【第132号】リーダーにスイッチが入れば、組織は変わる!|西村ジョイ(株)
そうじの力支援事例紹介リーダーにスイッチが入れば、組織は変わる!~西村ジョイ「そうじの力」~香川県高松市を本拠とし、県の内外に十一店舗を展開するホームセンター、西村ジョイ。香川県では知らぬ人はいない、地元の人気店です。ここで三年弱前から、弊社のお手伝いにより、「そうじの力」が導入されています。パートさんも含めると従業員数は六五〇名を超え、一店舗あたりの面積も、大きいところでは東京ドームほどもあります。それだけに、活動を定着させるのは容易なことではありません。毎月、一つの店舗を舞台にして、全店舗の店長や現場リーダーたちが集まり、「そうじの力」研修会を開いています。研修で学んだことを各自の店舗に持ち帰って実践し、それを研修会で検証する、という繰り返しです。西村ジョイにおける「そうじの力」とは、キレイにすることが目的ではありません。「気づき」を養う訓練なのです。場が乱れていては、気づくことはできません。場を整えることで気づきの感度が上がり、様々な効果が生まれてくるのです。その典型が、「倉庫在庫ゼロ化」の推進です。不良在庫をなくすため、そして接客時間を確保するため、バックヤードにあった在庫をすべて店頭に出すのです。同時に、欠品は絶対に出さないという相反する命題も満たさなければならず、とてつもなく難しいチャレンジなのです。しかし、整理、整頓、清掃を進めて、場をクリアにし、物の流れを「見える化」したことによって、この困難な「倉庫在庫ゼロ化」が実現したのです。まず、旗艦店のひとつである成合店が「倉庫在庫ゼロ化」になりました。続いて、同じく看板店である屋島店も達成。この二店は、ともに店長のリーダーシップが素晴らしく、店長自らがそうじに取り組み、社員たちへの声掛けも活発に行っています。会社を背負う旗艦店として、共に「負けられない」という、良い意味でのライバル意識もあったと思います。印象的だったのは、中規模店舗である琴平店です。成合店と屋島店が達成し、他の店舗の「倉庫在庫ゼロ化」への活動も熱を帯びてきた頃、当時店長だった征木さんが、研修において、「来月には、必ず倉庫在庫ゼロ化を達成します!」と力強く宣言してくれたのです。そして、宣言通りになりました。いずれの店舗も、既に一年半ほど「倉庫在庫ゼロ化」が維持されています。生鮮食料品以外、何でも揃うという昨今のホームセンター業界において、これは特異なことだと思います。困難な課題を達成できた原動力は、一にも二にも、リーダーシップです。やはり、リーダーにスイッチが入れば、組織は変わるのです。そしてその大本は、西村久社長でしょう。先代であり創業者である西村泰昌会長から経営を引き継いで一年半。来る日も来る日も店舗を巡回して、店長、現場社員、パートさんたちに声をかけています。また、「そうじの力」研修会においては、社長自ら汗を流し、泥だらけになりながら、社員と一緒にそうじに取り組んでいます。そうした姿勢が、末端にまで拡がりつつあります。正社員だけでなく、パートの女性やシニアのアルバイトの人たちも、色々なアイデアを出し合って、整理、整頓、清掃に取り組んでくれています。汚れがちな材木売場や金物売場もキレイに整ってきました。もともと定評のあった接客態度にも、さらに磨きがかかって明るく親切になっていっているようです。業種や規模によって、抱える課題は様々ですが、最後にものを言うのは、リーダーの姿勢だということを、西村ジョイは教えてくれます。 (小早)おそうじデモンストレーターが楽しくお届け!“そうじの力”おためし体験記「そうじの力」は、“やるからわかる”。 「そうじ」はつまらない・つらいものではなく、社内が明るく楽しくなる、コミュニケーションの手段になります。私たちおそうじデモンストレーターは、そんな楽しい「そうじ」をまずは体験してもらいたい!という願いを込めて、1社1回限り無料でお試し体験を実施しています。 体験の1時間の中でどんなことをしているのか、何が起こっているのか?今回からシリーズでお伝えします。 東京都江東区にある、株式会社トータルカーサポート様。車両の購入から廃車まで、ワンストップサービスを提供する会社です。オフィスを引越ししたばかりでとてもスッキリしている同社。「毎朝約10分間、整理整頓をしているんです」と中村社長。 今回は、「その10分間を、さらに楽しい・メリハリのある時間にする」をテーマとし、お試し体験が始まりました! まずは、5分間だけ「そうじのコツ」を座学。そののち、共用キャビネを対象に、ファイルの整理の実習をしました。 “時間“がテーマなので、10分タイマーをセットし、「よーい、スタート!」。一人はタイムキーパーです。ファイルを改めて開いてみると、「あ!この用紙は、別のファイルに挟んだ方が良くない?」「これ、当たりだった宝くじじゃん!(笑)」などが出てきました。一緒に見ると、会話が生まれます。 「あと3分でーす!」とタイムキーパー。「え!早い!」「急げ急げ!!」。10分間はアッという間。段々皆さんのチームワークが良くなってきました。 今度はタイムキーパーを変え、第2ラウンド!「10分終了したら、だらだら続けないように拍手しよう!」社長のアイディアで、拍手で終了しました。 体験終了後、感想をシェアしました。「楽しかったー!!」(中村龍太社長)「そうじは、自分も他人も共通の目的を持てる作業であるとわかりました。考えさせられました!」(渡辺敏行様) 「そうじ、思っていたものと違いました。自分にない話を聞けて良かったです。とても楽しかったです。そうじを楽に考えられるようになりました」(山口智昭様) デモンストレーターは先生ではなく、「みんなで楽しく!」へのナビゲーター。ぜひお気軽に「我が社でもやってみたい!」と、お声がけくださいませ!メール・お電話にてどうぞ。 (大槻)「そうじの力」コラム価値観の違いを考える~そうじは「価値観の共有化」~地方出張のある日、夕食をとるために定食屋に入りました。いくつかのサイドメニューも用意されていて、不足しがちな野菜類をとることができるので、気に入ってよく利用している店です。 運ばれてきた料理をおいしく戴いていた時です。若い女性の二人組が入ってきました。二人ともミニスカート姿で、上半身も、「まだちょっと季節的に早いんじゃないの?」というくらい、露出度の高い服を身に着けています。 男の性(さが)として、そういう女性には、つい目が行ってしまいます(笑)。二人は、オーダーを取りに来た店員に一通り料理を注文し、落ち着いたようです。 ところが、次に驚くべきことが起こりました。二人のうち一人が、やおら紙袋から取り出してテーブルの上に拡げたのは、透明なプラスチックケースに入った「おそうざい」です。どこかのコンビニかスーパーで買ってきたもののようです。 二人はそれをむしゃむしゃとおいしそうに食べています。注文した料理が運ばれてくると、それと一緒に食べるのです。 会話の感じから判断するに、韓国人のようです。韓国では、このように飲食店に飲食物を持ち込むのは普通のことなのでしょうか。あるいはひょっとすると、彼女たちだけの独特の習慣なのかも知れませんが・・・・・。 いずれにしても、このとき私が感じたのは、「価値観が違う」ということです。理論や理屈、あるいはルールやマナーといったことではありません。単純に、「この人たちと私では価値観が違う」「この人たちと一緒に、私は生活するのは嫌だな」と感じたのです。 そして、ふと思いました。ひょっとすると、そうじの取り組みというのは、「価値観を共有化するためのプロセスなのではないだろうか?」と。 たとえば、デスクの足下が写真のように配線類でゴチャゴチャになっているとしましょう。 「足元は見えないんだから、別に構わないじゃない」と思う人もいるでしょう。しかし、「いやいや、見えないところこそ、キレイにしよう」と思う人もいるはずです。この時点では、両者の価値観が微妙にズレています。 そこで、後者が前者に働きかけて、日々、一緒にそうじに取り組むとします。すると、多くの場合、前者の意識が変わり、「やっぱり見えないところもキレイにしたほうが気持ちがいいね!」となるのです。ここに至って、両者の価値観が一致したと言えるのではないでしょうか。 同じ日本人でも、誰しも価値観の違いはあるものです。それが、そうじを一緒にすることで共有化できるとしたら、こんなに素晴らしいことはないのではないのでしょうか。 (小早)おそうじデモンストレーター飯塚輝明の輝ちゃんはミタ!~そうじの力に中学生がやってきた2016~群馬県高崎市の中学校では「やるベンチャー」という中学2年生の就業体験プログラムを実施しています。高崎市立長野郷中学校2年生、遊佐洋宣くんと市川愛海さんの2名の生徒が、5日間弊社の業務を体験してくれました。 2人には、「出張おそうじデモンストレーション」のアシスタントや弊社支援先コンサルティング現場への同行などを体験してもらいました。 5日間での彼らのミッションは、期間中4回ある「出張おそうじデモンストレーション」の中でアシスタントとして「ぞうきんの絞り方」というパートを受け持ってもらい、参加者の皆さまに「ぞうきんの絞り方」を実演レクチャーしてもらうことです。 そのための準備として初日には、あいさつと名刺交換の練習、さらに弊社事務所のトイレでトイレそうじ実習をしました。 初日に10tトラックの運転室のおそうじデモをして頂いた環境ワークス(株)様では、さっそく名刺交換をしました。2人とも緊張した様子で、少し小さな声でしたが、練習通りにできました。 翌日からは現場で彼らに実演レクチャーをしてもらいました。トイレのデモンストレーションをして頂いた福システム(株)様と備品棚のデモンストレーションをして頂いた(株)花助様では、遊佐洋宣くんが「ぞうきんの絞り方」を実演レクチャーしました。大人に囲まれる中でのレクチャーでしたが、ちゅうちょすることなく挑戦してくれました。トイレのデモンストレーションをして頂いた(株)スリーラージ様では、市川愛海さんが、水気をしっかり拭き取る方法を堂々と実演レクチャーをしました。 2人とも自分の役割を果たすたびに、少しずつ自信を持った様子です。 支援先である(株)高鐵工業様でのコンサルティングに同行した時には、2人の現場での気づきを皆様に発表する場面がありました。市川さんが「床に針金が落ちていて、踏んだら危ないと思います。」と指摘をしてくれました。同社のその後のミーティングでは、さっそくリーダーが「毎日、針金を拾っていこう。」と改善が始まりました。 2人にとって初めてのことばかりの5日間だったと思います。勇気を出して挑戦をしてくれた2人と過ごした5日間は、私にとっても学びの多い時間でした。2人の未来に幸あれ! (飯塚)今月の読書から『たった1分でできて一生が変わる!朝の習慣』佐藤伝著朝のそうじが成功を導く著者の肩書は「習慣の専門家」長年にわたる学習塾経営の経験を基に、仕事や人間関係、恋愛やお金で成功するためには朝のちょっとした習慣が大切だと説いた本です。 ここに書かれてある内容はシンプルなものばかりですが、それが実行できるかとなると、なかなか難しいのが現実です。 私が「出来ていないなあ」と感じたのが、「挨拶」です。もちろん、知っている人に出会ったときは挨拶しますが、たとえば朝に散歩をしていて、見知らぬ人と行き会ったときに先手で挨拶はなかなかできません。 『ご近所の方、上司や同僚、お掃除の方や配達業者の方。朝、マンションのエレベーターやオフィスの玄関などで、いろいろな人に出くわしたら、誰にでも自分から「おはようございま~す!」と挨拶しましょう。ポイントは、「自分から先に挨拶する」こと。相手が誰であっても、自分からとびっきりの笑顔で声をかければ、みるみる心を開いてくれます。』 共感できるのは、〈「15分だけ」勉強する〉という項目。『「毎日90分間、勉強しなさい!」と言われたら、「え~っ、そんなのムリ」と感じてしまいそうですが、「15分だけ」なら、なんとかできそうな気がしませんか?一説によれば、朝の学習は、夜の6倍も効率がよりことがわかっています。つまり、朝の15分は、夜の90分に相当するのです。(中略)人間の集中力が最高にキープできるのは、どのみち15分程度です。』これは、勉強以外のことにも応用できそうですね。 もちろん、「そうじ」のこともいくつか書かれています。 『「玄関」は、「家の顔」。そして、「あなた自身の顔」でもあります。(中略)玄関は「運気の出入口」でもあります。風水でも、「気」が出たり入ったりする玄関が散らかっていると、運気が落ちるとされています。だから、朝は、玄関をサッと掃いてから出かけましょう。(中略)時間にして1分もかからないでしょう。これなら、毎朝、できそうではありませんか?部屋の片づけは、「心の片づけ」。部屋の掃除は、「心の掃除」です。(中略)毎朝、玄関をサッと掃くためには、1つ必要なことがあります。そうです。靴が散乱していては「サッと掃く」ことができません。もしゴチャゴチャと靴が出ているのなら、すべて靴箱にしまいましょう。』 『成功している企業で、オフィスにゴミが散らかっていたり、資料が散乱しているところはありません。それは、成功したからキレイにできているのではなく、キレイにしていたから成功したのです。(中略)とはいえ、時間をかける必要はありません。ふきんやウェットティッシュで、サッと「ひと拭き」。(中略)場を整えるという意味では、仕事前がベストです。朝やっておけば、1日中、「イイ気分」で過ごせて、おトクなんです。』 ポイントは、「朝」「短時間で」「続ける」ということのようですね! (小早)お知らせ◆実践企業見学会・7月14日(木)13:30~17:00 東京都 (株)小河原建設にて 事務所、建築現場の見学および 小早祥一郎の講演◆「社内活性化」セミナー日程 ・8月4日(木)15:00~16:30 群馬県 高崎商工会議所 講師:飯塚輝明 ・9月23日(金)15:00~16:30 東京都 台糖区民会館 講師:小早祥一郎◆読者プレゼント! 「そうじの力」オリジナルビブス。 ご希望の方に差し上げます。株式会社そうじの力社内コミュニケーション活性化の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)を通じた「社内コミュニケーション活性化」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。