【第83号】自発的な取り組みが定着してきた|(株)小河原建設

事例紹介自発的な取り組みが定着してきた 〈前向きな姿勢はすべてを好転させる〉~株式会社小河原建設 環境整備強化プロジェクト~東京都中野区にある(株)小河原建設の環境整備推進のお手伝いをはじめてから、一年半ほどが経ちました。同社では既に、八年ほど前から環境整備に取り組んできましたが、活動をさらにレベルアップさせるための強化プロジェクトが進行中です。私の役割は、「各人が自発的に取り組む」こと、そして「徹底する」ことができるようにサポートすることです。ここのところ、ようやくそうしたことができるようになってきた感があります。先日の研修のテーマは、「地域清掃」。まずは私自身の体験談を披露して、社員さんたちの気持ちをほぐします。毎朝、自宅近所のゴミ拾いをしているのですが、ある時期から、いつも同じ場所に同じ銘柄のビールの空き缶が投げ捨てられているのです。拾っても拾っても、翌朝になると同じ場所に同じ銘柄が・・・。そうなると、なんだか「今日もあるかな」などと期待して出かけるようになり、それがなくなった時には、一抹の寂しささえ覚えました(笑)。そんなふうにゴミ拾いをしていると、楽しくて仕方がありません。こんなエピソードを紹介した後、「実際にやってみましょう」ということで、社員全員で会社周辺のゴミ拾いを実践しました。やってみると、タバコの吸い殻、空き缶、ファーストフードの空袋などがたくさん落ちていることに気づきます。また、歩道の緑地帯の雑草も、ずいぶん伸びていることにも気づかされます。集めたゴミは一箇所に集められ、分別されて、処分されます。終了後、会議室に戻って全員に、「気づいたこと」を発表してもらいました。Iさん「会社で環境整備に取り組むようになってから、タバコのポイ捨てをしなくなりました。」Mさん「以前に比べると、周辺がずいぶんとキレイになった気がします。私たち以外にもゴミ拾いをする人がいるようです。」Sさん「ゴミが捨ててあると、人はついそこにゴミを捨ててしまいます。ですから、今日のようにゴミを拾うことは、街を汚くするのを防止することになると思います。」小河原社長「先ほど草むしりをしていたら、『社長、社長!』と後ろから声をかけられました。振り向くと、町内会長が笑顔で立っていて、『いつもご苦労様です。ありがとうございます。』と言ってくれました。」そして気づいたことを基に、今後自発的に取り組むことについて、各人に発表してもらいました。社長「以前から、毎朝自宅周辺の道路をそうじしています。今後も続けます。」Oさん「一日最低一つゴミを拾います。」Sさん「先日子供を連れて公園に行ったら、ゴミがたくさん落ちていて気になりました。今後は公園に行くときにゴミ袋を持参して、気づいたら拾うようにします。」誰かから言われたからやる、ではなく、自分自身で課題を決めて取り組むのは、なかなかできそうでできないものです。また別の日の研修では、倉庫の整理・整頓を全員で行いました。既に何回か倉庫の整理・整頓は行っていますが、今回は事業部ごとにエリアを分ける、という課題があったために、あらためて「これは要るものなのか、要らないものなのか」を見直して作業を進めていきました。Kさんが建材を次々に倉庫から搬出していきます。小早「これはどうするんですか?」Kさん「処分します。ずいぶん以前に現場から持ち帰ったもので、いつか使うだろう、使うだろう、と思って取っていたものです。でもやはり使わないですね。今回、思い切って処分します」機能的に「使える」か「使えない」かで判断するのではなく、「使う」か「使わない」かで判断し、使わないものは処分する、ということを何度も指導してきました。しかし実際には、封も開けていない品物を処分するのは勇気が要り、なかなかできることではありません。社員さんたちの感性が磨かれてきた、ということでしょう。モノを捨てることに抵抗を感じる人は多いものです。しかし、使わないものを徹底的に処分することで、要らないものを買わない、という効果を生み、結果としてモノを大事にする心が育まれるのです。ちなみに同社の研修での毎回の感想発表は、笑い声が満ちた、実に和やかな場となります。前向きな姿勢が、すべてのものを好転させます。                 (小早)おそうじ匠の技モップの扱い方~あまりモップをおススメしたくない理由~今回は、「モップの扱い方」です。モップを使って水拭きをしていると、生乾きのとても臭い匂いがしてくる。なんてことが良くあります。あの匂いは不快ですよね。この原因は、モップそのものが汚れているのです。この場合の一番良い解決策は、「綺麗なモップを使う。モップを綺麗にして使う。」です。そして一番重要なのが、「モップをしっかりと絞る」ことなのです。まず、モップは手で絞ります。ホームセンターなどでモップ絞り機と称して全くモップを絞らない器具を売っていますが、あれはいけません。手で絞った方が固く絞ることができますし、作業時間が短くできます。そのため、プロの世界では手で絞ることの方が一般的です。モップの房を、手の大きい男性なら2つ、女性なら3つほどに分けて、雑巾を絞る要領で絞っていきます。小分けにするとより固く絞りやすくなります。モップでの水拭きの際には、こまめにきれいな水でモップを洗い、この方法で固く絞ったモップを使うことで、各段に衛生的な床そうじができるようになります。また、そうじが終わって、モップを洗って固く絞ったら、きちんと干すことが大切です。干し方が悪いと生乾きの嫌な匂いがするようになります。水分が残っていると、雑菌の繁殖の温床になるのです。モップの房の付け根に水がたまりやすいので、モップの房の付け根を開くように干すことです。ちょうど花が開いたように干せばいいでしょう。綺麗にそうじをするには綺麗に道具を使うことが大切です。しかし、実はモップは、そうじ道具の中では、扱いや管理が非常に難しい道具です。そういったことを踏まえたうえで、自分の職場の清掃にモップが適しているのか、果たしてモップが必要なのかを考えてみても良いのではないでしょうか。          (飯塚)<解説>私は、支援先企業に、できるだけモップを使用しないようにアドバイスしています。なぜならば、モップは柄がついているために目と汚れの間に距離があり、環境整備の狙いとする「気づき」を得にくいからです。「いいかげんなそうじ」を誘発しやすい道具でもあります。では何をお勧めするかというと、雑巾です。雑巾は絞りやすく、形も自在なので、万能なそうじ道具です。固く絞った雑巾は、洗剤なしでも油分さえ拭き取ることできます。また、床に這いつくばる=身を低くすることで、自然と謙虚な心持ちが育まれます。お寺の修行僧がモップでそうじする、なんてことは想像できませんよね(笑)。ぜひとも、モップではなく、「キングオブそうじ道具」である雑巾を存分に使っていただきたいと思います。             (小早)おそうじコラム「おそうじダイエット」のススメ~そうじと体型のビミョーな関係~最近私は、会う人会う人に、「痩せた?」と聞かれます。 確かに、数年前に比べると、体重は5kgほど減ったでしょうか。 特に、食事を制限したり、運動をしたりといったことをしているわけではないのですが、細くなったのは事実です。 ひとつ思い当たることがありました。 そう、「そうじ」をしているのです。 毎朝、近所周辺のゴミ拾いをしているのですが、「歩く、立ち止まる、かがむ、拾う、立ち上がる」と言う動作の繰り返しは、意外にカロリーを消費します。 株式会社マツバラの松原史尚社長などは、万歩計を携帯していて、毎日一万歩を目指してゴミ拾いをしているそうです。 また、雑巾でもって床や壁、家具などを拭く作業も、結構体力を使います。 モップなどを用いると、立ち姿勢のままなので、さほど疲れませんが、雑巾だと這いつくばる格好になり、太腿や膝、肘、腹筋などに負担がかかり、良い運動になります。 そういう観点で世の中を見まわしてみると、そうじを一生懸命している人に、太った人は少ないように思います。 これは、そうじをすることによるカロリー消費もさることながら、感性が鋭くなることによって、食生活や睡眠などにも気を使うようになることが原因なのかも知れません。 まさに、「体の環境整備」です。 私はこの方法を、「おそうじダイエット」と名付けて、全国に普及したいと思っています(笑)。 余談ですが、私の発明した(?)ものに「歯磨きダイエット」というのもあります。 私は毎食後、すぐに歯磨きをします。常に歯ブラシを携行しているので、移動中でも磨きます。そうすると痩せるのです。 なぜならば、口にモノを入れたら磨くことにしているので、おやつを食べても磨かなければなりません。そうすると、磨くのが面倒なので、間食そのものをしなくなるのです。 話が横道にそれました。 一年前から弊社に加わったスタッフの飯塚輝明氏。彼の体型はこんなです。 彼の前職は、プロ清掃業者向けの清掃用具の販売員であり、彼の趣味はそうじのはず・・・。 まだまだ修行が足りないようです(笑)。一年後に期待しましょう。    (小早)輝ちゃんはミタ!ついに巨大スクリーンに、あの「落し物」が・・・五月十四日(月)に栃木県は那須塩原市のある会社で、特別勉強会ということで小早が『そうじの力で会社が甦る』の題目で講演をさせて頂きました。 その講演の模様を、「輝ちゃんはミタ!」で実況中継させていただきます。 小早は、講演の機会も多く、そのたびに少しずつバージョンアップをしていますので、たびたび聞く機会のある私も毎回楽しみに聞いています。 ただし今回はちょっとびっくりのバージョンアップ。小早の講演を聞いたことのある方はわかると思いますが、小早が毎週公園のトイレ掃除していますが、ある時に遭遇した落し物のエピソードがあります。 そうです、どなたかはわかりませんが的を外れ便器の外に残された、ウンコの落し物のお話です。 いつもは、ホワイトボードがあれば絵を書いたり、身振り手振りで伝えたりします。(腰使いが絶品で面白い場面です。)今回もそのエピソードの場面の話が近づいてきて、 私も「ホワイトボードは無いし、会場も広いのでどうするのかな?」などと考えながら小早に注目をしていると、あれれれ!!!  スクリーンに巨大な実物ウンコが映し出されちゃっています。また、この日使わせて頂いたプロジェクターの性能が抜群で、細部まで鮮明にくっきりとなのです。 私は「わー、やっちゃった!ちょっとどぎついのではないかな?」と思いましたが、意外や意外、会場の雰囲気は好意的でした。 その反応に気を良くしてか、小早もノってきて、「このウンコもそうじをするとこの通り!」と言ってそうじ後のアフターの写真を映し出します。(ちなみに上の写真は、アフターの画像を映した時です。) 会場から「おーつ!」と反応が聞こえました。この反応に自信と確信を得たと見えて、ノリノリになった小早は、何度もビフォア・アフターの画像をカチカチと入れ替えては巨大実物ウンコ画像をスクリーンに登場させていました。 会場は盛り上がりましたし、小早は本当に楽しんでいました。いやはや、すごいの一言に尽きます。 私もいろいろな講演を聞いたことがありますが、実物のウンコの画像がスクリーンに映し出される講演は、日本でもここだけではないでしょうか。 驚くべきは、それが少しもふざけた感じや嫌な感じがしないばかりか、むしろ爽やかなことです。日頃の行いと人柄が可能にさせる小早だからこそなせる技と感心いたしました。 皆様も一見の価値ありです。 次回の講演をお楽しみに!   (飯塚)今月の読書から『斎藤一人流 すべてうまくいく そうじ力』舛岡はなゑ著~要らないモノは貧乏神~最近は「片付けブーム」と見えて、書店にはその手の本が山積みされています。 私も職業柄、そういった本を読み、色々と参考にさせてもらっています。この本にも、同様に参考になることがたくさん書かれています。ただ、この本が他の「片付け本」とちょっと違うのは、次の一文によく表れています。〈はなゑちゃん、いらないモノばかりで必要なモノがない、そういう家には貧乏神が住んでいるんだよ。(中略)それで、貧乏神とは、貧乏神という神様じゃないんだ。浮遊霊なんだよ。〉私自身は、霊感もないので、霊がいるのかどうかは分かりません。しかしこの本を読んでいくと、「なるほどな」と納得できる部分がたくさんあります。〈“うつ”とか、ノイローゼになる人って、いらないモノが山とあるところから出るヘンな波動、悪い霊に脳がやられちゃってるんだよ。その結果、最悪のケースじゃ、自殺する人もいるんだよ。だから、オレがよく、使っていないモノは早く捨てな、家に帰ったらすぐ捨てなっていうのは、そういうことなんだよ。〉〈事故車には特徴があって、九割がたは余計なモノが置いてあったり、とにかく車の中が汚い。キレイにしている車で事故に遭うってあんまりないんだ--警察官がそういってた、って。(中略)ゴミ、汚れから出る陰の波動、そこにたまったおかしな霊が、交通事故や、殺人とかの事件を引き寄せる。〉〈たとえば、わたしの場合、昔から本が大好きで、ベッドサイドに読み終わった本を何冊も置きっぱなしにしてました。そのときは、頭が痛かったのですが、本を捨てたら治っちゃった。〉霊魂の仕業かどうかは分かりませんが、汚い車に事故が多いのは事実ですし、散らかっていると、精神や肉体に影響を及ぼすことも間違いありません。それ以外にも、金言、名言がたくさん。〈記念にとっておきたいのなら、一つだけにしな。それ以外は全部、捨てるんだよ。〉〈頭のなかがゴチャゴチャして整理されていない人は、家のなかもゴチャゴチャで整理されてない--という法則がある。〉〈いま使わないものは、ずっと使わないんだよ。〉〈いらないものを捨てだすと、必要なものしか人は買わなくなるからお金がたまるんだよ。〉この本を読みながら、お恥ずかしながら、私の自宅にも、まだまだ使っていないモノがたくさんあるな、と気づきました。右下が、その結果出た「いらないモノ」です。きっと、まだまだダイエットできますね。そしたら、もう少しお金も貯まるでしょうか(笑)?   (小早)お知らせ◆支援先合同研修会開催!「第一回そうじの力クラブ」 弊社がお手伝い申し上げている会社を一堂に集めての合同研修会を開催いたします。 内容は、弊社支援先である(株)小河原建設の見学会、各社の取り組み内容の発表、小早の講義、そして夕食交流会です。 各社の取り組みを、当事者から直接見聞きする絶好の機会です。 前号で、この合同研修会のオブザーバーを募集いたしましたが、まだ若干の空席がございます。 環境整備に興味がある、これから取り組もうと思っている、あるいは既に取り組んでいるが、なかなか進んでいない、という方、ぜひご参加の上、各支援先の社長さんと交流してみてください。【日時】 7月6日(金)    AM10:00集合 PM8:00解散【場所】 東京都中野区【内容】10:00~12:00 小河原建設見学会12:00~13:00 昼食13:00~16:00 各社による取組み発表16:00~17:00 小早による講義17:00~17:30 名刺交換会18:00~20:00 懇親夕食会【費用】 一人8,000円       (昼食代、夕食代含む) 参加ご希望の方は、6月8日(金)までに小早宛にご連絡ください。◆創業道場開催6月の参加者募集  お互いに切磋琢磨しながら経営力を高める手作りの勉強会です。 「創業」という名前がついていますが、参加者はベテランから独立予備軍まで、業種、年齢も様々。 原則、毎月開催していますが、6月の参加者を募集しています。【日時】 6月6日(水)AM6:00~12:00【場所】群馬県高崎市内【内容】そうじ実習、経営計画の発表【講師】須田知身、小早祥一郎【費用】一人1,000円【主催】NPO次世代型人材育成ネットワーク【申込先】事務局 赤石陵勇様         info@sogyodojo.jsz.jp株式会社そうじの力環境整備を核とした経営改革の支援環境整備(規律・清潔・整頓・安全・衛生)は「人づくりと組織づくり」です。講義、プロジェクトチームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。現状調査(診断)やご相談は無料です。全国どこでも出張が可能ですので、お気軽にお問い合せください。