【第201号】こんな時代だからこそ、対面での共同作業に価値がある|データライブ(株)

そうじの力だより第201号支援事例紹介環境整備は気づきを高めコミュニケーションを促進する~こんな時代だからこそ、対面での共同作業に価値がある~企業のITサーバーの第三者保守を手掛けるデータライブ(株)。この分野における国内のトップシェアを誇る、今、飛ぶ鳥落とす勢いの会社です。企業のITサーバーは、通常、5年間使用するとメーカーの保守が期限切れになります。その後は、新たなサーバーに買い替えるのが一般的ですが、コスト負担が大きいため、サーバーをそのまま使い続け、メーカー以外から保守を受ける「第三者保守」の需要が高まっています。第三者保守の要は、「部品の確保」。顧客企業のITサーバーに不具合が発生すると、どの部位に障害が起こっているのかを特定し、その部品を正常なものと交換します。ですから、交換するための部品を、いかに過不足なくストックしておくかが、商売のカギになるのです。その交換部品の保管場所が、埼玉県久喜市にある関東ストックセンター(KSC)です。KSCの中には、膨大な種類と数のサーバー部品が在庫されています。同社では今期、このKSCの環境整備(整理・整頓・清掃)を経営の最重要課題のひとつとして掲げ、KSC内に委員会を設けて、熱心に取り組んでいます。委員会メンバーが、非常に積極的な人たちであるだけでなく、一般の社員さんたちも、かなり前向きに取り組んでくれているようで、安全性や生産性の向上のみならず、コミュニケーションの活発化など、様々な成果が出ています。以下、委員会メンバーの報告書から、コメントの抜粋です。〈出荷場の整理・整頓をする事で広い空間で作業が出来るので作業効率が上がった。出荷棚にあった長期間放置されていた部材を棚戻しする良い機会になった。生産チームの方々と棚解体・棚組み・棚移動を行う事によりチームとして一体感を感じた。〈こちらがやりたいことを伝えると、皆さんがいろいろ考えて意見をいただけたので スムーズな対応ができた。作業当日、私自身(リーダー)が外出してしまっていたが皆さんで作業分担をしてくれてスムーズに対応できていた。まだまだやりたいことがいっぱいあるので、時間が足りない。〉〈在庫部品置き場に地震対策バンドを取り付けを行い、上部も安心して利用できるようになった。ヘルプで来ていたS君が飛び入りで在庫移動を手伝ってくれた。掃除機で清掃時、吸引が弱くなっていたため“掃除機のそうじ”も行うことができた。ヘルプできている方の飛び入り参加について、とてもうれしいものだった。一つのことを皆ですることは、仲間意識が生まれると感じた。 但し、掃除機のそうじの際、掃除機の紙パックを探す場面があり、「表示・標識」は大事であると再認識した。 〉〈掃除用具入れを改良する事で誰が使用しても一目で用具置き場と分かるようになった。(文字と色で分ける工夫) 廃棄予定だった袖机を再利用し、新たに作業台としてインスタパック付近に設置する事で作業効率が上がった。今回複数の方々に現状からの改善点を聞く事で自分では気づけない部分を発見する良い機会になった。〉 〈メンバーの意見がたくさん聞け、進んでやっていただいたおかげでS室入口付近がスッキリし何がどこにあるか明確になりました。環境整備コミュニケーションて大事!です。作業のしやすいS室に着々と前進していってます。現代のデジタル社会を支える同社の屋台骨は、社員さんたちのアナログなやり取りが支えています。同社の勢いは、間違いなく今後も続いていくことでしょう。     (小早)今月の読書から『老人支配国家 日本の危機』エマニュエル・トッド 著~コロナ対応で露わになった、日本の問題点~ フランスの歴史人口学者・家族人類学者である著者が、その専門的見地から、日本の政治・経済・社会が抱える根本的な問題点を鋭く指摘した、とても読みやすく、目からウロコの書です。〈今回の新型コロナウィルスのパンデミックは、(中略)各国の「死者数」は膨大ですが、その大部分は高齢者です。現役世代の死者はわずかで、コロナ以前に想定されていた高齢者の寿命を縮めたにすぎず、人口動態全体に与えるインパクトは大きくありません。〉〈むしろ「出生数の減少」と「自粛生活が全世代の平均寿命にもたらす悪影響」の方が今後、明らかになってくるでしょう。〉〈要するに、「高齢者」の「健康」を守るために、「若者」と「現役世代」の「生活」に犠牲を強いたわけで、その傾向は、例えば「老人支配」の度合いの弱い英米よりも、日本のような「老人支配」の度合いの強い国ほど顕著です。〉〈日本は「コロナによる死亡率」を最小限に抑えましたが、社会が存続する上で「高齢者の死亡率」よりも重要なのは、「出生率」であることを忘れてはいけません。〉〈日本の経営者にとって、人手不足は深刻な問題となっているはずです。ですから、この度の移民受け入れ拡大は、日本にとって大きな一歩です。ただ、移民の受け入れにあたって肝要なのは、流入を賢明に管理することです。〉〈第一の過ちは、移民受け入れによって、「少子化対策の方をおろそかにすること」です。人口減少や出生率低下を不可避の前提とする議論がありますが、間違っています。国家の介入によって出生率が回復した事例は、フランスやロシアなどいくらでもあります。〉〈人口学者として断言できるのは、中国が米国を凌ぐ大国となり、世界の覇権を握るようなことはあり得ない、ということです。(中略)2020年の合計特殊出生率は1.3人という衝撃的な数値でした。(中略)さらに懸念されるのは、出生児の男女比です。106人(男子)対100人(女子)が通常値であるのに、今日の中国では、118人(男子)対100人(女子)という異常値を示しています。出生前の性別判断が技術的に可能になり、女子の選択的堕胎が行われているからで、必ず将来の人口構成に大きな歪みをもたらします。こうした点から、中国の将来を楽観視する人口学者など、一人もいないのです。〉〈とはいえ、“中国の力”をどう見るかについて、従来の考えに若干変更を加える必要を感じています。私が過小評価していたのは、その破格の人口規模がもたらす影響です。(中略)中国は内的矛盾を抱えたまま、いわば「国内の人口の半分を置き去り」にしたまま、その人口規模ゆえに経済発展を続けて、少なくとも「地球の重心の一つ」になる可能性があります。〉 あまり注目されない人口問題ですが、真剣に向き合う必要がありますね。 (小早)株式会社そうじの力 そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社弊社は“そうじ=環境整備”を通じた「企業風土改革」を支援します。講義、実習、チームミーティング、計画作り、現場検証を通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月1回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)そうじの力だより第201号 2022(令和4)年4月1日発行 発行者:小早 祥一郎(株式会社そうじの力 代表取締役)370-0078 群馬県高崎市上小鳥町307-1 TEL:050-3709-2333   FAX:050-6868-2721   メール:info@soujinochikara.com