【第200号】200号記念|これまでの『そうじの力 全国大会』を振り返る

そうじの力だより第200号200号記念これまでの『そうじの力 全国大会』を振り返る~お客様企業の地道な取り組みに頭が下がります~おかげさまで、本誌は今回で200号を迎えることができました。こうして弊社が続けてこれたのも、お客様企業が地道に取り組み、結果が出ているからに他なりません。そこで今回は、お客様企業が一堂に会する合同勉強会である『そうじの力 全国大会』を、かなり駆け足になりますが、振り返ってみます。1回は、2012年に、東京都の(株)小河原建設にて開催しました。同社は、『東京一キレイな現場』をスローガンに掲げ、15回の掃除を実践し、「素足で歩ける現場」を実現しています。キレイな現場が評判を呼び、現場のご近所さんや既存客のご紹介で、業績を伸ばしています。2回は、2013年、岐阜県の鋳造業(株)マツバラにて開催。火花と粉塵の舞い散る鋳造工場で、当初は積もった粉塵で床面が見えなかった工場が、床面が光って見えるくらいにキレイになりました。活動を通じて人材が育ち、熱心にそうじに取り組んだ若手が今、係長クラスに昇格して工場を引っ張っています。3回は2014年、福井県の(有)ファイン。特殊印刷の小さな会社です。当初、インクまみれだった床面やデスク、機械は丁寧にインクが除去され、ピカピカに磨かれています。『赤ちゃんが這い回れる工場』を目標に掲げ、今では何の問題もなく、赤ちゃんが這い回ることができます。活動を通じて、社内のコミュニケーションが良くなり、もともと明るかった社内が、さらに明るくなりました。4回は2015年、島根県益田市で、自動車教習所のMランド、仕出し給食の(株)益田クッキングフーズ、そしてバス運行会社である石見交通(株)の3社合同開催となりました。Mランドは、もともと「掃除をする教習所」として知られていたのですが、それは一部の社員の活動にとどまっていました。今では、全社員が参加する活動になっています。石見交通(株)では、経営の三本柱の一つに、この「そうじの力」を据えて、子会社を含めて、グループ全体で取り組んでいます。活動から人材が育ち、委員会メンバーがいまや部長クラスとなって会社の中心になっています。5回は2016年、香川県で、ホームセンターの西村ジョイ(株)と、設備工事会社の後藤設備工業(株)の共催となりました。後藤設備工業は、活動を通じて事務所や倉庫が整理・整頓されたのですが、さらに推し進めて、社屋を建て直してしまいました。新社屋は、全面フリーアドレスで、書類や道具がオープンな状態で機能的に収納できる形になっています。西村ジョイは、ホームセンター業界では不可能と言われている「倉庫在庫ゼロ」にチャレンジし、現状、完璧ではないものの、ほぼ実現しています。6回は2017年、(株)小河原建設で2回目の開催。7回、2018年は、埼玉県の農業資材の小売および農産物直売所の、(株)小池勝次郎商店での開催。活動を通じて、当時新入社員だった女性がリーダーに育ちました。8回は2019年、再び(有)ファインでの開催。そして、2020年と2021年は、残念ながら新型コロナの影響で開催できませんでした。こうして振り返ってみると、どのお客様企業も、「続ける」ことを通じて、会社を良くしていっています。地道な取り組みに、本当に頭が下がります。ちなみに今年は、624(金)に、兵庫県丹波市の(株)森田石材店で第9回を開催します。お客様企業以外のオブザーバー参加も可能です。(経営者に限定させて頂きます)どうぞお問い合わせください。   (小早)これまでの読書から整理・整頓・清掃の参考本~偉大なる先達たちの知恵~ 今回は本誌の200号記念なので、私がこの「整理・整頓・清掃を通じた組織活性化」の仕事をするにあたって、参考にさせていただいた本を、駆け足ですがご紹介いたします。 まずは、辰巳渚著『捨てる技術』です。 タイトルどおり、モノを捨てることに関して、どのように考えてどのように捨てるかを事細かに解説した本です。「ここまでやるか!」というくらいに徹底しています。 「“とりあえずとっておく”は禁物」「おそらく“いつか”はこない」「あなたが死ねばみんなゴミ」「持っているモノはどんどん使う」「目についた、まさにそのときが捨てどき」「読まずに並んでいるだけの本は、“聖域”視せず、見ないで捨てよう。“いつか”読もうなんて思っても、どうせ読まないで終わるはずだからだ。」などなど、刺激的な教訓のオンパレードです。 次は、イエローハット創業者で、「日本を美しくする会」の相談役、鍵山秀三郎著『ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる』です。そうじを通じて「心を磨く」とはどういうことか、を気づかせてくれます。心に突き刺さる言葉の宝庫です。 「できそうにない特別なことばかり追いかけるよりも、誰にでもできる平凡なことを少しずつでも積み重ねていけば、とてつもなく大きな力になることを知るべきです。」「具体的には足元のゴミを拾う実践から始めることです。ゴミを目にしたら、腰をかがめてサッと拾う。この実践を続けているだけで、気づきに対する直観力が研ぎ澄まされてきます。」「言動と行動をまったく一致させることはできなくても、できるだけ近づける努力はしなければななりません。『いっていること』と『行っていること』が限りなく近い人、この人が『本物人間』です。」深いです。 そして最後は、かつて多くの社長から「師」と仰がれ、今でも多くの経営者に崇拝されている経営コンサルタント、一倉定著『経営の思いがけないコツ』です。 その指導の中で、経営計画書と並んで重要視されたのが、環境整備(規律、清潔、整頓、安全、衛生)です。「環境整備の効果は、計り知れないほど広範囲で、しかも、底が知れないのである。」「何しろ、社員の人間性がまったく変わってしまうという普通では考えられないような奇跡的なことが、次々と起こってくるのである。」「武芸でも芸事でも、大工でも左官でも丁稚奉公でも、いやしくも、それが大切なことである限り、水くみ、薪割などとならんで、修業の第一歩は常に“掃除”だった。」 先達のこうした偉大な知恵の結晶を、私もまだまだ勉強中です。    (小早)株式会社そうじの力 そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社弊社は“そうじ=環境整備”を通じた「企業風土改革」を支援します。講義、実習、チームミーティング、計画作り、現場検証を通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月1回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)そうじの力だより第200号 2022(令和4)年3月1日発行 発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)370-0078 群馬県高崎市上小鳥町307-1 TEL:050-3709-2333   FAX:050-6868-2721   メール:info@soujinochikara.com