【第136号】社員の動きとお客様の動きが変わってきた!|Mランド丹波ささ山校

支援事例紹介社員の動きとお客様の動きが変わってきた!~Mランド丹波ささ山校「そうじの力」~兵庫県篠山市のMランド丹波ささ山校は、ユニークな経営で知られるMランドグループの自動車教習所です。ここで、ちょうど二年前から弊社の支援により「そうじの力」の取り組みがはじまりました。以前から同社では、社員がお客様(教習生)と一緒にそうじを行っていました。しかし、それは一部の社員の活動であり、また、トイレそうじと周辺のゴミ拾いにとどまっていました。これを全社的な取り組みとするために、全員を六班に分け、敷地内を六エリアに分けて、各班がそれぞれ整理・整頓・清掃に取り組います。一年目は、とりあえず与えられた課題をやってみよう、という感じだったと思います。不要物を整理したために、スペースが拡がり、ずいぶんとスッキリしました。床なども、部分的にはピカピカになりました。しかし、どちらかといえば各班のリーダーをはじめとする一部の社員のみが熱心に取り組み、他の社員はあまり積極的でないような雰囲気でした。リーダーのAさんは、「ウチの班の参加率は低いです。僕自身はやっていますが、他のメンバーには(相手が年長者だったりすると)声をかけづらい。みんなでやろうと決めたことなのに、なぜ参加しないのか理解できない」というようなことを言っていました。それでも、そういった困難な状況を打破していくのが、リーダーの役割です。また、そうしたリーダーを育てるのも、この「そうじの力」の重要な目的のひとつです。毎月行われる研修会では、リーダーを対象に、「気づく力」を上げるための実習を繰り返しました。単に与えられたエリアをそうじするだけではなく、裏側などの「見えない所」の汚れや乱れに気づくこと。担当が決まっていないエリアのそうじにも自発的に取り組むこと。教習車も、細部にわたってキレイにすること、などなど。こうしたことを繰り返すうちに、リーダーのレベルは上がっていき、熱意も強くなっていきました。そして、二年目の後半になると、会社の雰囲気もグッと変わってきました。各グループの結束が強まり、何も言われなくても、自発的に取り組む人が増えてきました。前出のAさんも、「最近は、僕が何も言わなくても他のメンバーが参加してくれるようになりました」と言っています。二年目の最後の研修会において、六人のリーダーに振り返りを書いてもらいました。そこには全員が、「この活動はぜひとも続けるべきだ」と書いてくれました。また、「リーダーを交替すべきかどうか?」との問いに対して、「良い経験ができるので、他のメンバーにもリーダーをやってもらいたい」という意見もあれば、「まだ自分自身でやり残したことがあるので、このままリーダーを続けたい」という意見もありました。いずれにしても、リーダーたちが並々ならぬ熱意を持って取り組んでくれていることが伝わってきます。現場の総責任者である井階正義専務は、「お客様や集客数が増えたことと同時に、良質なお客様が増えたと思っております。小早先生ご指導のもと、今日に至るまでこの研修を高く評価し感謝しております。ロビー、教室、トイレ等、綺麗に使うゲスト、職員が増えたと感じるとともに大化けした職員もいます。」とコメントしています。同社のお客様(教習生)の入所者数は、平成二六年度が一七二五名、二七年度が一八三五名で、一一〇名増、約六パーセントのアップです。リーダーたちの熱意が他の社員に伝わり、お客様に拡がり、新しいお客様を呼び込むのでしょう。同校では、来たる十一月十三日、Mランドフェスタ二〇一六「千人の大そうじ」が行われます。       (小早)「そうじの力」コラム「そうじの力」とは何か?~あらためて弊社の存在意義や目指すべき方向性を確認しました~弊社は創業して十一年目、法人を設立して間もなく満七年になります。 先日、スタッフ全員で、あらためて弊社の存在意義や目指すべき方向性を確認する機会がありました。その中で定義した「そうじの力」とは何か?について、読者の皆様にお伝えしたいと思います。       ――――――――- 「そうじの力」とは、一言で表現するならば、「業績を上げるための企業の基礎体力」です。 企業を野球選手にたとえてみましょう。 彼の目標は、年間を通して三割以上のバッティング成績を残すことです。しかし彼は、不振にあえいでいました。 そこで、バッティング専門のコーチを雇うことにしました。 そのコーチは、斬新なバッティングテクニックを教えることで定評があり、実績も残していました。 彼は、コーチの教えに忠実に従い、その斬新なバッティングテクニックを身につけました。 ところが、成績は思うように伸びません。たまにまぐれ当たり的にヒットを飛ばしますが、続きません。 終わってみれば、目標とは程遠い成績でした。 シーズン終了後、彼は気づきました。「自分には基礎体力がない」ということに。 彼は走るのが嫌いでした。基礎トレーニングを軽視していました。 しかし、基礎体力、特に下半身の強化なしに良いバッティングを安定的にすることはできない、ということに気づいたのです。 そして、そこから彼は走り込みました。来る日も来る日も走りました。 半年が過ぎるころには、彼のバッティングは明らかに安定し、翌シーズンには年間を通じて三割以上の好成績を残すことができたのです。 コーチが悪かったわけではありません。バッティングテクニックが悪かったわけでもありません。 ひとえに、基礎体力がないこと、そして基礎トレーニングを軽視していたことが原因でした。 そして、基礎トレーニングを重視し、基礎体力を着実につけたことで、安定した成績を残すことができたのです。 このたとえ話は、企業にもそのまま当てはまります。 いくら斬新かつ有効な商品戦略や営業戦略を開発したとしても、それを実行する基礎体力がなければ、絶対にうまくいきません。 では、企業における基礎体力とは何か? それは、「時を守り、場を清め、礼を正す」だと考えます。昭和の教育哲学者、森信三先生の提唱された「再建の三大原理」です。 時を守り=時間を守る、約束を守る、先約優先。 場を清め=整理、整頓、清掃。 礼を正す=挨拶をする、返事をする、身だしなみを整える。 いわば、「当たり前のこと」です。 しかしながら、子供の頃に親や学校の先生からうるさくしつけられたはずのこの当たり前のことを、われわれ大人は、きちんと実行できているでしょうか? どんなに良い商品でも、どんなに良いサービスでも、こうした「当たり前のこと」ができていない企業・社員から買いたいとは思いません。市場から、顧客から、支持されません。 まぐれ当たり的に売れることはあっても、安定した業績は残せないでしょう。 誰かが言っていましたが、「ABC経営」という言葉があります。「 (A) 当たり前のことを、 (B) ばかにせず、 (C) ちゃんとやる経営」ということだそうです。 野球選手が当初軽視していた「走り込み」が、このABCに当たるのではないでしょうか? 私たちはあらためて、この「当たり前のこと」にきちんと取り組む必要があると思うのです。 では、 「時を守り、場を清め、礼を正す」を実行していくと、具体的にどんな実力がついてくるのでしょうか? ・気づく力=小さなことに気づくことができるようになります。ちょっとした変化にも敏感になります。見えないことが見えるようになってきます。 ・自ら考え、自ら動く力=気づきが実行を促します。他人の批判をしたり指示を待ったりする「依存的」な人間から「自立的」な人間に変わることができます。 ・互いに協力し合う力=自立的な人たちが集まれば、お互いを尊重し、協力し合う風土ができます。 これらが、企業の基礎体力です。 この基盤の上に商品戦略や営業戦略を展開していけば、業績が良くならないわけがありません。 私たち株式会社そうじの力は、企業に「時を守り、場を清め、礼を正す」が定着するようサポートし、業績向上に貢献します。 では、何から始めるべきでしょうか? まずは、トップリーダーである社長自身が変わらなければなりません。社長自身が汗を流して実践しなければなりません。社長自身が意識を変えなければなりません。 企業は社長で決まります。良い社員を作るのも、良い社風を作るのも、良い業績を上げるのも、すべて社長次第です。 社長自身の自己変革から始まる企業改革を、私たち株式会社そうじの力がお手伝いします。             (小早)良い社風具現化プロデューサーが楽しくお届け!“そうじの力”おためし体験記エピソード5株式会社新井酒店 様「良い社風を具現化する!」ことが私たちのお役立ちどころ。そんな思いややっていることを知って頂きたくて、そうじの力「お試し体験プログラム」を実施しています。 会社の中での「実際に使えるそうじのやり方」をお伝えするのはもちろんです。けれども、大切なのはそれが続けられるかどうか。60分という短いプログラム時間の中でも、明日から継続可能な「やり方」を見て・やってみて・次の日からさっそくやりたくなる内容になっていると思います。今回は、群馬県前橋市の業務用酒類卸 株式会社新井酒店様にて「お試し体験プログラム」を実施いたしました。部長曰く「普段事務所内の清掃、倉庫内の清掃を不定期ですがやっておりました。スタッフの皆さんにお願いしてやってもらうかどうしようかと悩んでおりました。」というタイミングでご依頼を頂きました。事務所内の書類棚を題材にしてさっそく実習です。 「明日からみんなでそうじをすると仮定して時間はどれくらい取れますか?」の問いに答えは5分から10分ならとのことです。今回は5分間に時間を設定してその5分をどのように使うかを実体験して頂きました。特に重要なポイントは二つ「①時間が来たら、途中でも止める」「②狭い範囲を決めてそこだけを徹底的に仕上げる」ことです。その2つのポイントをおさえるだけで、そうじが楽しく変わるだけでなく、明日から続けられるイメージが持てます。ただし、慣れるまでには回数が必要です。この日は訓練なので、3回、5分間のそうじを体験して頂きました。参加した皆さんの感想です。新井義宏社長 『思ったより社員が楽しくそうじをしてくれたので続けられそうです。一年後、社外の人に自慢したくなるような事務所になれるように続けていこうと思います。』 甲賀文幸様 『モノを捨てる時間や機会ってなかなかないのかなと講習を受けてみて感じました。皆でやると判断が早いと思いました。1日のタイムスケジュールに5~10分であれば全然気にならないきがしました。』木榑秀平様 『以前までは大変だと思っていたのですが、時間と場所を決めてすることや仕切りなどの担当を決めてやることによって楽しくでき、新しい発見になりました。』 今回のお試しプログラム終了後に新井酒店様では、新井社長を中心にすぐにミーティングをされていました。結果、毎日ミーティング前の13時から5分間をみんなでそうじをする事になりました。「お試し体験プログラム」でも会社を変える可能性のあるノウハウを詰め込んでいます 。お声掛けください。   (飯塚)今月の読書から『壊れた地球儀の直し方――ぼくらの出番』青山繁晴著~国家の自立はまず、個人の自立から~現在の日本を取り巻く状況を、アメリカ、中東、中国、北朝鮮などの、表と裏の動きを解説しながら明らかにし、私たち日本人はどう生きるべきか、今何をすべきかを提言した本です。 衝撃だったのは、『米朝戦争のシミュレーション』です。わかりやすいドンパチで始まるのではありません。北朝鮮工作員による生物兵器=天然痘の感染によって、日本中に天然痘患者が蔓延し、死者が続出することから事態は始まります。 混乱に乗じた北朝鮮が地下核実験を実施し、国連安保理の決議を受けたアメリカが、在日米軍基地から飛び立った戦闘機に北朝鮮を攻撃させ、それに対して北朝鮮が在日米軍基地に向けて毒ガス兵器を搭載したミサイルを撃ち込む・・・・・ アメリカと北朝鮮の板挟みにあるわが国日本は、戦争に巻き込まれることは避けられず、しかも被害は生物兵器や毒ガス兵器などによってじわじわと不気味に拡がっていく、というのです。こうしたリスクが現実に存在する、ということを、まず私たち自身が自覚せねばならないのでしょう。 こうした様々なリスクの中における日本の立ち位置を、「アメリカに戦争で負けてから現在まで、日米関係のあり方は、実は基本的に変わっていない。それは『主従関係』である。」と筆者は看破します。 「平和ボケ」という言葉についても、「実は、日本国民は平和だから呆けたのじゃない。他人任せにしたから呆けたのです。」と鋭く指摘します。 そして、「けれども、もうアメリカ任せにするのはやめませんか。アメリカの言いなりとか、対米追従とか、よく言われます。しかし問題はもっと根深いのです。わたしたちは、自分の愛する人を護ること、そして自分自身を護ることを、アメリカ人に任せてきたのです。」と、核心をつきます。 では、日本はどうすべきか。日米同盟はどうあるべきか。憲法改正は是なのか非なのか。こうした議論に入る前に、まずは個々人が自立すべき、と説きます。ここが、私の好きなところです。 「日本では、個人の自立が実はあまり求められてこなかったのではないでしょうか。」 「つい、ないだまでは男は会社の上司の言うことを聞けばいいし、女は家庭で夫の言うことを聞けば、そこそこ丸くやっていけるという社会がありました。」 「日本もようやく、一人ひとりが男も女もなく、学歴も関係なく、自分の誇りと自分の心でものを考えることが自然に求められる社会になった、これ向いてとらえたいのです。」 実はそうじというのは、『個人の自立』のための格好の訓練になります。こじつけではありません(笑)。目の前の問題から逃げない。誰かの指示を待つのではなく、自分の頭で考えて行動を起こす。こうしたことが、そうじを通じて身に着くのです。まずは足下のゴミを拾うことから、日本の自立が始まります。      (小早)お知らせ◆「社内活性化」セミナー日程  ・11月14日(月)18:00~19:30 東京都 中央区立産業会館 講師:小早祥一郎 ・12月7日(水)15:00~16:30 群馬県  ビエント高崎 講師:飯塚輝明◆小冊子無料頒布『働くってどういうこと?』小早祥一郎が中学校で講演した講演録です。ご希望の方に無料で差し上げます。ご請求は巻末の連絡先まで。◆読者プレゼント! 「そうじの力」オリジナルTシャツ。 抽選で5名様に差し上げます。株式会社そうじの力社内コミュニケーション活性化の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を通じた「社内コミュニケーション活性化」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。