お客様の声

(有)ファインは、福井県鯖江市の、眼鏡・ライター・iphoneカバーなどにデザインを印刷する特殊印刷業です。
代表取締役である藤井高大社長・社員の笠原徹さんにお話を伺いました。
Q:「そうじの力」に取り組み、手ごたえはいかがでしょうか?
藤井社長:
わが社はメガネフレームに印刷をすることが主な業務のため、以前は工場内の床や機械設備にインクが飛び散っていて、その状態が僕らにとっては”当たり前”でした。
でもそれを株式会社そうじの力さんに教えていただいて、スクレーパーで一つずつこそぎ落としていってキレイにしていくことで、見た目が少しずつ少しずつ変化していって、気づいたときにはすごくキレイな環境で仕事ができるようになった。
当初の印刷機械 現在の印刷機械
ただ一番感じていることは、見た目がキレイになったというだけじゃなくて、社員たちの意識が少しずつ変わってきたっていうところ。
毎朝のそうじは、以前は10分間だったんですけれども、「そうじの力」の取り組みを始めてから、今は毎朝30分間全員でやるようになりました。
それによって、急激な大きな変化っていうのはないんですけれども、少しずつ日々の変化を通して、みんなの意識が前向きに、そして明るく変化していっていることをすごく実感しています。
Q:具体的なエピソードはありますか?
藤井社長:
以前は、全員が同じ現場で作業はしているのですが、当然仕事中ですので、なかなか”コミュニケーションを取る時間”がありませんでした。
それが、そうじ(整理・整頓・清掃)をする時間を作ることで、みんなが和気あいあいと喋ったりと、良いコミュニケーションを取ることに繋がっていったんです。
毎朝のそうじの時間では、あちこちで笑い声が上がっています。社内にチームワークのまとまりができてきたと感じています。
Q:社内の雰囲気の変化について、具体的なエピソードがあれば教えてください。
笠原さん:
私が入社した頃は、環境整備という言葉すら出てこない状態で、ましてや自分が「そうじをするか」というと、全くしませんでした。
なので、環境整備が始まった時も、社長に「お前は、できてないから副リーダーだぞ」って言われて(笑)。
それならば「がんばろう」っていう気持ちで取り組み始めました。
以前の社内は、正直なところ、悪口とか、陰口とかが多かったように思います。それはお客さんに対してもそうですし、仲間に対しても多少はあったと思うんですね。
その内外への不平不満が、そうじに取り組む中で減ってきたと感じます。
笑い声が増えました。それまで仕事中に笑い声とかコミュニケーションって、一部の人間を除きそこまでなかったんです。
それが、みんなで和気あいあい「そうじ」をしていったら、それぞれが垣根を越えたというか。
普段の仕事中にもコミュニケーションが生まれてきて、それこそ「明るい環境」になってきた。僕にとってはそれがすごく大きいことです。
みんなで協力して、キレイにした床にラインを引く
問題があった時に今まで一人で抱えていたのが、一人がへこんでいると「大丈夫、何とかなるよ」っていう前向きな言葉も出てくるようになりました。
確実に「そうじ」を始めてから、そういう環境ができてきたと思います。
Q:社長から見た、笠原さんの変化はどのようなものでしょうか?
藤井社長:
彼は今でこそ、人前で話をしたりすることを、ひとつの武器として頑張ってくれていますが、環境整備に取り組む以前はどちらかというと自分に自信を持ててなかったような印象を、僕は持っています。
でも初代の環境整備サブリーダーという立場で、一番環境整備から遠かった人間が、一番前向きに取り組んでくれたんです。
そのことによって、通常の仕事を進めるうえでも積極性が出てきて、自分の中で自信がついてきたのではないかなって、僕は彼の変化を捉えています。
Q:笠原さん、いかがですか?
笠原さん:
良いところを見ているなって思います(笑)。ありがたいです。
サブリーダーという”場”をいただいたので、自分も「やってみよう」っていう気持ちはあったんですけど、自信は正直なかったです。
でも、社内の取り組みへの雰囲気がよかったから、「あ、みんなの力を借りて良いんだな」と思えたんです。
それがすごく心強くて、助かりました。
Q:業績面での変化はありますか?
藤井社長:
「無駄をなくすことで、作業性の効率を上げていく」事は、誰でも理解できることだと思います。
この環境整備を行うにあたって、「整理・整頓・清掃・清潔・躾の、まずは整理からだ」ということで、様々なモノを捨てました。
その上で、通常の業務の中にも、いろんな改善すべき点があると見えてきたんです。
笠原さん:
「スペースの無駄」っていうのを、最初に小早先生にすごく言われました。
「机が2個ある意味は何ですか?」って聞かれたとき、答えられない。そういうことが沢山あって、それが業務の中にも同じように沢山あったんです。
自分たちの発揮できる力というのはある程度決まっていて、無限ではありません。
業務の中で「何を捨てて・何を選んでいくか」ということを考えた時、より付加価値がつく商品を作っていこうというところに行きつきました。
自分たちの持っているエネルギーをそこに向けようと決め、低単価商品を整理する事にしました。
「そうじ」を通じて、自分たちのやるべき道・目指すべきところが、定まってきたんです。
Q:「商品ラインナップの整理」をされたのですね。他の効果も出てきましたか?
藤井社長:
環境整備の活動を続けてきて2年経った時、「これからは、指導いただいたことを元に自分たちの力で進めていこう」と、みんなで話し合いました。
そして、「環境整備を通して模範企業になろう」と決めました。ただの美化運動ではなくて、業務につなげる環境整備にする。これは我が社の経営計画書の中にも明記されています。
車座での全員ミーティング
その中で業務を分析し、より自分たちの力を発揮できて、自分たちの魅力を出せる商品にシフトしていきました。
結果、労働時間を短縮することができ、残業時間が大幅に減りました。それから、年間休日日数も増やすことができました。
そういった面での業務改善、それによって時間短縮に繋がると同時に、売上も上がってきています。
Q:高付加価値商品にシフトしているとなると、利益の方にも変化があったのでは?
藤井社長:
利益も確実に上がってきています。
環境整備に取り組んだ最初の1~2年は、業績にすぐに効果が出たわけではありません。
それが今までコツコツ続けてきて、今わが社が環境整備の活動を始めてから5年経つわけなんですけれども、ようやく昨年ぐらいから少しずつ業績に現れてきた。
何でもそうだと思うんですけれども、一気に変化することは僕はなかなか難しいと思っています。
場がキレイになること、みんなの意識が変わること、そして業績に繋がること。
それらすべてのものが、少しずつ上向きになっていって、気づいたときにこの「そうじの力」の意味っていうのが実感できるようになってくると捉えています。
昨年度の利益は、その前年度と比べて4倍ぐらい上がっています。
モノと業務の整理をすることで、まず固定費を大幅に削減することに成功しました。
以前の自分は「どうやったら売上を上げることができるのか」、つまり単価×数量に集中していたんですけれども、今は固定費を見直すというところも大きく意識するように変化してきました。
その結果、利益がかなり大幅に残せるようになってきています。
Q:最後に、今後の抱負をお聞かせください。
藤井社長:
わが社の取引先はもちろん、地元の異業種の企業や組織、学校とか地域や子どもたちなどに向け、「環境整備に取り組むことによって、こんなに良くなるんだよ」っていう事を伝えていける源になりたいと考えています。
他社を誘って合同地域清掃!
Q:ありがとうございました!
導入事例
「そうじの力」活動発表会を実施!有限会社ファイン(福井県 特殊印刷業)
2013年9月27日、弊社の支援先である福井県鯖江市の特殊印刷業(有)ファインにおいて、「そうじの力発表会」が開催されました。
このイベントは、外部の人にファインに来てもらって、ファインの環境整備(5S=整理、整頓、清掃、清潔、躾)の取り組みを直に見てもらおうというものです。
内容は、小早の講演とファインのプレゼンテーション、そしてファインの工場見学会の三本立て。
小早の講演風景
発表会を企画した段階で、既にファインの取り組みのレベルはかなり高いものでした。
しかし、発表会が決まってから当日までの間に、ファインはさらに進化したのです。
それまで、表示と標識を少しずつ進めていましたが、まだまだ不十分でした。
ところがこの4~5か月の準備期間の間に、ほぼ完ぺきなまでに表示、標識がなされたのです。
完璧に整頓された事務用品
そしてここがファインがファインたるゆえんなのですが、「やるからには楽しく」というコンセプトのもと、実に楽しげに取り組みが進んだのです。
たとえば、ハサミやペンチなどの姿絵は、それらの工具を取り外すと、中から動物の絵が出てくるようになっています。かわいらしくて、思わず笑みがこぼれてしまいます。
姿絵には動物の顔が・・・
そうした実際の取り組みも素晴らしかったのですが、それ以上に素晴らしかったのが、彼らの発表です。
発表の中で特に印象的だったのは、ある社員さんが、「そうじの力の取り組みのおかげで、会社に来るのが楽しみになりました。仕事をただこなせばいいということではなく、つながりや、何かひとつのことをやろうと思ったら、みんなでできるじゃん、というようになりました」とコメントしたことです。
リーダーによるプレゼンテーション
実際ファインは、工場内の整理、整頓、清掃にとどまらず、会社近隣のゴミ拾いや落書き消しにも取り組んでいます。
これらはすべて、彼ら自身が「やりたい!やると楽しそう!」といって発案したものなのです。
プレゼンテーションの後は、現場の見学会です。
参加者35人を3班に分けて見学してもらいました。その際、それぞれの班に案内係がついたのですが、誘導係の手には、お手製の旗が・・・。この旗もまた、手作り感がただよっていてほほえましいです。
手作りの旗で誘導する社員
各エリアには担当者がスタンバイしていて、写真のパネルを持ちながら、「以前はこのように乱れていましたが、このように整理して使いやすくなりました」なとど説明をしてくれます。
その説明が、実に分かりやすく、堂々としているので、参加者は熱心に聞き入っていました。
分かりやすい説明
中には、「会社でこのようにそうじをしているので、自分の家もそうじをするようになりました」と説明する社員もいました。
驚いたのは、入社わずか一か月の社員までもが、参加者に向かって堂々と説明をしていたことです。
藤井社長の話によれば、この時期はかなり忙しかったにもかかわらず、社員さんたちは、自主的に残業や早出をして、パネル作りや発表原稿の作成をするなどして当日の準備に励んでくれたとのこと。
整った工場内
以下、参加者の感想文の一部です。
「会社の雰囲気がとってもいいですね。環境整備を通してみなさんのコミュニケーションがとれているんですね」
「社長のリーダーシップと若い社員さん達がそれを理解し、楽しんで取り組んでいることが素晴らしいと思い、我社でも挑戦したいと思いました」
「社員さんお一人お一人が自分の担当に責任を持ち、一生懸命私達に伝えて下さる姿に感動しました」
「社内の環境整備に捉われず、地域清掃も積極的に行っている点が非常に心を打たれました。また、チームワークの良さが全面ににじみ出ており、そうじを通して人間的成長を実現されている点は、会社の鏡といっても過言ではないと思います」
「各人が楽しそうにお仕事をされていた点が印象的でした」
イベントの成功を祝って記念撮影
ファインの取り組みは、もはや企業の取り組みとして「決められたからやる」という次元を超えています。
「人間の変革」が起こっているのです。
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動画
・2018年12月8日(有)ファイン 環境整備見学会
・継続は力なり!(有)ファイン「そうじの力」
・(有)ファイン 藤井高大社長×社員様対談
・2014年12月13日(有)ファイン「そうじの力」見学会
・(有)ファイン 公園トイレそうじ