【第139号】チームの団結力で安心・安全な給食を!|益田市給食センター
支援事例紹介チームの団結力で安心・安全な給食を!~益田市学校給食センター「そうじの力」~島根県の益田市立高津学校給食センター は、昨年四月に新築オープンし、益田市内の全小中学校(二二校)に約四千二百食を提供しています。このセンターの運営を、私の以前からの支援先である(株)益田クッキングフーズが受託して行っています。社員三六名。一部に経験者がいるものの、ほとんどは未経験者の人たち。ここで、同社の内谷重信社長の「そうじの力で給食センターを成功させよう!」との掛け声により、稼働前である昨年二月から「そうじの力」の研修をはじめました。二月と三月は、益田クッキングフーズの調理場での実習を行い、四月以降は、毎回センターにおいて実地での実習を行っています。給食センターの業務は、時間との闘いです。十二時の学校給食の時間に間に合わせることがすべて。もちろん、数や量の間違いなく、衛生面や安全面も満たしていなければなりません。朝八時前から仕込がスタート。ジャガイモや玉ねぎは皮むき器で皮をむき、キャベツや白菜などは大きなシンクに水を溜めて水洗いします。下処理した野菜をスライサーで所定の長さに切り分け、肉や魚などは調味料で下味をつけ、揃った具材を大釜で炒めたり煮込んだりして料理が完成。それを、それぞれの学校の食缶に、正確に量を計って分配し、配送業者に託します。これを毎日、十一時までに完了させなければなりません。調理終了後は、すぐに後片づけとそうじに取り掛かります。仕込場のそうじは、この時点であらかた終わっています。スライサーや大釜、炊飯釜、フライヤーなどを洗っていきます。特にフライヤー(揚げ物器)は油分がついているので大変ですが、毎回油をすべて抜いて、分解できる部分は分解して徹底して洗っているので、今でも外部、内部ともにピカピカです。ここでようやくお昼の休憩。ミーティングをして午前中の反省を行い、お昼ご飯を食べます。しかし、息つく暇もなく、午後の仕事が始まります。午後は、各学校から食缶と食器が戻ってくるので、それらの洗浄と後片づけに追われます。これがなかなかの重労働で、残飯を掻き出し、お湯で粗洗いして洗浄機に投入していきます。洗い上がった食器と食缶を、各学校ごとに収納していきます。お箸は、各学校の各クラスごとに正確に数量を数えてセットします。洗浄機周辺は、その後にそうじをしてキレイにしていきます。このように、毎日とにかく隅々まで「そうじ」に取り組んでいる上、夏休みや冬休みなどの非稼働日には、普段はなかなか手が回らない部分をそうじしています。私の研修も、こうした日に行うことがあります。社員さんたちは、皆さんとても真面目で素直、前向きで明るいのです。私の重箱の隅を突くような指摘も、一般的には嫌われることが多いのですが(笑)、ここではウェルカムな雰囲気です。このセンターでの朝から夕方までの皆さんの動きを見ていると、キビキビ、テキパキしているのはもちろんのこと、チームワークがとても良いのです。仕込の作業を終えた人が煮炊きを手伝ったり、手が足りなくて手こずっている現場があれば、すかさず隣から応援が駆けつけたりします。しかもそれを、特段の指示や号令がなくとも、彼らが自分の判断で行っているのです。素晴らしいです。四月のオープン以来、細かなミスはあったようですが、いまだに大きな事故は起きていないとのこと。市の教育長からも、運営が立派だとお褒めの言葉を頂いているそうです。この調子で、今後も安全、安心な給食を提供していってほしいです。(小早)良い社風具現化プロデューサーが楽しくお届け!“そうじの力”お試し体験記エピソード9株式会社Flos 様株式会社そうじの力では、「社長社員自らの手で、会社をそうじする」活動を通して、良い社風を創り、会社の業績を向上させるプロデュースをしています。とはいえ皆さんにとっては「よくわからないな!」という新しい仕事です。そこで、そうじの力のサービス内容を皆様に実際に体験して頂くために「お試し体験プログラム」を実施しています。 群馬県伊勢崎市の株式会社Flos様にてそうじの力お試し体験プログラムを実施しました。 株式会社Flosでは、群馬県伊勢崎市内でご夫婦でパソコン教室を運営しています。夫婦の間でのコミュニケーションは、なかなか難しいものです。社長でもある奥様は「片づけてもモノが増えるスピードのほうが速く、一度きれいにしてもまたすぐに元に戻ってしまう。」という不満がありました。また、仕事のパートナーでもあるご主人が買ってきたものは、なかなか捨てられないし捨ててくれないということも、不満でした。社長(奥様)「お客様が来る場所なので常に片付いた状態にしたい!」というご要望にお応えするべく、お試しプログラムをご夫婦で体験して頂きました。中々続けられない社内のそうじを、続けていけるやり方に変えるには「そうじのコツ」が大切です。「コツ1、時間を決めて、時間優先」「コツ2、狭い範囲を定めて、そこを徹底的に仕上げる」「コツ3、一カ所を複数人でやる」今回は特に「コツ3、一カ所を複数人でやる」が効果的でした。夫婦の間で捨てても良いものを即断して、即捨てられました。参加した古田部ご夫妻の感想です。古田部 絵菜 様『そうじが楽しく毎日出来るような工夫がありました。夫婦で一緒にやるというのが、ストレスが溜まらない方法というのが分かりました。短い時間で毎日というのが良いのだということを初めて知りました。やっぱりコツを知っている人に教わると違います。さすがプロだと思います。』 古田部 伸一 様『問題を解決可能な形にすることを、そうじにも使うことを教えて頂きました。』「ウチの会社も同じような悩みが!」と思った方は、まず体験してみて下さい。問い合わせは弊社ホームページよりお待ちしております。 (飯塚)「そうじの力」コラムルールがあるから自由がある~ルールを明確化し、守るのが「そうじの力」~私は支援先でよく、ルールを明確化していきましょう。そしてそのルールを守る風土を作っていきましょう、と言っています。そうじとルールというと、ピンと来ない方もいるかも知れませんが、それはこういうことです。 たとえば、書類の保管期限が決められているかどうか。法律で何年保存というふうに決められているものはそれに従えばいいのですが、そうでないものは、自分たちで決めるしかありません。ところが、意外にこうした保管期限を明確にしている会社は少ないのです。 保管期限が決められていなければ、その書類を捨ててよいものか取っておくべきものなのか、判断がつきません。 あるいは、道具や備品をどこに収納しておくのかが決まっているかどうか。たとえばトンカチやノコギリをその辺に放置しておけば、上司や同僚から叱られるのは当然ですが、かといってどこにしまえば良いのか、明確になっていなければ、しまいようがないのです。 また、自分の身の回りを常に清潔にしましょう、と呼びかけたとしても、いつどのようにそうじをするのかが明確になっていなければ、掛け声だけに終わり、実質的な活動に至らないということもあります。 「ウチの社員はだらしがない」と嘆く前に、ルールが明確になっているだろうか?と現状を把握してみることが大切です。 ところで、ルールを明確化し守りましょう、という話をすると、「そんなの堅苦しい。もっと緩くいきたい」と思う人もいるかもしれません。しかし、それは誤解なのです。ルールがあるからこそ自由があるのです。そしてルールを守るからこそ、私たちは自由でいられるのです。 一番わかりやすいのは、交通ルールです。一部の悪質な人間を除き、私たちはほとんど交通ルールを守って車を運転します。赤信号では停まり、右左折する際にはウィンカーを出します。こうしたルールを守るからこそ、私たちは「いつ、どこに、どのように行く」ことも許される自由が与えられているのです。 逆にもし、世の中に交通ルールがなかったとしたら。あったとしてもそれを守らなかったとしたら。大混乱に陥り、秩序は破壊され、自由に車を運転することはできないはずです。 社内のルールを明確化していくこと。できるだけ多岐にわたり、細部にわたるルールを整備していくこと。そしてそのルールをきちん守っていくこと。そうすることで、むしろ創意工夫に富んだ、自立的で明るい風土が社内に育っていくと思うのです。 (小早)良い社風具現化プロデューサー大槻飛鳥の支援先ミニレポート受け身から、自主的な取り組みへ (有)サニーシステム 様私たちは“良い社風具現化プロデューサー”として、企業における「そうじ」が、社風を変えていく取り組みとなるようサポートをしております。 昨年四月から支援が始まった、(有)サニーシステム。業務用エアコンや床暖房、換気システムなどの空調設備工事を取り扱う会社です。 活動を始めた最初の頃は、私の方から毎回テーマを出し、実習を行っていました。主に倉庫、そして車のそうじです。 倉庫では、箱に入っていて中身がわからないものを全員で引っ張り出し、「なんとなくずっととっておいてあったもの」が、必要なのかそうでないのかを判断したり、どのくらいまで保管をしておくのかのルールを決めたりしました。 車には、前日に飲みかけのコーヒーが置きっぱなしになっていたり、隙間にパーツが落っこちていたりしたので、中身を徹底的に取り出し、そうじをする実習を数回行いました。 このように、だんだんと研修を重ねるうちに、皆さんの取り組みの姿勢・意識が変化してきました。 前回の研修では、私の方からテーマを振るのではなく、皆さんの中から「今日は会社の前の道の整備を全員で取り組みたい」という提案が出てきました。道路のゴミのポイ捨てを減らそうと置いた、鉢植えの周りの環境整備を行うことになりました。 素晴らしかったのは、鉢植えの置き方ひとつに対して、「こうしたらどうか?」と活発な意見交換がされていたこと。性別や立場に関係なしに、ワイワイ協力して作業ができたこと。そして、社長の「庭師さんに頼んだ方が出来がいいんじゃないかなぁ」とのつぶやきに、社員さんが「全員で考えてやることが大事なんですよ」と答えていたこと。 社員さんそれぞれが朝早くから現場に直行する仕事のため、以前は、全員が顔を合わせるという機会がなかなかありませんでした。今では毎月1回全員が集まる時間を設け、会社のそうじをしながら、コミュニケーションを深めています。 「そうじをするようになってから、落ちているゴミが気になるようになりました」と、リーダーの藤井さん。 地域にもっと愛される会社を目標に、同社の取り組みは続きます。 (飛鳥今月の読書から『凛とした日本人の生き方』鍵山秀三郎著~凡事徹底こそが、経営をよくする~弊社の相談役にもなって頂いている“そうじの神様”鍵山秀三郎さんの新刊です。鍵山さんの本はたくさんありますが、この本は、これまでに出た本の粋を集めた集大成的な内容になっています。 わたくしごときが解説するのは僭越なので、以下、そのまま引用していきます。 〈頭と心と体が調和した人間を育てるには掃除が一番です。おざなりな掃除では意味がありません。誰もが「そこまでやるか」と思うくらい徹底してやることです。(中略)平凡なことをおろそかにする会社に、大きな成果は残せません。よいことに手を使う、平凡な努力の積み重ねが、会社を永続させる底力となるのです。〉 〈ともすると、私たちは何か難しくて特別なことをしなければ成果が上がらないように思い込み、日常の小さな実践を軽く見てしまいがちです。しかし、小さな実践を積み重ねることでしか「よい習慣」は身につきません。習慣が変わらなければ、性格も行動も変えることはできません。「微差」の積み重ねが「大差」となるのです。〉 〈(中国明代の聖者)袁了凡が行ったのは、現代で言えば「約束を守る」「挨拶を忘れない」「人の善行を褒める」「公共の場を掃除する」など。どれも小さな行いです。そうした小さな善行を人知れず積み上げ、心を育てることで、幸福な人生という大きな結果を手にしました。〉 〈私はホテルを利用する際、必ず洗面具を持ち歩き、備品はほとんど使いません。連泊する時は「シーツは取り換えなくて結構です」と紙に書いて外出します。資源の無駄を少なくするためでもあり、お掃除に入る方の負担をなるべく少なくしたいからでもあります。(中略)会社を明るくしたい、社風を良くしたいと思ったら、まず上に立つ者から「忍の徳」を心がけ、よい気を発散できるように努力することです。〉 〈掃除の時間に教師が職員室でタバコを吸って雑談をしているような学校で、掃除を真剣にやる生徒が育つはずがありません。生徒に同情されるくらい懸命に掃除に取組む教師の後姿が子供達の心を開かせるのです。経営も同じです。「社員が育たない」と嘆いている経営者は、社員から気の毒がられるくらい一心不乱な経営姿勢を自分は持ち得ているのか省みることから始めるべきでしょう。〉 〈費やした努力が自分一人のためにしかならないのなら、それは欲望です。費やした努力が自分のみならず、業界や社会、国家のためになるのが志です。業界の中で、自分の目先の利益を求める会社はすべて滅びて消えていきました。二宮尊徳の言葉に「遠きをはかる者は富み、近きをはかる者は貧す」とあります。十年二十年先を見据え、覚悟を持って社会の問題を自分の問題として捉え、立ち向かっていく。そんな志の経営こそが、強い会社をつくります。〉 私もなかなかできませんが、少しでも実践していきたいものです。 (小早)お知らせ「社内活性化」セミナー日程 ・2月15日(水)15:00~16:30 群馬県 ビエント高崎 講師:小早祥一郎 ・3月16日(木)15:00~16:30 東京都 台東区民会館 講師:小早祥一郎◆小冊子無料頒布『働くってどういうこと?』小早祥一郎が中学校で講演した講演録です。ご希望の方に無料で差し上げます。ご請求は巻末の連絡先まで。◆読者プレゼント! 「そうじの力」オリジナルジャンパー。 抽選で5名様に 差し上げます。株式会社そうじの力社内コミュニケーション活性化の支援弊社はそうじ(環境整備=5S=整理・整頓・清掃・清潔・躾)を通じた「社内コミュニケーション活性化」を支援します。講義、現場巡回、チームミーティング、体験実習、計画作りを通じて、社長と社員の意識改革を図り、健全な企業風土作りをお手伝いします。支援期間は1年から。毎月2回訪問を原則としますが、状況とご要望に応じて、プログラムをオーダーメイドします。また各種団体向けの講演のご依頼も受け付けております。(全国対応)お気軽にお問い合せください。