【第105号】「そうじの力」を「仕事の力」に!|(株)小河原建設

事例紹介気負わない、自然体の活動が定着してきた! 〈「そうじの力」を「仕事の力」に!〉~小河原建設 環境整備 発表会&見学会~去る二月二十七日、東京都中野区の株式会社小河原建設において、「そうじの力」の発表会&見学会が開催されました。同社におけるこの発表会は、昨年六月に続き、二回目です。同社は約十年前から環境整備に取り組み、四年前からは弊社がお手伝いしての強化活動に取り組んでいます。この発表会&見学会の目的は二つ。ひとつは、他人から「見られる」ことを意識することで、自分たちの取り組みレベルをさらに高めようということ、もうひとつは、見学に来てくれた方々にもぜひ取り組んでいただきたい、ということです。当日は、私の講演に続き、同社の環境整備プロジェクトリーダーである斎藤俊介さんによる取り組み内容のプレゼンテーション、そして事務所と建築現場の見学会、というメニューでした。今期の取り組みのスローガンは、「『楽しく』『厳しく』『美しく』、目標利益を出してハワイへ行こう!」とのこと。決してハワイに行くためにやっているわけではないでしょうが、目標に向けて楽しく取り組んでいる様子が伺えます。また、キレイにするだけでなく、「そうじの力」を仕事の質を高めることにつなげようとしていることが伝わってきます。社長命令ではなく、自分たちでそうしよう、と取り組んでいるのです。そのため今期は特に「三定」に力を入れています。三定とは、「定位置、定量、定品」です。たとえば下の写真は、事務用品を常に適正な在庫にするための工夫です。また今期からは、新たに近隣の公園のトイレそうじも始めました。当初は抵抗感があったと言いますが、今では皆でワイワイ楽しみながら取り組んでいるようです。事務所の見学会においては、参加者の方々に、「どうぞデスクの引き出しも開けて見てください」と呼びかけていました。よほど自信がないと言えないセリフです。言われた通り、ある参加者がデスクの一段目の引き出しを開けます。見事にくり抜きで整頓されています。ところが、二段目を開けると、あまり整っていません。案内の社員は、「ご覧のとおり、まだまだ行き届いてていない所はたくさんあります」と笑顔で応えていました。背伸びをせず、自然体で対応しているのが、とても微笑ましいです。以下、参加者の方々の感想文の一部をご紹介します。〈弊社も社員二〇名弱なのですが、こんなに美しい職場環境にできる!という感動を得ることができました。そうじが社風を美しくし、その結果職場が維持管理できるのであるということを強く感じました。ハワイへ行こう!のスローガンもとてもすばらしいですね!組織としてしっかり機能している(PDCA)のも、効果を上げる秘訣であると実感しました。〉(小池勝次郎商店 木村飛鳥様)〈お一人おひとりが活き活きしているように見え、とても楽しくまた、質問もしやすい雰囲気でした。車での会話も勉強になりました。斎藤様のときおり本音を交えた笑いあるトークも楽しく勉強になりました。〉(ツタエル 山口崇様)〈スリッパのいらない現場、ビックリしました。〉(大谷更生様)〈皆さんが一致団結して試みている姿が心に残りました。〉(M様)〈「オガワラスタンダード」が実践されている現場を見ることができて大変参考になりました。あれほどきれいな現場であれば、お客様にていねいな仕事をするということが自然と伝わるのではないかと思いました。〉(T様)〈社長が率先して取り組まれている様子が印象的でした。社員の方々も楽しそうでした。〉(M様)〈建築現場を見て安心してお任せできる会社であると思いました。協力会社の方々に小河原スタンダードを徹底することは容易なことではないと思います。自宅近所なので、散歩がてらまた前を通ってみたいと思います。〉(CSマネジメント・オフィス 鴨志田栄子様)〈先日は小早様の講演に参加させて頂きまして、誠にありがとうございました。今、社内では掃除の嵐です。どんどん物がなくなっています。〉(ツタエル 小林七之助様から後日頂いたハガキ)「楽しみながら」「自主的に」が、取り組みが進む秘訣ですね。    (小早)おそうじ匠の技外せるものは外してそうじをする!~天井換気扇の外し方~トイレの天井換気扇は、外せるものを外すとキレイにそうじができます。天井換気扇の外し方をご紹介いたします。(機種によってさまざまですが、よく見かけるものの一例です。)最初に換気扇の電源を切って下さい。脚立を用意します。換気扇に手が届く安全な足場を確保してください。また、ホコリの落下にもご注意ください。①まず、換気扇のカバーを外します。カバーに手をかけ下方向に引っ張ってみます。すると、カバー内側の2か所にV字バネがついています。このV字バネをつまみながら片方ずつ下に引くとカバーが外れます。②カバーを外すと内側にもう一つカバーがあります。4カ所ほどのネジで留まっています。ネジを全て外すと、内側のカバーも外す事ができます。(ネジではなく、フックで留まっている機種もあります。この場合は、フックのつまみを引くと外れます。)③内側のカバーを外すと羽が露出します。次に羽を外します。羽はネジで留まっているもの、袋ナットで留まっているもの、つまみで留まっているものなどの種類があります。ネジのものはドライバー、袋ナットのものはレンチなどを使い、通常とは逆回転に回すとネジやナットが外れます。つまみで留まっているものはつまみを外すだけで羽が取れます。①②③の作業で外したそれぞれの部品は、水洗いをします。厨房の換気扇とは違い、水洗いをするだけでキレイになります。スポンジや細かいところは歯ブラシなどでこすると良いです。水気をキレイに拭き取ったら順番に元に戻して完成です。機種によっては残念ながら羽は取れないモノがあります。その場合は無理をせず、羽がついた状態のままで出来るかぎりのそうじをします。歯ブラシで掻き出したホコリを、掃除機で吸うのも効果的です。               (飯塚)おそうじコラム境界線の対応に「力」が宿る~心は形となって現れ、形は心に影響する ~前回の本誌で、二月の二回にわたる関東地方での大雪のことを書きました。大雪の影響は、三月に入っても続きました。 多くの方々が、自分の家の前だけでなく、周辺の道路の除雪もしている中で、少数ですが、家の前をまったく除雪していない家がありました。 仕方がないので、ご近所の方々と一緒にそこを除雪していると、その家のおばさんが出てきて、「悪いねえ」のひと言でもあるのかと思いきや、「どけた雪をこちらに積まないでくれる!」とのお言葉。まるでコントの世界です(笑)。いろいろな人がいるものです。 個人の邸宅ならばいざ知らず、企業や商店だと、これが命取りとなります。 玄関と駐車場、つまり、その店のお客さんが利用するスペースだけキレイに除雪して、その周囲の歩道や車道はまったく除雪していない、という店舗があります。歩道の雪は、すでに固く凍っていて、歩行者は大変な苦労を強いられます。 知り合いと話をしていると、「あの店には絶対に行かない!」と憤る人がたくさんいました。企業姿勢がそのまま形になって現れてきてしまうのですね。 そんなとき、株式会社マツバラの松原史尚社長が面白いエピソードを紹介してくれました。 最近、「境界線」の対応が良くなってきた、とおっしゃるのです。境界線とは、当部署の仕事でも、隣の部署の仕事でもない、担当が明確でない仕事のこと。以前は、誰もこうした境界線の仕事をやろうとせず、結果としてミスをしたり好機を逸したりしたことが多かったそうです。 ところが最近は、たとえば、溶解係と造型係が、生産量を最適にするために相談しながらコトを進める、という動きができてきたと言います。 松原社長いわく、これは「そうじのおかげだ」とのこと。 そうじをする時に、自分の部署のエリアだけそうじをするのではなく、隣の部署のエリアにも踏み込んでそうじをする。お互いにそのようにそうじをすることで、自然と「境界線」も自分のこととしてとらえるようになる。そうしたそうじの習慣が、業務にも生きてきているのではないか、とおっしゃるのです。 「境界線」を自分のこととしてとらえるか、あるいは自分に与えられた最低限の責務だけ果たそうとするのか。その違いは大きな「力」となって現れます。(小早)おそうじデモンストレーター飯塚輝明の出張おそうじデモンストレーショントイレそうじのやり方を実演し、参加者の方にも体験していただく「出張おそうじデモンストレーション」。今月も参加した方々からの感想を頂いております。 前橋市のワタビキミート株式会社の綿引真之介専務の感想です。 〈トイレそうじを通して今まで見えなかったものが見えたり新たな発見があった。達成感もあり継続してそうじをすることの意味を再確認しました。 今後社員教育や仕事にもつなげていきたいと思いました。〉  藤岡市の株式会社ベルハースの皆様の感想です。林直哉社長   〈新しい価値観を覚えたような感じがしました。今まで徹底しているつもりで全くできていなかったです。続けていきます。整理整頓をトレーニングしたい。〉林啓嗣様の感想〈会社の文化になるまでやりたい。〉  茨城県行方市のデザイン事務所で参加を頂いた西條友弥子さんの感想です。 〈細かいところへの気づきのレベルが、短い時間の中でも上がったような実感がしました。道具も日常的な道具で、使い方の工夫で「できないだろう」と思っていた場所やヨゴレが取れたのが驚きでした。(どうすればできるのか?)や(一点集中)(時間配分)は日常業務にも生かしていくべきだと思いました。〉  前橋市の有限会社田中自動車工業の 田中忍社長の感想です。 〈自己流の掃除方法で満足をしていましたが、細かいところへのアプローチの仕方とか、理にかなった掃除方法を学べて目からウロコでした。それと、ただ単に教えるだけではなく、手本を見せてから実際に掃除をして体験できたことが良かったです。〉  デモは法人対象で一回二時間三名様まで。お呼び頂ければ馳せ参じます。(飯塚)今月の読書から『真説「陽明学」入門』林田明大著~日常の生活すべてが修行の場である~友人の税理士、大野賢二さんから頂いた本です。 「陽明学」については、何となく聞いたことはあったものの、その詳しい内容や背景については、この本を読んで初めて知ることができました。 王陽明は、1472年に中国に生まれた儒学者・官吏・武人で、彼の唱えた陽明学は、江戸期以降の日本において広まり、中江藤樹、佐藤一斎、吉田松陰、西郷隆盛などに影響を与えたと言います。 陽明学には、よく耳にする格言がたくさん出てきます。まず、「知行合一」。 〈知ることは行うことの始めであり、行うことは知ることの完成です。聖人の学問にあって、修行はただ一つ、知ることと行うことを、別個のものとはみなさないことです。(伝習録)〉 本を読んで、ものが分かったようなつもりになることは多いものですが、それを自分自身で行わなければ、何の意味もない、という教えです。頭でっかちの私には、耳の痛い言葉です。 陽明学の柱は、「致良知(良知を致す)」にある、と言います。人間は誰でも心の中に是非善悪を知る能力を持っており、それを発揮して生きることが、自立への、迷いからの覚醒への、悟りへの道である、というものです。 ところがその致良知の妨げとなるのが、我々の「軽傲(人を軽蔑し、みずから傲慢になること)」や「欲」だと言います。 つまり、人は誰でも善なる心を持っていて、その心を曇らす傲慢さや欲を常に取り払う修行が必要だ、ということでしょう。 その修行についてですが、陽明学では「事上磨錬(じじょうまれん)」を重視します。俗世を離れた修行ではなく、現実の日常の生活や仕事の中で自らを磨き鍛えていくということです。 確かに、山奥の静寂な寺院で座禅を組んだり断食をしたりすることも効果はないことはないでしょうが、わずらわしい日常の現実に対面する中でこそ、自分を磨けるというのは、もっともなことと思います。 こじつけかも知れませんが、そうじをすることも、「事上磨錬」のひとつではないでしょうか。道端に落ちているゴミを拾うことで、世の中の動きを感じ、自らの至らなさを反省する。身の回りを整理・整頓することで、執着心を捨て去る。トイレそうじに取り組むことで、横着な心や怠慢を戒める、など。俗世にいながら手軽にできる修行がそうじだと思います。 陽明学では「事上磨錬」を説く一方で、「静坐」も重視しています。腰を下ろし、呼吸を整え、リラックスして無心になる。一種の瞑想法でしょう。 ただ、私の場合、無心になろうとすればするほど、煩悩が沸き起こってきて、ちっとも静坐できません(笑)。 なので、私にとっては、早朝に散歩しながらゴミ拾いを行うことが、静坐に代わる頭を空っぽにする方法です。 陽明学。とても奥が深そうです。(小早)お知らせ◆バックナンバー無料配信「そうじの力だより」  今までに発行した「そうじの力だより」のバックナンバーを無料で配信いたします。 電子版(PDF)と紙版の2種類があります。 ご希望の方は、巻末連絡先までご請求ください。 なお、紙版については、初版に比べて印刷クオリティーが落ちる場合がごさいますが、ご容赦ください。<各号の特集内容>・104号 石見交通(バス会社 島根県)・103号 Mランド(自動車学校 島根県)・102号 マルシャン(パン製造卸 新潟県)・101号 マツバラ(鋳造業 岐阜県)・100号 ファイン(特殊印刷業 福井県)◆法人向けミニサービス出張おそうじデモンストレーション  会社や店舗や現場などのトイレそうじをちゃんとやっていきたい!そう思いながらも、「やり方が分からない」「スタッフにどう教えたら?」そんな時には、おそうじデモンストレーター飯塚輝明を呼んでください。トイレそうじのやり方を実演いたします。一緒に体験して下さい。・1回2時間3名様まで(法人に限る)・費用20,000円(群馬県内)※地域によって費用が変わります詳しいパンフレットをご用意しておりますので、ご請求ください。◆講演録 無料頒布「働くってどういうこと?」  小早祥一郎が高崎市立高松中学校の生徒に向けて「働くってどういうこと?」と題して講演を行いました。 その講演の全文と生徒の感想文(抜粋)をこのたび小冊子にまとめました。 生徒たちの真剣さと感性の鋭さが伝わる内容です。 ご希望の方に無料で進呈しますので、巻末の連絡先までご請求ください。株式会社そうじの力環境整備(=5S=整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)を核とした経営改革の支援「そうじの力」の活動は、「人づくりと組織づくり」です。講義、プロジェクトチームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。支援に当たっては、まずは調査に伺います。全国どこでも可能ですので、お気軽にお問い合せください。