【第137号】業界の常識を破る人材定着率の秘訣とは?!|(株)マツバラ

支援事例紹介若手が活動の推進役! 〈業界の常識を破る人材定着率こそ「そうじの力」〉岐阜県関市にある鋳造業、(株)マツバラにおいて、弊社の支援により「おそうじパワーアップ活動」が始まって六年半が経ちます。ここまで続けてきて、ようやくこの活動が同社にとって「当たり前」の活動として定着してきた感があります。活動の流れは、以下のとおりです。各部署は、年度始め(四月)に年間活動計画書を作成します。それに基づき、毎月、活動実績と次月の活動予定を記入したレポートを提出します。一方、毎月一回私が訪問し、「おそうじパワーアップ委員会」のメンバーとと一緒に工場をくまなく巡回します。現場の状況で改善すべき点、そして誉めるべき点を記録していきます。前月までの要改善指摘事項(宿題)の実施状況も確認します。巡回の記録は写真入りの議事録にまとめられ、各部署に回覧されます。各部署では、それを基に、さらなる改善に取り組む、という流れです。 この六年間、委員長は下野猛さんでした。下野さんは六年前、まだ係長だった時代に委員長に抜擢され、それから課長、鋳造部長、役員と出世していった実力者です。そしてこの春、委員長のポストが若手の林孝明さんにバトンタッチされました。同時に、やはり若手の二人が副委員長に任命され、委員会の幹部が大きく若返りました。嬉しいのは、ここ最近の工場内巡回において、この三人の委員長、副委員長が、積極的に現場を見ようとしていることです。表からは見えない裏側を覗いてみたり、前回までの議事録を片手に宿題事項の進捗状況を確認したりして、動き回っています。毎月の巡回の後、「パワーランチ」と称して、社長と委員長、副委員長、そして各部署の「おそうじリーダー」が集まり、豪華弁当を食べながら、昼食懇談会を行っています。ここで、私からその日の巡回の結果をフィードバックし、各部署から近況報告があり、社長からの訓示があり、意見交換がなされます。普段はなかなか顔を合わせることのないメンバーが揃う機会。社長と直接話をすることの出来る機会。このパワーランチが、同社にとっては活動する上での、潤滑油となっています。もうひとつ、この活動を推進する大きなイベントが、半期に一度開催される発表会&表彰式です。各部署が、この半年間でどんな点に注力してそうじに取り組んできたのかをプレゼンします。そのプレゼン内容と、実際の現場の状況を、社長や副社長、私などが審査し、点数化して、上位グループを表彰するのです。この表彰のひとつの特徴は、現場系も事務系も同じ土俵で審査される、という点です。現場系は、当然ながら環境条件としては厳しいです。カバーすべき範囲も広く、汚れる要素も多いです。それでも、事務系と同じ評価軸で審査します。今回、金賞は品質保証係、銀賞は労務・経理係、銅賞は鋳造技術係で、すべて事務系でした。この表彰制度が始まって以来、はじめて現場系が賞から漏れました。現場系の皆さんも悔しかったことでしょう。これを機に、より一層の奮起を期待したいです。粉塵と火花の飛び散る鋳造工場。一般的には「3K」と呼ばれ、人材の定着率が悪いのですが、同社ではほとんど人が辞めません。人手が足りなくて注文が受け切れない同業他社から仕事が回ってくることも多々あり、同社の受注状況は好調です。松原史尚社長は、この状況を以下のようにとらえます。キレイな職場は働きやすい、という単純な理由もあるでしょう。それ以上に、若手の活躍の場がある、というのが大きいように思います。そうじは誰でもできます。若手でも社歴の浅い人でも、そうじならば貢献できるのです。実際、委員会メンバーは若手で構成されています。彼らの「役立ち感」が、業界の常識を破る人材定着率に繋がっていることは間違いありません。(小早)良い社風具現化プロデューサーが楽しくお届け!“そうじの力”お試し体験記エピソード6東京中小企業家同友会事務局様「そうじの力」は、“やるからわかる”。 「そうじ」はつまらない・つらいもの・単なる美化運動ではなく、明るく・楽しく・けじめのある「良い社風」をつくる手段です。そんな「そうじ」を、まずは体験してもらいたい!という願いを込めて、1社1回限り無料で”そうじの力お試し体験“を実施しています。 今回は、東京の中小企業経営者のための団体「東京中小企業家同友会」の事務局の皆さんに実施していただきました。実施箇所は4人の事務局員さんのデスクです。 初めに10分間の座学をしたのち、1チーム2~4人の4チームに分かれました。お試し体験では、チームごとに1人の机の整理に取り組みます。 立てかけてある書類を一旦全部取り出し、クリアファイルからも中身を取り出します。「これ使っていますか?」とチームのメンバーが机の所有者に尋ねます。所有者がジャッジメントします。「うーん…。これは要らないけど、シュレッダーかけなきゃ」     .「あ、私がかけてきます」作業は後回しにせず、その場で完結させます。「これは何の資料ですか?」「2冊ありますよ(笑)」と、周りが茶々を入れながら、ワイワイ楽しく実習できました。 ご参加いただいた皆様の感想です。「コミュニケーションをとることを最近では面倒だと思う自分がいましたが、今日そうじをチームで取り組んですごく楽しかったです。話すって良いな、と思いました。そうじは、心を明るくすると思いました」(竹村匠平様) 「コミュニケーションが自然にできるのが良いですね これからも定期的に局内で実践しようと思います。良い風土、良い習慣をこれからも作って行けるよう努力していきます」(林隆史様) 「複数人で実践することで、人がどんな仕事をしているかわかることがとても良いなと思いました。続けていく仕組みが大切ですね」(高橋忍様) 私たちは、「良い社風」をつくるためのそうじの継続実践を支援し、企業の業績が上がる基礎体力づくりのお手伝いをしています。お試し体験は、それを体感できる場。ぜひお気軽に「我が社でも体験してみたい!」と、お声がけくださいませ!全国対応いたします。 お電話またはメールにてどうぞ。      (大槻)「そうじの力」コラム「ものを捨てる」ことを考える~本当に大切なのは、必要以上に持たないこと~仕事が地方出張が多く、ホテルのビュッフェ形式の朝食を食べる機会が多くあります。 そんな朝食時は、私にとっては「人間観察」の時間(笑)。何をどれくらいどのように食べるかで、その人がどんな人かを推測します。 和食を選択するか洋食を選択するか。ご飯なのかパンなのか。肉が中心なのか魚なのか、はたまた野菜なのか。ご飯は大盛りなのか軽めなのか。 また、どのように食べるかも興味深いです。箸を使うかスプーンとフォークを使うか。箸の持ち方は正しいか。肘をついて食べていないか。足を組んで食べていないか。お椀を持って食べているかどうか。 たとえば、和食を選び、野菜を中心にとり、正しい箸の持ち方でお椀を持って食べている人は、きっと健康に気を使い、いろいろなことを考えながら生きている人だろう。 反対に、ソーセージなど肉類ばかりをとり、野菜はほとんどとらず、箸の持ち方もデタラメな人は、健康に関心が低く、物事をあまり深く考えない人かな、などなど。 当たっているかどうかは分かりませんが、こうした人間観察は面白いものです。 かくいう私の朝食は、和食で、おかずは野菜の煮物などが大半。肉類はほとんどとりません。量は軽めです。 さて、私が見ていてとても嫌になるのは、食べ残しをする人です。ビュッフェ形式ですから、自分が食べたいものを食べられるだけとるのが当たり前ですが、なぜか食べ残す人がいます。 とても下品で、絶対にやってはいけないことだと思います。私の人間観察の辞書では、こういう人の人格は「NG」です。 このようなシーンを見ると、「ものを捨てる」ことについて、あらためて考えさせられます。 私は仕事の上で、みなさんに対して「要らないものは捨てなさい」と指導します。「まだ使えるのに、もったいない」と抵抗する人もいます。 しかし、本当に大切なことは、そもそも必要以上にものを持たない、ということだと思うのです。ビュッフェ形式で食べ残す人のように、食べもしないものをとるから捨てることになるのです。 自分が本当に使うものだけを手に入れる。そして、手に入れた以上は使って使って使い倒す。これが、ものを生かすということだと思います。        (小早)良い社風具現化プロデューサー飯塚輝明の輝ちゃんがゆく!~輝ちゃん中学生に向けて講演をする!~ 十月二七日に、前橋市立元総社中学校の中学生と父母三五〇人を前に講演する機会をいただきました。中学生たちが自分の将来のキャリアについて考える教育の一環ということです。私の中学校時代の恩師(三五年前当時新任の先生、今は校長先生)からお声かけをいただきました。 講演のテーマは「やりたいこと、はたらくこと」 でした。私は、やりたいことを職業にして、毎日の「はたらく」がワクワクしているという希少種の大人です。人生の選択に臨み始める中学生に、やりたいことを職業にするという選択肢がある事を知ってほしいとの思いでした。 私が以前の職場で、職場をそうじする活動をする中で、これが仕事になったらどんなに良いかと願ったこと。そうしたらこの仕事をしている小早祥一郎に出会ったこと。そうして今、やりたいことを職業にして毎日をワクワクしながら働いていること。今の私は、数年前にこうなりたいと願っていた姿そのものであったこと。「思ったことがすべて現実化する!」は真実。そのような事をお話しました。 だから「中学生のみなさんも未来の自分のこと考えるとその通りになるからね。しっかり考えないとそれも本当になってしまうよ。」とエールを送りました。 会場の中学生に「やりたいことがある人」と尋ねると、五割弱の生徒の手が上がりました。プロ野球選手、科学者、パティシエ、教師など具体的な夢でした。 その上で、やりたいことを現実にする確率をさらに上げるための方法をアドバイスです。私が実際に小早に会いに行ったことを引き合いにして「やりたいことがあるなら、その職業の人に会いに行こう」と提案をしました。 今度は「実際に会いに行こうと思っている人」と尋ねました。喜々と手を上げた生徒が五人ほどいてくれました。 最後に、私が中学生の時に思っていたよりも、大人になってみると実際はもっと楽しいということお伝えして講演を終了しました。 講演終了後、今井道夫校長先生からは、現在の技術の進歩で、十年先には今の職業のうち七割はなくなってしまうと言われている。そんな中で中学生に職業教育をすることは本当に難しいのだという現状を教えて頂きました。そして「俺が彼らに聞かせたかったことを、話してくれたよ!」と喜んで頂きました。 元気な笑顔で最後まで講演を聞いてくれた中学生の皆様、今回の機会を与えて頂いた今井校長先生、誠にありがとうございました。             (飯塚)                      今月の読書から『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』石川幹人著~ヒトはあやしげな理論に騙されたがる~世の中にはあやしげなサービスや商品がたくさん出回っています。癌に効くという竹炭から生産量が5倍になるという農法まで、社会のいたるところにビックリ現象があふれています。 かくいう私も、そういった不思議現象が大好きです(笑)。一時は、超能力や超常現象などにハマっていた頃もありました。 この本は、そんなふうに社会に蔓延する不思議なサービスや商品を、科学の目で一刀両断する内容です。 結論から言うと、パワーストーンもゲルマニウム製品も、出生時ホロスコープも、ほとんどのサプリメントも、そして今流行の水素水も、みんな「疑似科学」つまり、科学の衣をまとった偽物だということです。 著者は、これらを分かりやすいたとえを使って説明してくれます。 たとえば、パワーストーンのパワーを確かめる実験。数種類のパワーストーンと普通の石を浅くて大きめの箱に入れ、蓋をした後に箱をよく振って、蓋をしたまま手をかざして、どの位置にパワーストーンがあるかを当てる。この実験をすると、パワーストーンの効果を力説していた人の誰も当てることができないのだそうです。 予言については、たとえばノストラダムス大予言は1999年に大災害が起こると解釈されましたが、何も起こりませんでした。それに対して、「解釈の仕方を誤った」とか「マヤ歴から見て、次は2012年が怪しい」という新しい予言が出たりしましたが、これも空振りでした。こんなふうに、すべての予言は「後づけ」なのです。 サプリメントについては、『利用者は体調が悪いときにサプリメントを摂取するため、体調が自然に回復したことをサプリメントの効果とし誤認してくれる』と解説します。また、思い込みで効くという「プラシーボ効果」の疑いを排除するためには、該当成分が入っていないニセ錠剤を作って比較実験をする必要があるといいます。 笑ってしまったのは、広告宣伝のセリフです。「愛用者の87%が続けたいと言っています」というようなフレーズ。そもそも、愛用者が好意的な感想を寄せるのは当たり前です。また、「リピート率80%」などという宣伝文句がありますが、これは注文数のうち、以前に購入したことのある人の割合が80%ということであって、以前に購入した人の80%がリピーターになっているということではありません。 今はやりの水ビジネスにも厳しい目を向けます。たとえば電解還元水は『胃酸などの消化管内の水分との相互作用で、抗酸化作用があるとしても激減してしまい、所定の組織で抗酸化作用を担うまでに進まないのではないか』と分析します。 私にとっての当面の懸念は、「そうじの力で会社の業績が良くなる、なんていうのは疑似科学ではないのか?」とツッコまれことです。堂々と、「そうじの力で会社の業績が良くなることは、数々の事例によって科学的に証明されています!」と力説したいところです(笑)。    (小早)お知らせ◆「社内活性化」セミナー日程  ・12月7日(水)15:00~16:30 群馬県  ビエント高崎 講師:飯塚輝明 ・1月24日(火)15:00~16:30 東京都  台東区民会館 講師:小早祥一郎◆小冊子無料頒布『働くってどういうこと?』小早祥一郎が中学校で講演した講演録です。ご希望の方に無料で差し上げます。ご請求は巻末の連絡先まで。◆読者プレゼント! 「そうじの力」オリジナルジャンパー。 抽選で5名様に 差し上げます。株式会社そうじの力社内コミュニケーション活性化の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を通じた「社内コミュニケーション活性化」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。