えば家庭的なのですが、悪く言えば、なあなあの経営でした。特に、ルールがないか、ルールがあっても曖昧、あるいは、ルールがあるのにそれが守られない、という風土については、早急に改善が必要です。今や、家族以外の社員が過半数を超え、この春には新卒社員が2人入社しました。来年も、新卒社員を迎える予定です。そこで、ルールを明確化し、守れる体制を作っていこうとしています。そのために、物理的な整理・整頓のみならず、仕組みやマインドの面からも、すべてを整えていっています。最初に取り組んだのは、朝礼です。当初は、朝礼に人が集まらない状態でした。業種柄、呼び出しが多く、直行直帰も多いので、朝、全員が顔を揃えることがなかなかできなかったのです。そこで、定時を一時間前倒しすることにしました。こうすることで、外出前に全員が顔を揃えて朝礼することが可能になり、必要な連絡事項などが行き渡るようになりました。また、前倒しした時間を利用して、毎朝全員で床磨きをしています。以前は黒ずんでいた床が、今では、ピカピカに輝きを放っています。朝礼以外にも、週一回の営業ミーティング、月一回の全員ミーティング、そして、大掛かりな作業を行うための月一回の全体そうじ、など、情報共有と改善の場を、しっかりと設けることにしました。次に、業務の平準化です。どうしても特定の人に業務負荷が偏ってしまうので、それを分担しようということになりました。ところが、書類ひとつ書くにしても、営業マンが3人いたら3様の書き方をしていることがわかりました。介護保険という公の制度に基づく事業ですから、これではいけません。そこで、勉強会を開催し、あらためて介護保険の制度や、書類の書き方などを全員で一から勉強し直しています。それをマニュアル化して、新入社員でもできるようにしています。そして、ここ1年ほどの最大の成果は、社内の壁をなくしたことでしょう。もともと、さほど広くない社内には、店舗部分と事務員のデスク部分、そして、営業マンの詰所と会長室が壁で仕切られていました。そこで、営業マンの詰所を仕切っていた壁を工事でぶち抜き、店舗と事務デスクと営業マン詰所が大部屋で一体となるようにしたのです。これまでは、壁があるために、お客様が来店されても、営業マンは気づかないとか、電話がかかってきて事務員が出ても、奥に担当の営業マンがいるのかどうかわからない、といった、様々な問題がありました。こうして壁がなくなってみると、文字通り風通しが良くなり、コミュニケーションが格段に良くなりました。社内の一体感も生まれてきました。同時に会長室も廃して、その部屋に、顧客ファイルの棚と社員の個人ロッカーを設置し、最近増えているオンライン会議の際に籠れる部屋とすることもできました。こうして、社内を物理的にも仕組み的にもオープンにし、誰でもわかるようにしていっています。まだまだ、保管書類の整理や、倉庫内の備品や在庫の整理など、課題はたくさんあります。一つひとつ着実に取り組んでいくことで、早晩、「企業」へと進化していくことでしょう。(小早)そうじの力コラム私の群馬移住物語④~柔道部物語~ さて、約3年間のインドネシア・ジャカルタでの生活を終えて帰国しましたが、戻ってきたのは、もともと住んでいた千葉県千葉市のニュータウン。 ちょうど高校受験でしたが、近くに適度な学力の高校があったので、そこに進学しました。千葉市立千葉高校です。 それなりの進学校なのですが、先生たちはあまり「勉強しろ」と言わず、のんびりとした校風で、居心地が良かったです。じっさい、ほとんど勉強もせず、授業中は教科書にヨダレを垂らして寝ていました。 で、高校の3年間は、部活をしていた思い出しかありません。柔道部でした。 そのころ、ブルース・リーに憧れていて、部活は格闘技系がいいなと思っていました。そこで、ボクシング部かラグビー部か柔道部のいずれかに入ろうと思ったのですが、ウチの高校にあったのが柔道部だけだったので、柔道部に入部したのです。 その当時、小林まことのマンガに『柔道部物語』という、大変に面白いのがあったのですが、私の高校3年間は、まさに柔道部物語のまんまでした。 柔道部の特徴その1。練習が地獄のようにキツイ。 練習時間は約2時間と、野球部などに比べるとさほどではないのですが、準備運動からはじまり、補助運動、打ち込み、投げ込み、乱取り、筋トレと、そのすべてが体力の限界に挑む感じです。 なにせ柔道というのは取っ組み合いですから、ちょっとでも気を抜くと投げられたり締め落とされたりするわけです。2時間、身も心も全力投入すると、終了後には立てなくなるくらい疲れます。 柔道部の特徴その2。臭い。 とにかく柔道部というのは、臭いのです。道衣は、練習が終わると汗を含んで絞れるくらいにビチョビチョになります。もちろん、毎回洗濯はするのですが、こびりついた汗の臭いは落ちません。 部室があるのですが、そこがまた、強烈な異臭を発しています。部室には、エロ本が積み上げられ、先輩たちは練習前にマージャンを楽しんでいました。 柔道部の特徴その3。モテない。 こんなわけですから、女の子にモテるわけがありません。学内でモテるのは、サッカー部やバレー部と決まっています。長髪の彼らが女子生徒に囲まれているのを横目に、坊主頭で首がなく、ガニ股の我々の周りには、誰も寄りつきません。 千葉県というのは、高校の数が多く、柔道部の層も厚いのです。県大会では、およそ200校が出場。わが校は、さほどの強豪校ではありませんでしたが、頑張って、3年生のときに県大会でベスト8に入ることができました。 そんなわけで、高校3年間は、柔道に明け暮れた日々でした。〔続く〕 (小早)株式会社そうじの力 そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社弊社は“そうじ=環境整備”を通じた「企業風土改革」を支援します。講義、実習、チームミーティング、計画作り、現場検証を通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月1回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)そうじの力だより第195号 2021(令和3)年10月1日発行 発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)〒370-0078 群馬県高崎市上小鳥町307-1 TEL:050-3709-2333 FAX:050-6868-2721 メール:info@soujinochikara.com